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フランス映画が1993年の任天堂を取材した映像がとんでもなくシュールだった件

任天堂へ取材した10分間の古い動画がYouTubeeにアップされていました。この映像は1994年にフランスで公開されたドキュメンタリー映画「Oktaku」の一部なんだそうです。写っているタイトルなどからおそらく撮影は1993年に行ったと推測されます。さっそく見ていきましょう。

まず映像は車窓からの風景からはじまります。

keihandensha0.jpg

これは京阪電車でしょうか。

それからどこかの八百屋。細い路地。草刈りしてるおばちゃんたちなどが写ってから白い建物が登場しました。その応接間のような部屋で待ち受けている人物は任天堂の強面広報質長の今西さんです。

imanisitabako0.jpg

ガッツリ煙草をふかしている姿がなんとも草生えますね。笑。

思わず「昭和ならではの映像だなあ」なんて微笑んでしまいますが1993年は平成5年なのでご注意ください。このブログの読者の皆さんはご存知かと思いますが、レトロゲーム界隈には「昭和・平成」錯誤問題という地味な盲点があります。

たとえばファミコンは昭和時代を象徴するゲームというイメージがあると思いますが、実はその稼働期間の半分は平成時代でした。

shouwawoirodotta6.png
出典:レトロゲーム界を蝕む「昭和・平成」錯誤問題 大手誌すらメガドライブを「昭和を彩ったゲーム機」と紹介

他の機種でいえばPCエンジンは8割以上が平成。メガドライブにいたっては約98%が平成なんですよね。したがって「昭和の名機たち」とかいってファミコン・PCエンジン・メガドライブが紹介されていたら容赦なくツッコミを入れてあげて下さい。笑。

さて映像に戻りましょう。つづいて姿を現したのはファミコンのお父様・上村さんです。

uemura0.jpg

カセットを交換したらゲームも変わります。みたいなテレビゲームの基本的な説明をしています。ゲーマー向けというよりは一般向けの説明です。

それにしてもモニターテレビの位置がやけに高いのが気になります。笑。

keihandensha01.jpg

次に出てきたのは任天堂のゲームテスターの男性です。残念ながら名前が出てきませんでしたのでどなたかはわかりませんでした。

最初は『スーパーマリオコレクション』のテストプレイをしていましたが、次の画面になるとスーパースコープを肩に担いで『ヨッシーのロードハンティング』をテストプレイしはじめました。

keihandensha02.jpg

そして、その様子を煙草をふかしながら見ている今西さん。

なぜwww

keihandensha03.jpg

するとテストプレイをしている男性が徐々にフレームアウト。

keihandensha04.jpg

カメラはそのままパーンして。

keihandensha05.jpg

木彫りの翁人形に焦点を合わせはじめます。

なぜw

keihandensha06.jpg

どんどん翁人形へ近づいていくカメラ。

keihandensha07.jpg

どんどんどんどん近づいていくカメラ。

keihandensha08.jpg

最後はこの満面の笑みです。

なぜw

まあ、これが本場フランスの演出なんでしょう。さすがシュールの本場ですね。(そもそもシュールはフランス語です)。次に場面は任天堂の開発部のオフィスのようなところに移りました。

nintendoushanai01.jpg

秘密主義である任天堂のオフィスの様子があらわになっています。ただし取材班はごく一部の場所しか映すことを許されませんでした。

どんどん奥へ進むと、ついに登場したのはゲーム界のスーパーアイドル・ミヤホンです。

miayamoto0.jpg

若いですねえ。

マリオというキャラクターがどういうふうに生まれたのか説明をする宮本さん。日本語が聞こえるので字幕を読まなくてもいいところが助かります。ときどき映る様々なマリオグッズが印象的でした。

miayamoto1.jpg

机の前に貼ってあるポスターも個性的です。吉田戦車の4コマ漫画や京都の前衛舞踊集団白虎社の演目「ひばりと寝ジャカ」のアートワークなどが見られます。

また、ミッキーマウスのイラストなんかも見られ、宮本さんがミッキーマウスを意識してたことがうかがえます。それを目ざとく見つけたのか取材班は「マリオはミッキーマウスより人気が出ると思うか?」と問いかけました。しかし宮本さんは「それはマスコミが勝手に言ってること」と一蹴し「ディズニーには50年の歴史がある。マリオはまだまだです」と謙虚に答えます。

実は宮本さんがこのときのことを振り返っているインタビュー記事があります。それは2013年7月13日に公開された4gamer.netの記事でした。

miyamotomariomikki-0.jpg


ちゃんと憶えてるんですね。笑。

miayamoto2.jpg

最後に取材班は宮本さんから直筆のマリオのイラスト&サインをもらっていました。普通に上手いし、とんでもなく羨ましいです。

オリジナルの動画はこちらからチェックしてください。↓



参照:Otaku - Fils de l'empire du virtuel - Documentaire (1994)



追記:

元任天堂の今村孝矢さんも動画に反応を示していました。






orotima-ku1.png独特のセンスやなあ。

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コメント

92年のウゴウゴルーガで自称フランス人のシュール君ってキャラいましたね
番組内で鮫!鮫!鮫!のゲームオーバー時のジングルが使われていたり
明らかにファミコン世代を意識した番組だった

> モニターテレビの位置がやけに高いのが気になります。

今なら転倒の危険について指摘されそうなものですが、恐らくこれは移動式のモニターセットですね。
会議室などに移動させて、会議で使用するものだったのでしょう。
学校にも似たようなものがあった気がします。笑

当時、プロジェクターには焼き付き問題があって、ゲーム画面をプロジェクターに映すのはタブーでした。
ファミコンのカセットにも注意喚起のピンク色の紙が封入されてたんじゃないかな?

奇妙丸さん
ウゴウゴルーガ懐かしい。見てました。鮫!鮫!鮫!のゲームオーバー時のジングルが使われてたんですね。

13940さん
会議用のやつなんですね。それならわかる気がします。ファミコンカセットに入ってるピンク色の注意書きの紙はACアダプターのことが書いてあるやつなら知ってます。プロジェクターについても書いてるのかな。確認してみますね。

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