ヒスイドレディア
ひすいどれでぃあ
『LEGENDSアルセウス』に登場するポケモンで、ヒスイ地方環境に適応したドレディアのヒスイのすがた。性別が♀しか存在しないポケモンのリージョンフォームは初。
タイプは元々のくさタイプに加え、なんとかくとうタイプが入っている。リージョンフォーム限定とはいえ、相方がタイプ追加で躍進した第6世代での雪辱が果たされた形となった。
ドレスを纏った可憐なお嬢様を思わせる原種より一転、スリムなフォルムをしたバレリーナを思わせる姿になっており、優雅に踊りながら飛び回るムーヴもバレリーナそのもの。スピンポケモンの分類に違わず、フィギュアスケーターらしき要素も。
下半身を構成していたスカートのような球根は見事になくなって、スラリとした長い脚が出来ており、先端に残る根っこの名残がトゥシューズに見えるデザインとなっている。頭の花は一回り小さいピンク色の花となり、目がタレ目から滴型の形をそのままにクルッと回転させたツリ目へ変わっている。
今までのドレディアを知っているユーザーからは「どうしてこうなった」といわれる程の変貌だが、これはヒスイ地方の雪深い山地に順応して脚力が発達した結果、この姿へ変わったとされる。また、頭部の花から分泌する花粉や香りには周囲の者を鼓舞する成分が含まれており、リラックスさせる香りを放つ原種とは逆の性質となっている。
元々の穏やかな性格・ルックスから一転、攻撃的な見た目となった所から、どこかアマージョやメガミミロップを彷彿とさせる。
現代のシンオウ地方にはこのドレディアどころかチュリネ自体が生息していないが、ウルトラムーンのチュリネの図鑑には「棲み処の環境が悪くなると、新たな土地へと群れで引っ越す」とあるので、人間による開発が進んだ等で単に環境が合わなくなったために集団で大移動したのかもしれない。
近年次々と生き残りが確認された他のヒスイ種同様に、どこかの地域ではこの姿に進化している可能性もゼロではないだろう。
LEGENDSアルセウス
- 2022年2月28日に実施された無料アップデート「ヒスイの夜明け」にて追加された『大大大発生』においてフィールド上に野生で直に出現するようになった。主にチュリネの群れを守るように配置される。当然こちらを視認すれば襲い掛かって来るので注意しよう。
- なお、足場が泥濘む紅蓮の湿地であろうがフィギュアスケーターが如く地面を滑走するように移動する。
2つ目のマップ『紅蓮の湿地』で対峙する峠クイーンで、バレエの様に踊りながら優雅な攻撃を仕掛けて来る。
主な攻撃方法
- どの技も攻撃範囲が広く、回避アクションが重要になっている。一方予備動作は大きいため、どの攻撃を繰り出してくるかは割と容易に判別可能。特に4連続ジャンプ攻撃後はへたり込んで大きな隙を晒すので、これを逃す手は無い。
- いずれにしろキング・クイーン戦は次の相手から難易度が跳ね上がるので、彼女との戦いで苦戦を強いられたり、まだアクションに慣れていないと感じたプレイヤーはしっかりと練習を積んでおくべし。
- ちなみに本作のクイーンはヒスイドレディアのみであり、紅一点となっている(性別不明のヒスイマルマインはキング扱い)。
- また、かちぬき道ではこの個体とは別にヒナツの手持ちに通常個体のヒスイドレディアがいる。
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ヒスイ種 | 70 | 105 | 75 | 50 | 75 | 105 | 480 |
原種 | 70 | 60 | 75 | 110 | 75 | 90 | 480 |
変化分 | ±0 | +45 | ±0 | −60 | ±0 | +15 | ±0 |
- 見た目だけでさえ、大きな変化があった彼女だが、その大きな変化は性能面にも表れている。なんといっても特筆すべきなのは、『お前本当にドレディアか!?』と思ってしまうほど、壊滅的な特攻と大幅に上昇した攻撃であろう。なんと、原種で高かった特攻は50にまで低下している。
- メインとなる物理技も「リーフブレード」「インファイト」「ドレインパンチ」と申し分ないが、くさタイプ譲りの豊富な補助技も特徴。捕獲に便利な「ねむりごな」、回復技「じこさいせい」、そして強力な専用技「しょうりのまい」などを取り揃えている。
