オトシン図鑑007 マクロスピルス
おはようございます。
並オトシンクルスシリーズ第2弾。
今回は題名に
マクロスピルス
としました。
並オトシンで亜種含めて一番入荷頻度が高い?
学名 Otocinclus macrospilus
オトシンクルス属です。
ですので日本語で正式には
オトシンクルス・マクロスピルス
となります。
学術的な判別ポイント
・ 6~12枚のGAP鱗(側線が通っていない鱗)によって分断されている。
・ 虹彩の可変遮光板はない。(=オメガアイではない)
・ 大型のコーダルスポットがあり、2つの斑に割れてるように見える。
コーダルスポットとは?
赤丸の部分ですね。。
その他の外見的特徴
・ 体高があり、尾柄も太い。
・ ラテラルバンドが複数回途切れる個体が多い。(例外あり)
・ ラテラルバンドがコーダルスポットに繋がらない(場合が多い。)
ラテラルバンドとは?
原産地
ペルーです。
ここでマクロスピルスの画像を載せていきます。
このようにラテラルバンドがつながらない個体が多いようです。
さて、ここでちゃんと書いとかないといけないことがあります。
実は「マクロスピルス」という種が入荷することが減っているようです。
最近ではペルー、コロンビア、エクアドル から入荷する「マクロスピルス」に酷使した種が多いようですね。
俗にいう
偽マクロスピルス、sp.コロンビア
と呼ばれる種です。
ちなみにまだ学名がなく、sp種になっています。
真ん中の画像、尾びれのコーダルスポット変ですけど、
こういうのあるとほんとわかりにくいですよね。
ちなみにペルー産のsp.コロンビア
あれですね、、コロンビア便以外で入荷する場合は「偽マクロスピルス」という呼び方がいいんですかね(笑)
マニアの方に聞いた限りでは、sp.コロンビアの特徴として
・ ラテラルバンドが途切れる事はない。ラテラルバンド上に白いラインがある。
・ 体高があまり無く、尾柄はマクロより細い。
その違いが判る比較画像まで用意してもらいました。
どうでしょう。。
上に書いた判別ポイントを踏まえると
下が 「マクロスピルス」
上が 「sp.コロンビア」
となります。
ということで、、
学術的なポイント以外で判定する手立てとして、コロンビア便で上の特徴を持った生体がいた場合、「sp.コロンビア」の可能性が高い。
ペルー便の場合は、外見的な特徴を見極めて判断することになるのでしょうか。
さて、もう1種。
ブラジルからよく似たのが入ることはありますが、そちらはちゃんと学名が付いています。
産地としては
4番のアマゾナス州みたいですね。13番バラ州でも採取されているようです。
名前は
Otocinclus hoppei
オトシンクルス・ホッペイ
入荷時のインボイスとして、
オトロンゴ や ブラジルオトシン という名前が使われていますね。
画像使わせてもらいました。
判別ポイントは・・・
マクロスピルスとよく似てますよね~~~。。
学術的な判別ポイント
・ 3~13枚のGAP鱗(側線が通っていない鱗)によって分断されている。
・ コーダルスポットのメラニンが濃く、六角形~菱形の形である。
コーダルスポットが六角形~菱形といえば、マリアエいう種類の特徴なんですが、
マリアエに関しては今回は置いときます。
推奨飼育環境
水温:20度~28度
水質:弱酸性~中性 軟水
多分に漏れず高水温より25度以下くらいがいいと思います。
性格
群れる性質があり、群れ内で強い弱いの虐めなどはあまりないように思います。
結構個体差が激しく、給餌時にでかい他魚に吸い付いて攻撃することもあります。
まあ、一般的には弱いのが多いので臆病と言われています。
混泳
穏和であるため、攻撃性のないタンクメイトなら可。
オトシン全種そうですが、朝を食べるスピードは遅いので大食漢の他種が多くいると痩せていきます。
餌
人口餌も食べますが、植物性~動物性バランスよく与えることが大事です。
毎回書きます(笑)
オトシンだからコケ食べてるんでしょって思わないでください。
雑食傾向が強いですし、茶ゴケ以外のコケや藻はほぼ食べません。
販売価格
2021~
@100~300くらいでしょうか。。まあ安いですよね。
最近、ブラジル産で売られる場合、@800~1500くらいでしょうか。
気を付けないと高いだけでspコロンビアの可能性もありますね。
雌雄判別
オトシンクラブの重鎮さんに確認しました。
・鼻孔判別が可能とのことです。
・メスはふっくら。オスは細身。。
一応雌雄判別された画像をお借りしました。
マクロスピルスのオス。
マクロスピルスのメス。
番外編
ホッペイのオス画像
繁殖難易度(★★★★★)
並オトシンの中でも繁殖例を聞かないですね。
ただ、入荷量はすごく多いのでSNSなどしない方々の水槽では成功してるのかもしれないです。
飼育難易度(★☆☆☆☆)
オトシンの中でも結構容易な種とのことです。
寿命
結構長生きすると思ってます。。
「何年いきてるよ~」って情報お持ちしております。
ということで、今回の図鑑は並オトシンとして入荷するタイプで3種を同時紹介となりました。
オトシンクラブの方々とも相談したのですが、ほかにも似たタイプは存在するようです。
その辺はオトシン図鑑がある程度進んだ時点で、
並オトシンだけ抽出した「並オトシン図鑑」みたいな形にしようかと思います。
協力
「オトシンクラブ」のメンバーさん。