電動式
モーターなどを用いて電気由来の力で操舵を補助する方式。単に電動式といったときは、モーターの回転で直接に補助する方式を指すことが多いが、モーターの力で発生させた油圧で補助する電動油圧式と呼ばれる物もある。エンジン出力を直接に利用するわけではないので、燃費などの点で有利。当初はエンジン出力の小さい軽自動車や1500ccクラス以下の小型大衆車を中心に採用されてきたが、最近ではより大型の車種への採用も多い。
初期の電動式では、制御プログラムの不十分さなどから不自然な感触のものが多かったが、近年は燃費への影響を考慮して採用される例が増え研究が進んだこともあって、自然な操作感が得られるようになってきた。 油圧式に比べ制御が容易であるため、車庫入れをアシストする機能や自動カウンターステア、主に高速道路などでレーンを保持するための自動ステアリング操作を付加機能として付け加えることが可能になった。四輪操舵機構(4WS)と連動させる場合もある。
モーターによりアシストを行う場所の違いによってコラムアシスト型、ピニオンアシスト型、ラックアシスト型などの形式に大別される。コラムアシスト型では、大きな力は出すことができないが小型車に向いた構造である。ピニオンアシスト型はコラムアシスト型よりも比較的大きな力をアシストするのに向いている。ラックを直接アシストするラックアシスト型は大きな力をアシストすることができるため大型車に向いている。
従来は、トラックなどの超大型車ではモーターが大きくなりすぎて採用できないと考えられていたが、ブラシレスモーター、減速機の進歩や昇圧回路などの採用により適用車種を選ばないようになってきた。
1983年に光洋精工(現ジェイテクト)にて軽自動車用として開発され国内のみ販売されたが、電磁クラッチにて高速走行時にマニュアルステアリングに戻すことと、低速走行時のモーターの慣性感により違和感が目立ち、数年後に無くなった。その後クラッチをもたない直接フル制御方式が1990年にホンダ車NSXにて実用化され全世界に販売された。以後この方式が主流となり、軽自動車から普通車まで、全世界に普及されている。
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最終更新:2025/01/11(土) 14:00
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