舌切り雀 単語

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シタキリスズメ

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舌切り雀とは、日本おとぎ話(童話)の一つである。

あらすじ

舌切り雀

昔々、あるところにおじいさんおばあさんがいました。

ある日おじいさんは怪をした助けて手当をしてやりました。子供が居ないものですから、おじいさんをたいそう可がっておりました。

しかしある日、おじいさんに帰ってみるとの姿がありません。心配しておばあさんに尋ねると「大事な洗濯のりを食べてしまったから、舌をハサミでちょん切って追い出しましたよ。」と言うではありませんか。

心配になったおじいさんは人づてにを探し回り、やがてのお宿に案内されました。おじいさん感謝お詫びを伝え、歌や踊りでもてなします。そしてお土産として大小2つのつづらを差し出しました。

「私は年寄りだから軽くて小さなつづらにするよ」と小さなつづらまで持って帰ってみると、中には金銀財宝、サンゴや宝珠の玉などが入っていました。それを見たおばあさんは「大きなつづらにはもっと良いものが入っているに違いない」とのお宿に押しかけ、挨拶もそこそこにお土産めます。

大きなつづらを持ち帰ったおばあさん。待ちきれずに開けてみると中から、一つ小僧に大入などの魍魎が溢れ出すように現れたではありませんか。これにはおばあさんです。

その後「欲ったり無慈悲な行いをするものではない」とおじいさんに諭され、すっかり懲りてもうそのようなことはしないと誓ったのでした。

登場人物

おじいさん

この物語の一応の主人公を山で拾ってきて介抱し飼い始める。どうにも気が弱いきらいがあるようで、舌をちょん切ってを追い出したおばあさんを叱ったり言い返したりせず黙ーっているパターンの話が多い。たぶんおばあさん断で飼い始めた。つづらも単に安易な選択肢を選んだだけじゃないのか。そういう所だぞ。

彼の気弱っぷりによっておばあさんとの三角関係が形成されたようなものなので、その点でもこの物語は彼が居なくては成り立たなかったと言えるのではないだろうか。

一応のメインヒロインおばあさんが気づくほどの量の洗濯のりを食べたのだからにしてはとんでもない大食いキャラといえる。

彼ないし彼女つづらの準備に関わっていたかは定かではないが、のお宿のメンバー突然の来客に例のつづらを用意したのだろう。

「舌を切られたはずなのに、再会時に困っている様子もなく人語を話す」「のお宿というの施設に関わっている」などの不審な点があり、単なるではなく何か自然的な存在のようだ。ただし作中ではそのあたりは深く言及されない。

おばあさん

サブヒロイン。見方によってはメインヒロインといえるかもしれない。おじいさんとは正反対で、欲望に正直でしめの性格をしているようだ。割れじ蓋。のことを隠し立てせず「舌を切って追い出しましたよ」などと堂々と答えるあたり、ある種っ直ぐな人である。

話のパターンによっては大きなつづらの中にいた魍魎に食い殺されたりする。

雀のお宿を教えてくれる人

レアキャラ。話のパターンによっては居たり居なかったり、複数人いたり、が化けたものだったりする。畜を洗った汁や尿などを何杯か飲み干せば教えてやろう、との試練を与えてくる。アバッキオお前は。

おじいさんはこれを経てお宿を見つけ、おばあさんを知っているからと拒否して自分でお宿にたどり着く。一種の呪術的な要素か単なるキャラ付けかはいまいち分からないが、別にこの人が居なくても話は成り立つし、居たとしても大して面くならないためかカットされることが多いようだ。

大きなつづらと小さなつづら

このお話の大変有名なポイント。結果としておじいさんの選んだ小さなつづらには金銀財宝が、おばあさんの選んだ大きなつづらには魍魎が詰まっていた。

なぜつづらを2つ用意したのか、もし2人の選択が違っていたらどうなるのか?など読み手として気になる要素が満載であるため、いろいろな考察が可である。

つづらの中身不変説

大きなつづら魍魎、小さなつづら金銀財宝で固定。結果としておじいさんおばあさんは信条からそれぞれの選択肢を選んだ。は一種の信頼と確信、あるいは試す意思を持って2つのつづらを差し出したことになる。

おじいさんが大を選べば欲をかいたため恩をで返された結果となり、おばあさんが小を選べばから差し出された贖罪和解の機会を掴んだことになる。

金銀財宝を大きなつづらに詰めれば大出費、大入や一つ小僧を小さなつづらに入れるのは難しいだろうから、にとってみれば合理的な判断といえよう。

つづら2セットあった説

おじいさんに差し出されたつづらは大小どちらも金銀財宝、おばあさんに差し出されたつづらはどちらも魍魎。どちらを選んでも2人の迎える結末は大きく変わらない。

おじいさんには恩返し、おばあさんには仕返しの意思を明確に持ってつづらを用意したことになる。おじいさん金銀財宝を大小のつづらで用意したのは、持ち帰りやすさと物量に柔軟性をもたせたかったためだろう。スーパーの鮮コーナー一匹と切り身がそれぞれ置いてあるようなものである。

おばあさんに対して大小のつづらを用意したのは、おじいさんへの土産の形式に沿ったものだろう。ただ、小さなつづらを持ち帰った場合はまでたどり着くとおじいさん被害に遭う可性がある。

資料によってはつづらが重くなって運べなくなる、自然つづらが開くといった展開も確認できるため、小さなつづらもこういったトラップが用意されているのかもしれない。

つづらの中身不確定説

金銀財宝と魍魎、どちらの可性も同時に存在し、つづらを開けて中身を観測することでその中身がランダムに確定する。大小どちらを選ぼうと関係ないため、結果としておじいさんラッキーおばあさんはアンラッキーなだけだったことになる。

は日頃の行いがここに出ると考えていたのかもしれないが、シンプルに1/2の確率でどちらかに決定するのなら特にそういうことは結果に関係しない。おじいさん魍魎が当たる可性があるつづらを知ってか知らずか渡したことになる。

つづらの中を覗くときつづらの中もまたこちらを覗いている説

大小どちらのつづらが開けるか、いつ開けるか(話のパターンによっては、つづらを渡されるときに「自宅に帰るまで開けないように」と注意されるものがある)、あるいはどんな心持ちで開けるかといった要素によって中身が決定する。

つづらおじいさんのような善人だと判断すれば金銀財宝、おばあさんのような業突くりなら魍魎となる。「大小どちらを選ぶか」というのは多少加味されるだろうが、これもどちらを選んでも2人の結末は大きく変わらない。

つづらにすべての判断を委ね、結果としておじいさんおばあさんつづらにその人間性や生き様などを判断されたことになる。

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