東方神霊廟とは、同人STG『東方Project』の作品タイトル。

概要

正式なタイトルは『東方神霊廟　～ Ten Desires.』

第13弾作品となり、2011年4月15日の博麗神社例大祭8にて体験版が配布された。

現在はこちらからダウンロード可能。

12弾『東方星蓮船』以来2年ぶりの（通し番号が整数の）『新作』。

2011年のコミックマーケット80で完成版が頒布され、現在は同人ショップでの委託販売も開始されている。

ちなみに副題の「Ten Desires」は、

　Ten：数字の１０

　Desires：要望

などから、直訳すると「１０の要望」。意訳すれば「十の欲望」だろうか。

これはラスボスの豊聡耳神子の能力やその逸話をイメージしたものだと思われる。

ストーリー

大地を凍らせた白黒の世界は終わり、幻想郷は本来の美しさを取り戻そうとしている。

桜と共に神霊が舞う春であった。

現れては消え消えては現れる不思議な神霊は、無事に花見が出来ないと感じさせるのに十分だった。

神霊とは一体何なのか、欲深い人間達の不思議な冒険が今始まる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　東方神霊廟　～ Ten Desires.

自機

五欲の巫女/博麗霊夢

特殊性能:当たり判定、グレイズが小さい

　　　　 　　霊界時、小神霊が勝手に集まってくる

神霊にしては随分とちゃちで雑多な霊に何らかの危機感を感じ、調査に出かける。

高速時は誘導ショット、低速時は高威力の直線ショットと『永夜抄』の結界組に似た操作感で、全く性質の違うショットを使い分けられるので便利。今作では速攻しないと青神霊が出現しないため、パターン構築後も誘導ショットは役に立ちやすい。ボム、霊界ショットの威力が少し低いことを除けば癖のない万能な機体である。

強欲の魔法使い/霧雨魔理沙

特殊性能:霊界時、攻撃力が高く移動速度も速い

　　　　 　　アイテムを回収しやすい

神霊が人間の欲の塊である事に気付き、好奇心によって行動を始める。

高速時のレーザーはPower3以上の時、外側の2本が斜めに発射されるためカバーできる範囲は広いが貫通しない。低速時のミサイルは弾速が遅く弾数も少ないものの威力が高い上、密着してオプションを敵に重ねるとさらに威力が上がる。

マスタースパークは相変わらずの猛火力と移動速度激減だが、方向キー入力で射角を変えられるようになった。敵に密着して撃てば低速ショットの威力と相まって霊界ゲージがすごい勢いで回復する。

霊界ショットは威力が非常に高く、移動速度も上がるため道中･ボス戦ともに使いやすい。

我欲の巫女/東風谷早苗

特殊性能:霊界ゲージの回復が早い

神霊は神社にとって重要な霊であり、人間の信仰心を煽るにはこういった神霊を集める事が重要だと考えている。

高速時は癖の少ないワイドショットで、正面火力は低めだが総合火力はそれなりに高い。低速ショットは正面に収束するものの威力は全機体中最低なため、ボス戦は苦労する。

ボムは巨大な星弾を撃ち出す。ほぼ全画面をカバーし、ある程度攻撃判定を保ち続けるので場面によっては大量の小神霊を稼ぐことができ、特殊能力も相まって何回も霊界トランスすることができる。ただし霊界ショットの威力は低めである。

死欲の半霊/魂魄妖夢

特殊性能:低速移動中のあたり判定が極端に小さい

　　　　 　　霊界時、攻撃力が高い

突如として現れた神霊は人間の欲の具現した物であった。その存在は希薄ですぐに消えてしまう物だったが、これ以上霊関係で騒ぎが起きて欲しくない彼女は調査に出かけた。

オプションは自機の後ろを追随する。サブショットを全て固めて撃てばかなり強力だが、その状態を保って移動するのは難しい。それ以前になんと低速移動ではショットが撃てない。そのためチョン避けや厚い弾幕をかいくぐりながらの攻撃はかなり難しい。

