聖杯戦線
せいはいせんせん
『Fate/Grand Order』の期間限定イベントのシリーズの1つ。
マップ上に所定のクラスのサーヴァントを配置し、マスターを狙って進撃していくという疑似戦略シミュレーション形式のミニゲームで、2020年9月より実装された。
マスターが三発攻撃を受けて倒されるか、敵サーヴァントを全滅させる事で勝利となる。
ステージを1つクリアするごとにアイテム「聖杯の雫」をゲットでき、イベント毎の上限である7つ集めると聖杯と交換可能。
移動および攻撃はターンごとにリセットされる行動力を消費して行う。
配備できるサーヴァントは初期配置に応じてクラス指定がある上コスト制限がある(礼装も同様)。
ただし、エクストラクラス枠はエクストラクラスでさえあれば誰を入れることも可能。
また、サーヴァントを配備しない空席を作ることは特に問題はない。
サーヴァント同士が隣接していれば戦闘へ突入する事が可能で、攻撃を仕掛けた者と受けた者に加えてそれぞれの隣接マスにいるサーヴァントも戦闘に参加する。
敵味方共にブレイクゲージ持ちであるため、戦闘不能になっても1回目は全回復して復活し、2回目で退場となる。
クリティカルスターや数ターンをまたぐ強化は次回の戦闘に持ち越されるが、ブレイクされるとスターは没収される。また、複数体で戦闘をするとスターは等分される。
ターン経過時にスキルのクールタイムも進行するため、ターンをまたぎ続ければ戦闘を間に挟まなくても再度スキルを使用できるようになる。
マスターは通常戦闘を行えず、攻撃は敵マスターに対しての直接攻撃のみ行える。
通過すると戦闘時バフが得られるマスもある。ただし敵に通過されると敵にバフがかかってしまう。
初回のみクリア報酬として「呼符」と「聖杯の雫」を1つずつ入手でき、回によってはボックスガチャ用アイテム、素材、QPも付随している。
影の国の舞闘会 ~ネコとバニーと聖杯戦争~
開催期間:2020年9月18日~10月2日
ミスターMがマスター役を担当。
主役はスカサハで、彼女のバトルグラフィックおよびモーションがリニューアルされた他、新規霊衣「刺し穿つバニー」の解放権も獲得可能。
マスターへの訓練という形で本システムが導入された旨のストーリーが語られる。
毎年9月の恒例行事となったボックスガチャイベント…ではあるのだが、前年まで開催されていた「ネロ祭」「バトル・イン・ニューヨーク」とは趣きが大きく異なり、本システムの試験運用的なお披露目イベントとなっている。
ボックスガチャと並んでイベントの目玉であった超高難度クエストは無し。
またフリークエストが設けられており、収集アイテムはアイテム交換用の「スカサハコイン」3種(金・銀・銅)とボックスガチャ用の「戦士の名札」。
イベント特効として全サーヴァントの攻撃力が、レアリティが低いほど割り増しされる。
聖杯戦線 ~ブルータスよ、おまえもか~
開催期間:2021年2月3日~2月13日。ストーリーなし。
ローマ関係者にスポットが当たっており、カエサル(サングラス着用)がマスター役を担当。
聖杯戦線 ~僕のスーパー・キャメロット2021~
開催期間:2021年5月12日~5月26日。ストーリーなし。
劇場版『神聖円卓領域キャメロット 後編』公開と時期が近いこともあって円卓関係者がメインとなっており、マーリン(ウサミミ付きフード着用)がマスター役を担当。
同時に公開記念キャンペーンも兼ねて、ガウェイン、ランスロット(剣)、トリスタン、獅子王のバトルグラフィックおよびモーションがリニューアル。
さらにトリスタンと獅子王は強化クエストが、モードレッドは霊衣「トゥリファスの記憶」の開放権がレアプリズム交換に、それぞれ追加された。
この回より、サポート枠のサーヴァント、勝利条件外の強敵、マップ上の宝箱などの要素が追加されている。
