スタートアップとベンチャー

英語版WidipediaによるとStartupとはこういうものだ。

Startup

A startup company or startup is a company, a partnership or temporary organization designed to search for a repeatable and scalable business model.[1] These companies, generally newly created, are in a phase of development and research for markets.

http://en.wikipedia.org/wiki/Startup_company
継続可能かつスケール可能なビジネスモデルを探すための企業、組織のことで、市場開拓フェーズにあるものを言う。ここには記載されていないがだいたい創設から2-3年までとすることが多い。Ventureで調べるとVenture Captalはあるが、Venture Companyという言葉はない。

一方で、日本のWikipediaにはスタートアップという項目はなく、ベンチャーという項目がある。

ベンチャー

ベンチャー とは、ベンチャー企業、ベンチャービジネスの略であり、新技術や高度な知識を軸に、大企業では実施しにくい創造的・革新的な経営を展開する中小企業を指す。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC


この違いはなかなか興味深い。

USの場合、起業したばかりの会社がスタートアップで、それに冒険的な投資をするのがベンチャー・キャピタル。冒険をしているのはあくまで投資家だ。

日本の場合、起業した小さな起業が冒険をする。投資家は冒険をしない。また、日本国内でも起業支援は3年程度がだいたいの目処とされていることが多いのだけれど、3年以上やっていてもベンチャーのままでいる企業も少なくない。冒険していると言えば聞こえはいいが、大抵の場合はビジネスが上手くいっていないだけだ。

そう考えると「ベンチャー」という言葉がただの甘えの様に聞こえてくる。
投資家はベンチャーにリスクを取らせ、一方で起業した会社が単なる零細企業になってもベンチャーだと言って決断することを遅らせることが出来る。

その「ベンチャー」は本当に冒険をしているのだろうか?