やじうまの杜
「Edge 124」でHTTPコンテンツがダウンロードできないトラブル ~Microsoftが変更を撤回
「Edge 127」で改めてセキュリティ強化を実施、事前の準備を
2024年4月30日 14:38
「やじうまの杜」では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
「Microsoft Edge 124」を適用した環境で、暗号化されていないHTTPコンテンツがダウンロードできないというトラブルが発生しているとのこと。社内ネットワークのWebサーバーはHTTPS化がまだのところも少なくなくありません。ところが、そうしたサーバーでホストされているファイルをダウンロードしようとすると、見たことのないエラーが出て、ダウンロードできなくなった……というわけ。問い合わせが急増し、対応に追われたIT管理者もいたようです。
Edgeのアップデートでファイルのダウンロードについてセキュリティが厳しくなったらしく、社内システムとかでもファイルのダウンロードを伴うものが軒並みエラーに。
— 芹沢文書 (@DocSeri)April 23, 2024
インターネットオプション>セキュリティから「信頼済みサイト」に登録すればいいんだけど、影響範囲が広すぎる
しかし、実はこの変更、Microsoft側のミスだったよう。米国時間4月26日に安定(Stable)チャネルで公開されたv124.0.2478.67のリリースノートで、このことに関する説明が行われています。
要点は以下の通り。
- HTTPサイトで提供されるコンテンツは“潜在的に危険”とみなされ、ダウンロードしたユーザーには警告が表示されるようになっていた。[…]-[保存]メニューを選択すれば、ダウンロードを続行できる
- この変更が「Edge 124」で実施されたのはミスで、v124.0.2478.67で撤回された。「Edge 127」の安定チャネルで改めて展開される
- この警告を表示したくないHTTPサイトがあれば、管理者は「InsecureContentAllowedForUrls」ポリシーでそのURLを指定できる(一般ユーザーでも、設定画面で許可URLを指定できる)
- 「Edge 127」までにこの挙動をテストしたい場合は、「InsecureDownloadWarnings」機能フラグが利用できる(msedge.exe --enable-features=InsecureDownloadWarnings)
ダウンロードエラーが出て困っている会社は、とりあえず「Edge」を最新版へ更新しましょう。そして、「Edge 127」における変更に備え、ポリシーの設定、変更の事前テスト、社内への周知を行うとよいでしょう。