余談だが、最終ステージ・戦線Ⅶのマーリン側配置は、彼が妄想する「最強の円卓」がイメージモチーフとのこと。
聖杯戦線 ~ムーンサルト・オペレーション~
開催期間:2022年6月15日~6月29日
参加条件:第1部終章クリア
前回から1年以上空いたため、初心者への配慮からトレーニング用クエストが設けられている。
マスター役はジナコ〔ガネーシャ〕で、彼女の依代がマスターの1人だった『EXTRA-CCC』関係者がメイン。
クエスト中では所々にBBのナビが新規ボイス付きで入る他、彼女とサクラシリーズの強化クエストも追加された。
再現された電脳空間(ジナコ曰く「毎日電脳楽土 JI.NA.KO」)を舞台に、カルデア中で起こった容姿入れ替わり事件の解決を目指す。
しかし、ジナコを懲らしめると、今度は解放されたBBがシミュレーションを継続すると宣言。
またお前か…。
という事で後半からはマスター役が水着BBに変わり彼女との戦いが繰り広げられる。
ついでに水着BBにも強化クエストおよび簡易霊衣「小悪魔たまご肌」の開放権が追加され、霊基再臨段階や霊衣に応じた宝具演出の改修もなされた。
今回より仕様が大きく変更され、行動力の個別化、敵のターンの高速化、さらに戦闘に参加するサーヴァントの数に応じて発動する「パーティ効果」が追加される。
行動力は共通して50に設定されているが、クラスごとに消費量が若干差別化されており、1ターン内でできる行動をまとめると以下の通り。
行動不能回復の消費量は三騎士とアヴェンジャーが20、バーサーカーが40、それ以外は30。
前半戦はゲーマーのジナコらしく敵味方双方に特殊なバフ・デバフはない。
しかし後半戦はBBお得意のチートにより、
- 彼女側のサーヴァントに解除不可のバフがつく
- 4戦目、5戦目にそれぞれ登場するパッションリップ、メルトリリスの行動力消費量が減少+前述のバフに加えて同じく解除不可の追加バフが発生
- 通算6戦目では前述の通りただでさえ行動回数が多い上、解除不可の追加効果も厄介なリップとメルトが両方登場し、初期位置がこちらのマスターのすぐ近く
- 最終戦では行動力が60になった上にもう1つブレイクゲージを持った「グレートイビルなBBちゃん」が出現する
など、難易度が一気に上がる。サポートに加わるジナコ/ガネーシャがかなり固いのが救いか。
聖杯戦線 ~白天の城、黒夜の城~
開催期間:2023年10月25日~11月15日
参加条件:第2部第1章クリア
戦線自体の仕様に変更はそれほど無いが、他イベントと同じく新サーヴァント、専用マップとフリークエスト、限定アイテムと報酬が用意され、小説『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』『冒険』でおなじみ三田誠がシナリオ執筆を担当する、これまでにない大ボリュームとなっている。
詳しくは上記リンクを参照。
戦わずにクリア
敵陣のマスターとサーヴァント達の行動はアルゴリズムによる所が大きく、マスターとサーヴァント一騎だけを配置した上で一度も通常戦闘をせずに勝利する事が可能な形に調整されている。
つまり、ゲームを始めたばかりで手持ちが揃ってない人でも全ステージクリアは可能である。
自力でそれを考えるのはかなり大変だが、各種SNSにてFGO攻略班@AppMediaなどがイベント更新のたびに攻略方法をあげているので、どうしてもわからないという人は参考にするといいだろう。
少数精鋭戦
聖杯戦線におけるコスト制限はかなり厳しく、高レアのサーヴァントや礼装を使うと出撃枠の大半が低レアや空席になる。
他方、上記のスキルや宝具の噛み合い具合によっては、単騎で敵サーヴァントを全滅させる例もしばしば報告されている。
