すらいむがあらわれた

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カリスマ

カリスマ―中内功とダイエーの「戦後」〈上〉 (新潮文庫)カリスマ―中内功とダイエーの「戦後」〈下〉 (新潮文庫)
ダイエーの創業者中内功についてのノンフィクション。
上巻のプロローグより

人の評価は棺を蓋うてはじめて定まる。中内ダイエーの評価をいま下すのは早計だが、中内が戦後世界のなかに巨大な消費社会を現出させたことだけは確かなことである。そのトップランナーとして走りつづけたダイエーがいま存亡の危機にある。

この本が最初に出版されたのは1998年7月で、文庫版はその増補版。「カリスマ」の発売当時ダイエー系列の書店アシーネは「カリスマ」を販売しなかったそうだ。
出版当時はここまでひどくなかったダイエーもいまやバラバラにされることになってしまった。

今のスーパーの姿、セルフサービス、レジの導入、安売りなどはダイエーが確立した商法らしい。あたりまえだと思っていたけど、ダイエーがなければいまだに商店の人と対面販売でやり取りしなければ買い物できなかったのかもしれない。ダイエーはそれだけ社会を大きく変えてきたにも関わらず時代の変化に取り残されてしまった。つくづく怖い世の中だ。