岡崎藝術座「隣人ジミーの不在」その1
2012年後半、僕には様々な新しく幸福な出会いがあった。そしてその年末に、来年は今までいくつかの点で敬遠していた「演劇」を観てみようと思った。敬遠していた理由は大きく分ければ、3つあった。ひとつ目は今最も興味があるのが映画で、その時間を削られたくはないということ。ふたつ目は金銭的な問題で、やはり一回3000円近くかかるのはちょっときついということ。みっつ目は「演劇」をどう観ればいいのかわからないということだった。
そこで、僕はあることを決めた。僕が目にしたことのあるような有名な劇団の作品を5本観る。その上で、今後も演劇を観るかどうか決めよう、と。
まず、一本目は、去年出会った方から勧められたマームとジプシー「あ、ストレンジャー」を観た。これは僕にとって幸福な出会いだった。今でもあの作品がなんであったのか説明することが出来ないでいるのだが、一部の人たちが演劇を観続けている理由がちょっとだけわかった気がした。
二本目は、サンプル+青年団「地下室」。「あ、ストレンジャー」とは全く異なる作品だし、再演だけれども少なくてもここ一、二年で作られた作品であるかのように感じられた。最初に上演された時と、2013年。何年かの時を超えて、接続されたように感じた。
そして、つい先日三本目の作品を観た。岡崎藝術座「隣人ジミーの不在」。ようやくというか、ついにというか、全く訳がわからない作品に出会うことになった。
夜も遅くなったので、次に続く。