強いニッポン?

子どもに対して「強い子になれよ」などと励ます時、それは決してイジメやカツアゲをする子どもに育つことを期待して言っているわけでは無い。(当たり前だ)「強い」という言葉が何を指すかは、人によって優しさだったりタフさだったり様々だろうが、物理的な腕力の強さそのものを挙げる人は、まずいないだろう。

ところで、愛国者を自称する人々は好んで「強い日本」というフレーズをよく使う。引退した石原慎太郎氏などは、これに加えて「他国に舐められない日本」という表現をよく使った。彼らが使う「強い」というキーワードのベクトルは、明らかにイジメやカツアゲの方向を向いていることに注意しなければいけない。読者の皆様は、そのような「強い」社会に住みたいだろうか?そもそも、国家の要人が「舐められない」なんて言葉を多用している国が、世界の尊敬を集めることなど果たしてできるだろうか?年の終わりについ、そんなことを考えてしまった。

下は全く関係ない日本ハムファイターズの本。弱小だったファイターズを、パリーグ屈指の強豪チームに成長させた立役者が強くなった要因について語っています。野球そのものではなく、主にスポーツのビジネス面について書かれた本ですが、結構面白いです。

監督・選手が変わってもなぜ強い? 北海道日本ハムファイターズのチーム戦略 (光文社新書)

監督・選手が変わってもなぜ強い? 北海道日本ハムファイターズのチーム戦略 (光文社新書)