回転むてん丸とは (カイテンムテンマルとは) [単語記事]

回転むてん丸とは、回転ずしチェーン「くら寿司」で展開されているキャラクターコンテンツである。

概要

公式ホームページにて連載されているWEB 漫画と、店頭や通販で販売されているトレーディングカードゲーム（1パック50円）をメインに展開されている。

主人公「むてん丸」が、故郷びっくら村を舞台に、添加統一の野望を目指す「添魔王ツブカンテ」とその配下である「四添魔」らと対決するストーリーの第一弾～第七弾をいわゆる「旧シリーズ」または「弾」と呼ぶ。

むてん丸が、「謎の紳士シック」によってばら撒かれた、人間を怪物に変える物質「ディシウム」が起こす世界の異変を追って、新たな仲間達と共に世界中を巡る冒険に旅立つストーリーの第一章～第八章を「新シリーズ」または「章」という。

登場するキャラクターの多くは寿司関連ネタにかけたダジャレで作られていて、当初は「2頭身キャラクターが多く登場する、絵本のような雰囲気の幼児向け漫画」という様子だった。

しかし、その陰でシリーズを追うごとにじわじわと幼児向けの枠から外れたキャラクターやストーリー、パロディが増えていった。旧シリーズのラストである第七弾「大決戦！ツブカンテの復活」の後半ごろからは、話の盛り上がりに伴いバトルシーンが少年漫画寄りになり、後述する新シリーズの片鱗を見せ始めた。

そして、新シリーズ突入後の第一章「はじまりの海」からは、これまでの2頭身キャラとは一線を画した高めの対象年齢を意識した多くのキャラクターが一気に登場し始めた。ストーリーも少年漫画らしくなるとともに、話が進むにつれさらに重くなり、「鬱展開すぎる」「なんで回転寿司屋の漫画でマッドサイエンティストとか闇堕ちとか出てくるんだ？」とも言われている。

新シリーズから登場したキャラクターたちは、その大胆な服装やキャラクター同士の関係性などから大きなお友達の間でも話題になった。特に「シャム・メルルーサ」を初めとする萌え要素の混じったキャラクターはpixiv等で多くのイラストが描かれ、愛されている。

旧シリーズと新シリーズの間では、「むてん丸」とその幼馴染「くらら」「くら吉」、故郷・びっくら村の「おばあちゃん」と、「むてん丸の父」以外の登場キャラクターがほとんど一新されており、ストーリーの繋がりも薄い。そのため、新シリーズのキャラクター・ストーリーに興味がある場合は、旧シリーズは読み飛ばしても構わない。実際、単行本も新シリーズからのみ出版されている。

ただし、新旧シリーズの間でストーリーの繋がりが全く無い訳ではなく、旧シリーズのキャラクターが新シリーズでいきなり登場したり、伏線となっているような描写もある。そのため、より楽しむために「第二弾の51話・52話『ツブカンテの過去』と第七弾」も勧められることがある。

また、カードゲームの方も旧・新で互換性がない。新シリーズの方のカードゲームはクオリティが高く、連載終了後でも遊ばれることがある。

「回転むてん丸」シリーズは2015年 10月で完結しており、同年の11月より「回転むてん丸」の新シリーズとして漫画・キャラクタープロジェクト「すしペット」がスタートしている。

漫画「すしペット」はストーリーの直接的なつながりは薄いものの、回転むてん丸の続編という扱いであり、世界の旅を終えた後のむてん丸も登場する。くら寿司の販促ノルマが課されたこともあり、むてん丸新シリーズほどのシリアスな展開が続くことは無いが、そのぶんキャラクターの重い設定をストーリーの合間にさらっと入れてくる内容となっている。