- 素早さも激戦区の100を超える数値にまで上昇しており、ビリジオンに次ぐ同タイプ中2位。本作では素早さが行動回数の増加に繋がるため、上記のような補助技を活かしやすくなっている。
- なお、折角物理型に特化したのに本作ではくさ技・かくとう技共に選択肢が大きく減少しており、特に相性が良さそうな「とびひざげり」や「トリプルアクセル」などのキック技が未実装なのが惜しい。本作でも充分な活躍が見込めるが、後の作品で更なる真価が発揮されることにも期待である。
第9世代
- 解禁された当時のレギュレーションCではランクバトルでは使用不可能であったが、レギュレーションDからは使用出来るようになる。
- ひこう4倍が痛いとはいえ明確な高速物理アタッカーという強みがあり、後述のしょうりのまいの性能も高く、並の相手では止まらないアタッカーとなり得る。4倍弱点とくさタイプ故の劣悪な耐性をテラスタルで打ち消せる上にようりょくそも生きて来る物理アタッカーのため、原種のライバルといえるスコヴィランとはまた違う立ち回りが期待出来る。
- ようりょくそによる晴れエースの他にもはりきりを持つため、単純にスタンパ等に組込めるスペックも持ち合わせている。こちらなら高いスピードと凄まじい火力を両立出来るが、外しがそのまま負けに直結する非常にピーキーなポケモンにも化す。
- 同タイプのキノガッサ、ブリガロン、ヒスイジュナイパーと比べ上記のステータス面を中心とした変化技を多用する高速物理アタッカーという明確な差別化要素を持ち、はりきり以外なら「ひでり」とも相性が良いことから晴れパやこだいのすがたとのシナジーも見込める。
- 専用技「しょうりのまい」は攻撃防御素早さ1段階アップと物理版「ちょうのまい」というべき極めて強力な積み技として実装。ステータス噛み合いも良く上記同タイプとの差別化点として重要。ただし、相性が良い「ドレインパンチ」が覚えられなくなっているのが残念なポイント。
- 原種最大の懸念点である攻撃範囲は格闘複合により大分改善している。サブウエポンでもどくづき、つばめがえし、アイススピナー辺りが候補となる。特にアイススピナーは草タイプでも非常に珍しく、相性補完も優秀な氷技なので優先して採用したい。それでも毒タイプやラウドボーン、サーフゴーには有効打がない。最悪ねむりごなで誤魔化すことは可能であるがサーフゴーにはそれも厳しいのでテラスタルするか控えに任せたい。藍の円盤でトリプルアクセルを習得して、イカサマダイスとの相性が良くなった。
- 余談だが、なぜか特殊技の範囲も原種より広い。具体的にはかふんだんごに加えてエアスラッシュ、ぼうふうを習得する。とくこう50しかない以上採用候補にも挙がらないので、ただでさえ技範囲に苦しむ原種に与えた方が良かったのではないであろうか…。
- ダブルバトルではシリーズ4に解禁されて早々晴れパのエースとして活躍。コータスの「ひでり」で「ようりょくそ」を活かすのが必勝パターン。「ねむりごな」サポーターとしては丁度第8世代のフシギバナを、アタッカーとしては往年のアマージョを彷彿とさせる。勿論原種同様に使える「おさきにどうぞ」も優秀で、時にはコータスの方をエース運用させることが可能。
- しばらくすると勢いが衰えたが、徐々にオーガポンを指標とした高速化環境となると、S105を「ようりょくそ」で強化することで喰らい付けるということで、シーズン13から需要が回復。単純に研究が進んで晴れトリパの練度が増したのもある。
- レギュレーションHダブルバトルでもコータスとのコンビが活躍。ただ、この頃になるとくさテラスタルや「ぼうじんゴーグル」、特性「やるき」や「ぼうじん」などで露骨に「ねむりごな」を対策されるようになった他、使用率ベスト30の中でコータスのほのおウエポンに素で耐性を持つポケモンが約3分の1を数えるようになったため、手軽に無双できるほどのコンビではなくなった。
- 雪深い山地に順応したという点や進化前のチュリネが紅蓮の湿地に生息している点から、元ネタはヒスイ地方のモデルである北海道の亜高山帯や水湿地に群生する植物「ギョウジャニンニク(別名 アイヌネギ)」だと推測され、専用技である「しょうりのまい」の名前の由来も、ギョウジャニンニクの英名「Victory onion」をもじっている可能性がある。
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