しかし溜め撃ちの結跏趺斬は強力で、瞬間火力なら全機体中一番高く、攻撃判定が出る場所もかなり広い。全画面を滅多切りにするボムも強力で、霊界トランス時の攻撃も射程こそ短いものの横幅が広く、威力もかなり高い上に貫通する。癖が強いが、全体的に高性能な機体。

以上4名。

妖夢のSTGでの自機化は『花映塚』以来である。

ボス

1面中ボス：怨霊（神霊？）／神霊廟一面中ボス

1面ボス：西行寺幽々子

白玉楼の主である亡霊。

今作では自機達を導く町人Aの役割。かつての6面ボスが1面ボスとして再登場したため、界隈では騒然となった。

2面ボス：幽谷響子

命蓮寺に入門した山彦。

今回の異変には全く関係が無いが、とばっちりで自機達に倒される。

3面中ボス：多々良小傘

『星蓮船』より再登場のから傘お化け。

命蓮寺の墓場に住みついたが、トラブルが起きたため命蓮寺の面々に相談しに向かっているところ、自機達と遭遇。それがこのざまである。

3面ボス：宮古芳香

命蓮寺の墓場のとある霊廟を護っているキョンシー。

なんとHP回復スペルカード持ちである。そのため非常にタフ。しかし、動きと頭は鈍い。

4面中ボス：霍青娥

4面ボス：霍青娥 ＆ 宮古芳香

壁をすり抜けることができる邪仙。

芳香をキョンシーにした張本人である。

4面では芳香の怨みを晴らすべく、二人同時に襲いかかってくる。

霊廟で眠っている者の復活を待ち望んでいる。

5面中ボス：蘇我屠自古

雷を起こすことができる亡霊。

神子に仕える者。同じ立場である布都には良いように扱われている。

だがお互いの今の関係は悪くなく、共に仏教を嫌っている。

5面ボス：物部布都

尸解仙を自称する道士（人間？）。

道教を崇拝する廃仏派。自身が復活した直後に自機達が侵入してきたため、霊廟を守るため迎撃に出た。

しかし戦闘後、神子が復活したのだと悟ると、自機達を放り出して先へ行ってしまう。

6面ボス：豊聡耳神子

霊廟の奥で眠り続けていた聖人。

能力で他人の心の内だけでなく、過去や近い未来を見通すことができる。

ところが寝起きの直後だったせいで自機達の話を聞かず、勝手に話を進めていた。

Ex中ボス：封獣ぬえ

『星蓮船』より再登場の妖怪・鵺。

聖人の復活により、人間と妖怪のパワーバランスが崩れるのを恐れた他の妖怪達とともに、妖怪の切り札を呼び寄せる。

Exボス：二ッ岩マミゾウ

妖怪の切り札として呼び寄せられた佐渡の化け狸。

「古の妖怪らしいカリスマと実力を秘めており、これなら神子に対抗できる」と幽谷響子に期待されていたのだが…。

しかし、化け狸は妖怪の中でも一大勢力を誇る。彼女はその中でも三本指に入る化け力を持ち、国の3分の1の狸を統べる力があるという、れっきとした大妖怪である。

余談

本作の元ネタの一つは平安後期，大江匡房によって書かれた日本最初の神仙説話集の『本朝神仙伝』であり、これによると聖徳太子と都良香(宮古芳香の元ネタ)は仙人ということになっている。

なおこの本朝神仙伝は完全な形では発見されておらず、全37話の内の7話分は欠損しているので…つまり幻想入りである。

楽曲一覧

本作の要素に「霊界トランス」というものがあり、発動中はBGMもそれ専用のものに変化する。

太字で記している曲が、霊界トランス時のBGMが存在する。

※「プレイヤーズスコア」は妖精大戦争と同一。

関連タグ

全般

東方 東方Project 神霊廟

妖精大戦争→本作→東方心綺楼

東方星蓮船→本作→東方輝針城(整数ナンバリングタイトル順)

自機

博麗霊夢 霧雨魔理沙 東風谷早苗 魂魄妖夢

ボスキャラクター

神霊廟一面中ボス 西行寺幽々子 幽谷響子 多々良小傘 宮古芳香

霍青娥 蘇我屠自古 物部布都 豊聡耳神子

封獣ぬえ 二ッ岩マミゾウ

その他

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