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ニホンカワウソ

現在も生存の確認が急がれている珍獣「ニホンカワウソ」をペーパークラフト化

日本の希少動物シリーズ

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「ニホンカワウソ」は、体長70cmほどのイタチの仲間です。河川の中流や下流に生息し、かつては日本全国に分布していましたが、毛皮用のために乱獲されて、その数が激減してしまいました。1979年に四国地方の南部で目撃されたのを最後に、その姿は目撃されていません。 現在その生存の確認が急がれています。
「ニホンカワウソ」は、「レッドリスト」に絶滅[EX]として登録されています。

カッパの正体ともいわれた「ニホンカワウソ」をペーパークラフトにしました。ダウンロードしてお楽しみください。

※ ニホンカワウソの姿は、1979年以来記録されていませんが、現在も生存確認の調査が続けられています。

※ 2017年2月6日、長崎県の対馬でカワウソが生息しているのが38年ぶりに確認されました。

データのダウンロードPDFデータ初出:1999年9月1日

ニホンカワウソ - 動物小事典

  • ニホンカワウソ(イタチ科)
  • JAPANESE RIVER OTTER
    Lutra nippon
  • 全長 65~80cm
  • 日本版レッドリストカテゴリー区分[EXï¼½

ニホンカワウソは、イタチ科に属する夜行性の動物で、体長は成獣で65cmから80cmほどになります。
指の間には水かきがあり、流線型の身体は背中が暗褐色、腹部が淡褐色をしており、イタチの仲間らしく、太くて長い尻尾が特徴的です。
川の中流から下流にかけて生息し、夜になってから主食となる魚やエビ・カニなどを探すために活動します。
主にエサは水域でとるようですが、睡眠や休息・子育てなどは陸上で行います。
昔は頻繁に目撃され、「カッパ」の正体ともいわれていたニホンカワウソですが、防寒具などに使用される毛皮と、肺結核の薬に使われていた肝臓のために、明治・大正時代に乱獲されて数が減ってしまいました。
さらに大規模な河川流域の開発による生息地・繁殖地の減少や、農薬や工場廃水の垂れ流しによる水の汚染などによるエサの減少が、カワウソの激減を加速してしまったのです。
また、交通事故や天敵である犬などに殺される場合も多かったようです。
1965年には絶滅が危惧される国の特別天然記念物に指定されました。
しかし1979年、高知県で目撃されたのを最後に、その姿を確認することはできず、以来、環境庁や県・市はもちろん、市民団体レベルでも専門家の人たちが生存の確認をするべく調査が続けられています。
近年「カワウソを見た」という一般の人からの情報があるようですが、生存の証明までには至っていません。

河から上がった後ろ姿。
休息は陸でとります
主食となる魚を獲るニホンカワウソ

生息地

ニホンカワウソはかつて北海道・本州・四国・九州など、日本全国の河川流域に広く分布して生息していました。
川の中流から下流にかけて生息し、運動量の消費が大きいため、大量のエサを必要とするので、餌が豊富な川や海岸沿いを移動しながら10km以上にも及ぶという、広い行動範囲の中で生活します。
現在は四国南部のみに生息しているとされていますが、確認は得られていません。

ニホンカワウソの主な生息地

レッドリストとは

レッドリストは、日本国内で絶滅のおそれのある様々な野生生物を種類別にまとめたリストです。さらにこのレッドリストに基づいて生息状況などを明らかにしたものがレッドデータブックと呼ばれる資料です。
これらは生物学的観点から個々の種の絶滅の危険度を評価し選定したもので、規制などの法律上の効果を持つものではありません。絶滅のおそれのある野生生物の保護を進めていくための、基礎的な資料として広く活用されています。

※国際基準となるレッドリストはIUCNによってまとめられていますが、日本の環境庁も国内の稀少動物に関する独自のレッドリストを作成しています。当サイトでは環境庁報道発表資料に基づいたカテゴリー定義でご紹介しています。

日本版レッドリスト・カテゴリー区分
絶滅 EX 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
野生絶滅 EW 飼育・栽培下でのみ存続している種
絶滅危惧[I]A類 CR ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い種
絶滅危惧[I]B類 EN IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種
絶滅危惧[II] VU 絶滅の危険が増大している種
準絶滅危惧 NT 現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
情報不足種 DD 評価するだけの情報が不足している種
絶滅のおそれのある地域個体群 LP 地域的に孤立しており、地域レベルでの絶滅のおそれが高い個体群
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