サーヴァントの保有・育成状況によるが、無理に低レアを起用して出撃枠を埋めるのではなく、空席を増やして強力な少数精鋭で挑むのも一策である。
なお、相手の編成によっては単騎で殲滅出来るヤバ過ぎる奴もいる。
コマンドコード
コマンドコードによる強化が非常に有効である。
コマンドコードは欲しいタイミングで刻印したカードが出ずに腐ることが起こりがちだが、こちらが単騎ならば毎ターン必ず選択可能になるため腐りにくい。
聖杯戦線で主力とするサーヴァントのコマンドカードは優先的に開放しておきたい所。彼らは通常の攻略でも単騎で強い場合が多いため、無駄になりにくい。
主な有力サーヴァント
普通に手持ちサーヴァントで攻略する場合、仕様上1対1の戦闘が多くなるため、「防御強化」「回避」「無敵」「回復」等をできる限り短いチャージタイムで保有する生存力の高いサーヴァントが重宝される傾向が強い。
また、敵が回避や無敵などのスキルを使ってくる場合もあるため、こうしたギミックへの対応力があるとよりよい。
セイバー | 評価点 |
---|---|
妖精騎士ガウェイン | 防御強化、攻撃に伴う回復スキル、宝具によるスキル回転の加速などが見事なまでに噛み合い生存性が非常に高く、さらにBuster3枚のカード構成による通常攻撃の威力も相まってセイバークラスの最適解と目される。★4なのでコストが抑えめなのも高評価。 |
ローラン | 1T無敵の他、弱体解除&敵強化解除、無敵貫通宝具でギミック対策面で非常に強い。 |
ディオスクロイ | カード性能が非常に高く、スター・NPが容易に供給できる。宝具も無敵貫通でギミック対策が可能。1T回避で生存性も高め。 |
アーチャー | 評価点 |
超人オリオン | 自らスターを出せるクリティカルアタッカー。普段の運用はカード運に左右されるが、単騎だと必要なカードがいつでも出るため破壊力は抜群。 |
妖精騎士トリスタン | 敵チャージ減少や回復・無敵・回避などで生存性が非常に高い。 |
ダビデ | ★3でコストが安く、防御アップ、回復、回避1回で生存性が高い。 |
ランサー | 評価点 |
エルキドゥ | 1T回避、HP1万回復などで生存性が非常に高い。強化でNP補充も可能となったため単騎性能が非常に高い。 |
クー・フーリン | ガッツ、回避、回復を短いスパンで使えるため非常に粘り強い。★3でコストが安いのも高評価。 |
妖精騎士ランスロット | 連射性の高い単体宝具が魅力。1回だけだがスキルによる無敵&即宝具も可能。 |
ライダー | 評価点 |
エウロペ | ターン無制限の無敵3回が有力。魅了スキルと合わせて攻撃足止め性能が高い。 |
マリー・アントワネット | 無敵3回と魅了はエウロペと同様だが、こちらは回復スキルも持っている。あちらよりもコストが安いのも魅力。 |
オジマンディアス | 皇帝特権による回復が非常に強力。さらに宝具によりスキル回転を上げられる。 |
キャスター | 評価点 |
トネリコ | 逃げ回ってスキルターンを稼ぐとNP50補充&ガッツ付与の「ラスト・リゾート」がほぼ無制限に使える。宝具直後の無敵1回も魅力。またHPが減ると火力が上がるスキルも見逃せない。 |
不夜城のキャスター | 防御アップ、男性限定だが魅了による足止め、ガッツ付与を持つ。 |
アサシン | 評価点 |
カーマ | ガッツ、回復、宝具による魅了足止めなどが噛み合い、高い生存力を持つ。アサシンでありながらアルターエゴにも強い為、それを見越して連れていくのも手。 |
ジャック・ザ・リッパー | 1T回避、強化解除、ターン短めな回復スキルがあるためしぶとい。 |
山の翁 | 高い回復量のガッツと自己回復により生存力が高い他、Buster3枚のカード構成により通常攻撃も強い。また、クラススキルの通常攻撃即死で消耗なく戦闘を終わらせられる可能性もある。 |
