鉱人道士
どわーふ
『ふふふ。こう見えてもわしゃあ、鉱人の中じゃ伊達男で通っておるでな。』
年齢 | 107歳 |
---|---|
身長 | 150cm前後(アニメ版の設定) |
CV | 中村悠一 |
鉱人(ドワーフ)族の冒険者であり、また優れた精霊使い(シャーマン)でもある。階級は第三位『銀等級』。
妖精弓手、蜥蜴僧侶と共にゴブリンスレイヤーと一党を組む事になる。
ゴブリンスレイヤーの事は『かみきり丸』という字名で呼び、妖精弓手や蜥蜴僧侶の事もそれぞれ特徴を踏まえて『耳長娘』、『鱗の』と呼んでいる。
妖精弓手とは種族・性格の相性からしばしば言い合いや張り合いになるものの、時には認め合う良き喧嘩友達。そして彼女に『金床』というあだ名を付けた張本人。
普段は憎まれ口が絶えないが、妖精弓手が臭い消しのためにゴブリンの血を浴びせられた時には、流石に哀れに感じてからかえなかった。
何かと一本気で掴みどころがないゴブリンスレイヤーの事を、初対面で気に入った非常に珍しい人物。
鉱人族秘伝の火酒を携行しており、かなりの酒豪である。
妖精弓手に『樽』と例えられるほどに短躯で恰幅の良い体つきをしているが、本人曰く『鉱人の中では伊達男』。
一党内では呪文遣い(スペルスリンガー)として高い火力と多様性の高さを誇り、後衛ながらに専ら投石紐を使っては時に手斧を振るう。
武具の鑑定に関しては子供でも玄人裸足である鉱人なので、ゴブリンスレイヤーの装備を一目見て、ゴブリン退治に特化したものと見抜いた。
土や石、建造物に関する知見にも秀でており、ダンジョンの床の減り具合から敵のねぐらを予測したり、ゴブリンスレイヤーが下水道を不用意に壊そうと考えた時は胴間声で怒鳴った事も。
自身では使えないものの真言魔法の知識も有しており、一時期ゴブリンスレイヤーの下に身を寄せていた少年魔術師に術使いの心構えを説き、彼の成長に一役買っている。
真言魔法と違って、精霊魔法は術師の口調に応じて詠唱文に差異が生じる。
例:同じ《泥罠》でも、鉱人道士とイヤーワンに登場した半森人の野伏では詠唱文が若干異なる。
- 酩酊(ドランク)
「《呑めや歌えや酒の精(スピリット)。歌って踊って眠りこけ、酒呑む夢を見せとくれ》」
水・精神属性支配魔法。
口に含んだ酒を飛沫にして飛ばし、酒の精の力で相手を酔わせて眠らせる。眠らなくても、抵抗に失敗すれば酔っ払い状態になり行動に支障をきたす。
女神官の沈黙(サイレンス)と組み合わされば、眠りこけたゴブリンの殺戮が行われる無音の作業場が完成する。
名前とこの魔法がもたらす効果に既視感を覚えたのか、ニコニコ動画における配信ではこの魔法が発動した際、某TRPGに慣れ親しんだユーザーを中心に『サカロス神拳』のコメントが踊る事態となった。
- 石弾(ストーンブラスト)
「《仕事だ仕事だ土精(ノーム)ども。砂粒一粒転がり回せば石となる》」
土属性攻撃魔法。
ポケットに入れていた砂をノームの力で石の礫に転じ、相手に打ち出す攻撃魔法。
触媒に粘土塊を使う事で、巨大な岩を敵めがけて投げつける事も出来る。
- 隧道(トンネル)
「《働け働け土精ども。楽しい仕事の後になら、ミルクとクッキー待ってるぞ》」
土属性創造魔法。
壁や地面、天井に穴を掘り、トンネルを作る魔法。詠唱は8巻特典CDに登場。
この魔法で空けた穴は時間と共に自然に埋まり、対象に直接影響を及ぼす事は無い(但し、空けた穴が別のものに影響を与えた場合はその限りではない)
水の街におけるゴブリン退治の際、ゴブリンスレイヤーはこれで水路に穴を開ける事を考えたが、街全体に著しい影響を及ぼしかねない為に却下された。
7巻では、ゴブリンのねぐらとなった城址にこの魔法で細工をしたと思しき描写がある。結果、水路の流れが変わった事でゴブリンどもを一網打尽にした上、偶然近くで戦っていた勇者たちを優勢に導いた。
- 風化(ウェザリング)
「《チックタック、巡れや巡れ、時の針(クロノス)よ。ねじ巻き振り子で動き出せ》」
風・時間属性支配魔法。
対象となる物質の時間の流れをピンポイントで早める魔法。書籍2巻にて混凝土(コンクリート)を瞬時に固めるのに使った他、書籍9巻では雪山にて水で濡らした毛布を凍らせてソリにした。
- 霊壁(スピリット・ウォール)
「《土精や土精、風よけ水よけしっかり固めて守っておくれ》」
「《氷姫(アタリ)よ氷姫、これなる勇者に舞踏をひとつ、お目にかけてはくれまいか》」
地水火風・物質創造魔法。
使役した精霊に対応した属性の壁を生成する防御魔法。
不可視の壁を生成する《聖壁》と違い、物理的な壁であるため《解呪》が効かないというメリットがある。反面、《分解》を防ぐ事ができない。
前者の呪文は、鞄に入れていた土と子供の玩具のような石壁から、ノームの力を借りて大きく堅固な土壁を生成する。
後者は、アタリの力で雪から氷壁を生成する。
- 降下(フォーリング・コントロール)
「《土精や土精、バケツを回せ、ぐんぐん回せ、回して離せ》」