刑部姫 | 宝具とスキルの噛み合いで単騎での生存性がピカイチ。 |
ヘンリー・ジキル | 普段は目立たないが、宝具によってクラスチェンジする事で、本来バーサーカー枠が無いステージにバーサーカーを持ち込めるのが魅力。 |
バーサーカー | 評価点 |
ヘラクレス | 絆礼装をつけてのガッツ3回はもはや無法な強さ。自前のスキルでも回避やガッツがあり、絆礼装無しでもかなり強い部類。 |
ガラテア | 防御力超アップにガッツ付与、更に回復性能が噛み合う(パーティの場合効果が全体になる)ためバーサーカーとは思えないほど耐久力が高い。敵の宝具を自前の宝具で足止めする事も可能。 |
ヴラド三世 | 防御力アップ、重複可能なガッツ2回付与が強い。 |
アルトリア・キャスター(水着) | 1T無敵スキルの他、NP供給能力と、宝具後にも対粛清防御も1回入る。 |
クー・フーリン・オルタ | ガッツ、回避、敵攻撃力低下などが非常に噛み合う。自身の火力から先手必勝で攻めるのも一考。 |
エクストラクラス | 評価点 |
始皇帝 | ルーラークラス故の耐久力、1T無敵宝具、NP補充&回復スキルを持っているため、生存性は恐ろしく高い。 |
平景清 | ガッツ、回避を持つが、ガッツ付与スキルが短期間で使用可能になる。 |
ジナコ | 全サーヴァントトップのHPとダメージカット・1ターン無敵スキル、更には1ターン無敵+回復+攻撃を兼ね備えた宝具で生存性が高い。ムーンキャンサーなので下記にある最終決戦兵器との相性も抜群。 |
蘆屋道満 | 即死宝具を速く使えるほか、生産されるスターによるクリティカルを自己バフで超強化可能。ガッツも保有。 |
ククルカン | バーサーカーに強く驚異的な耐久力を誇るフォーリナークラスの特性と1T対粛清防御、回避1回で防御性が高い。スキルを最大限使うにはスターが必要になるが、クラススキルや宝具でスター供給が可能なのでさほど問題ない。フォーリナーの耐久力に物を言わせたゴリ押しでも何とかなってしまう。 |
マシュ | 防御系のスキルが多く生存性が高い。また、消費コスト0なので他のサーヴァントや概念礼装にコストを回せるのも魅力。 |
どうしても勝てないあるいは何も考えずに楽に勝ちたい人用
最終手段 | 特徴 |
---|---|
ドラコー | 満場一致で『聖杯戦線における最強のサーヴァント』。バーサーカーまで含めてクラス有利なので耐久力は高い。更にダメージカット、毎ターンNP補充なども乗るため安定性はピカイチ。エクストラクラスの敵は弱点だが、登場数が少ない。 |
スペース・エレシュキガル | ドラコーに並ぶ『聖杯戦線における最強のサーヴァント』。こちらは『攻撃面に振ったルーラー』とも呼ぶべき性能でありアヴェンジャー以外のエクストラクラスには余裕で勝てる。実装以降聖杯戦線がないため、好感度上昇による特効が戦闘ごとに引き継がれるかは現状不明。 |
第1回にて超高難度クエストが廃止された点については、
「新型コロナウイルス流行や社内のゴタゴタ等の影響でバランス調整やテストプレイができなくなった」
「ボックスガチャと超高難度クエストは別個のイベントとして欲しいという要望が多かったのでそれに運営が応えた」
などの理由が推測されているが、ファミ通のインタビューによるとボックスガチャと超高難易度の両立が難しいという理由で超高難易度の代わりに聖杯戦線が用意された。なお超高難易度クエストは完全廃止というわけではなく今後やる予定だとのことで、(復刻+αという形ではあるが)実際ギル祭2022で復活した。反面、ボックスイベントと聖杯戦線の同時開催は初回以外ない。
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