「《土精や土精、バケツを降ろせ、ゆっくり降ろせ、降ろして置いてけ》」
土属性付与魔法。
ノームの力を借り、重力を操作して対象の落下速度をコントロールする魔法。
落下速度を落として高所から転落した際の衝撃を和らげるのが主な用途だが、逆に落下速度を上げる事で、敵めがけて落とす瓦礫の威力を上げるといった変わった使い方も。
水中の対象に掛けた場合、術の効果中は浮力を失う副次効果を持つ模様。
- 追風(テイルウィンド)
「《風の乙女(シルフ)や乙女、接吻をおくれ。わしらの船に幸ある為に》」
風属性付与魔法。
風を起こす魔法。鉱人道士は風魔法が得意ではないので、あまり強力ではない。
元々は魔術師が小遣い稼ぎに船頭を務める時などに用いる。……しかし、ゴブリンスレイヤーはあろうことか、干魚の激臭を煙幕にして、この魔法で起こした風に乗せて燻した。
これには鉱人道士もツッコまざるを得なかった。
また、船だけでなく追い風で馬の走る速度を上げる事もできる。
- 恐怖(フィアー)
「《黒蝗の王(バズズ)よ、太陽の子よ、恐れと怖れを従えて、風に乗りて参られよ》」
風・精神属性支配魔法。
角笛の音色を聞いた相手に、無数の蟲の群れに襲われる幻覚を見せて恐怖状態にさせる魔法。
……しかし、黒蝗で太陽の子って、どこかで聞いたような……。
- 泥罠(スネア)
「《土精、水精(ウンディーネ)、素敵な褥をこさえてくんろ》」
水・土属性創造魔法。
地面に水を撒いて粘つく泥沼を生み出し、踏み入れた相手の足を掬って捕らえる。
- 捕縛《ホールド》
「《妖精(ピクシー)やい、妖精やい。お菓子はやらぬが悪戯たのまぁ》」
風属性支配魔法。
呪文の輪で相手を捕らえる魔法。空を飛ぶモンスターを地面に落とす事にも使用する。
- 着火(ティンダー)
「《踊れや踊れ、火蜥蜴(サラマンダ)。尻っぽの炎をわけとくれ》」
火属性創造魔法。
火打ち石や石炭から鬼火を放ち、武器や道具などに熱を込める、もしくは火を点ける補助魔法。
火打ち石に熱を込めてカイロにするという使い方もある。
- 雨乞(コールレイン)
「《駆けろや雨馬(ケルピー)どんと行け、土から森川、海から空へ》」
水・風属性支配魔法。
小さな馬の人形を媒体に雨を降らせる魔法。効力は落ちるものの、屋内でも使用可能。
- 使役(コントロール・スピリット)
「《宴の時間ぞ水精、気ままに歌いて舞い踊れ》」
「《掲げよ燃やせや松明持ち(ウィル・オ・ウィスプ)。沼地の鬼火の出番ぞな》」
地水火風支配魔法。
精霊を使役し、呪文に対応した属性の力を操る。
前者の呪文は水精を使役し、水蜜の如き薬液を川に流し入れて、指定範囲の川の流れを逆流させる。
後者の呪文は松明持ちを使役し、投げた石炭を青白い炎で燃やし、周囲を照らす。《聖光》と異なり、目潰しには使えないが光源として長く広範囲に使える。
ただし、使役する精霊に与える命令は、簡潔なものでなければならない。
- 水歩(ウォーターウォーク)
「《踊れ踊れ水精(ニンフ)に風精、陸と海の境(はざかい)で、転ばぬよう気をつけて》」
水・風属性付与魔法。
石鹸カスを水に撒き、水の上を歩けるようにする魔法。
対象を水の上に追い出す特性を生かし、エラ呼吸の水棲生物を窒息させてしまうという恐ろしい応用が存在。ご丁寧にもこの効果はTRPG版でも適用されている。
- 惰眠(スリープ)
「《終わりなきもの、死の弟たる砂男(サンドマン)。戯曲一つと交換に、砂で夢と我らを守っておくれ》」
眠りの精霊を使役し相手を眠らせる。酒に酔わせた結果として相手が眠る《酩酊》と違い、こちらは純粋に相手を眠らせる呪文である(TRPGでは《酩酊》は呪文抵抗では無く、体力抵抗)。
《酩酊》に対して使用頻度が少ないのは、使用すると砂男に捧げる詩を作成しなければならないという煩わしさの為の様である。
詠唱文の元ネタはおそらくDCコミックスのサンドマン。
やる夫スレ版で当てられたAAはネテロ。
ゴブリンスレイヤーへの字名『かみきり丸』の元ネタは、『ホビットの冒険』に登場するゴブリン殺しの剣・オルクリストの別名『かみつき丸』と思われる。
なお、『かみつき丸』はゴブリン達が付けたあだ名である。
ちなみに外見からでは想像できないが、これでも鉱人一族の中では若造である。しかも、主に戦士職に就くことが多い鉱人の冒険者の中で、呪文遣いになって無頼を気取っているらしい。
なお、彼の叔父は『盾砕き』という鉱人の中でも名誉ある称号を持つ熟練の戦士である。
アニメ版で彼の声を担当した中村悠一氏にとっては貴重な老人キャラ。かなり声色を変えて演じられいるため、初見では彼の声優が中村氏だとはまず気づきにくい。まさに声優の本気と言えるだろう。
他作品
同レーベルの老ドワーフ。こちらはステータスをパワーにガン振りした超前衛特化の戦士であり、鉱人道士とは清々しいまでにスタイルが真逆である。
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