中元すず香とは、地上に舞い降りた天使である。海外メタラーには「(メタル)クイーン」とも呼ばれる。
同じ広島出身のPerfumeが所属していた芸能学校『アクターズスクール広島(ASH)』出身(15期生)。姉は乃木坂46の中元日芽香。ASHでは、後に『モーニング娘。』に加入した鞘師里保と活動時期が重なっていた。
3歳でモデルデビュー。4歳の時にはバンダイの子供向け化粧品のイメージガールとしてグランプリを受賞。2006年(7歳)に公開オーディションでグランプリを獲得しASH入学、2007年にもオーディションで準グランプリを受賞しアミューズキッズ部門に所属。10歳の頃にはミュージカルなんかも演っている。
2008年に『可憐Girl's』のメンバーとしてSUZUKA名義で参加し活動。テレビ東京系アニメ『絶対可憐チルドレン』の放送期間限定のユニットであったため、2009年3月の放送終了とともに、任務完了として解散。
2010年に発足した「さくら学院」に創立メンバーとして参加。2012年度は2代目生徒会長を務めた。
2010年11月28日にさくら学院内の部活動ユニットして結成された重音部『BABYMETAL』に、SU-METAL名義でボーカルとして参加。
2013年にさくら学院を卒業、以後はさくら学院から独立する形で存続が決まったBABYMETAL(SU-METAL名義)で引き続き活動。
その進境著しいボーカルは、2014年に発売されたBABYMETALの1stアルバムのブレイク(itunesチャートでは、日米英でメタルチャート1位、米国ではロックチャートも1位、Billboard(米)では総合187位、ワールドミュージックチャート2位、ハードロックチャート4位にランクイン等)の原動力の一つとなった。
BABYMETALメンバーでは最年長だが、家系的には三姉妹の末っ子のためかメンバーの年下二人から見ても色々抜けている部分があるらしい。宿題を教えあげたら全部間違っていたとか。
自転車に乗れない、漫画が読めない等のエピソードがあるが、後者は中学生の途中からマスターし始めた。
歌が大好き、ダンスは始めた頃は苦手だったようだが、徐々に楽しさを覚えてさくら学院に在籍時には特技として挙げている。
お父様は影山ヒロノブと友人らしく、影山曰く80年代に同じ業界で頑張ってた仲とのことでプロのバンドマンだったのではないかと推測されている。娘達の話でも「お父さんが家でよくギター弾いてた」との証言があったり。
幼児期から姉と共に歌っているホームビデオ等がTV番組では公開されており、4歳の頃にはコンテストに参加し歌っていた。
歌唱力に関しては幼児期からコンテストを総嘗めにしていた点からも解るように抜群だが、一方で極端に技術的な歌唱法を披露する事はほぼ無く、BABYMETALプロデューサー兼マネージャーのKOBAMETALによれば、2ndアルバムの海外版に収録されている『From Dusk Till Down』で初めてファルセットを使用している。彼女の場合、素でロブ・ハルフォードとコラボレーション出来る程の音域と、発声量がある事から超高音域の音にそれほどこだわる必要がない様子。
宇多田ヒカル以降、日本人のポップス女性歌手(他ジャンルでは、例えば演歌のこぶし等でビブラートを使う歌手はいる)の間で多用される事も増えた声楽ビブラートも使わないが、これはメタルサウンドの爆音にかき消されてしまう声量でのビブラートは、HR/HMには余り使えない点等が挙げられる(特にライブを重視するBABYMETALでは)。また単純に彼女の素の声量が膨大であるため、そもそもビブラートに頼って声量を確保する必要がなく、ストレートな歌声がメタルサウンドの中を突っ切っている構成にもなっている。更に、ビブラートが楽曲の情緒面の表現として有用である点だが、これはメタルというジャンルの特性上ぶっちゃけ余り必要ない。
メタルではシンフォニックメタルなどを除けば澄んだ歌声を持つボーカリストはそう前例がないため(綺麗な声を持っている女性でもデスメタルを歌うために低音で潰してしまう人もいる)、この点も海外メタラーにも衝撃が大きかった。
プロジャズピアニストで自身もメタルのカヴァーアルバムを発表している西山瞳は、歌手が技量的に伸びてくると色気を出して使いたがるフェイクやビブラートを使わず、「まっすぐに歌う」事に揺らぎが全くない事が、SU-METALと他の歌手との大きな違いと分析している。
なお、西山氏が『悪夢の輪舞曲』をカバーした際に、変拍子の演奏の中全くブレずに3拍子で拍を取っている点を絶賛していた(「どうやってるのか分からない」との言)。この点は神バンドの大神様こと大村孝佳も「これ歌う人が一番難しい、SUちゃんは天才だと思います」と述べている。
その他腹式呼吸などの基本的な技法や、鼻腔共鳴(オペラ歌手の基礎技術、ポップス歌手も基礎は習うがマスターするのは難しい)は体得しているようで、後者は14歳頃「練習し続けていたら急に出来るようになった」とのこと。
世界の歌姫クラスだとここまでの才能を持ち合わせている人物は他にもいて、そこに技術を上乗せし更に歌唱力を高めている人物もいるため、中元にも勿論まだそれらの伸び代が大幅に残っている。
だが、彼女と英語圏の歌姫との大きな個性の差は「日本語の音」という部分であり、海外勢にとって「10代の女の子が新鮮な発声法が綺麗な発音の日本語でメタルを歌う」事は多大なインパクトがあった様子ジャンル的に日本語で合わせるのに難しいものにはラップなんかもある。
日本語と英語では発声が腹式メインと口腔メインで全く異なる音、日本語は高い音が基本になっている事(外タレの日本語がヤケに甲高いのと一緒)から、高くカワイイ声のままメタルを歌える特徴が「Kawaiiメタル」にも繋がっていると思われる。
さくら学院の教師にしてMCの森ハヤシ先生(森セン)が2016年の東京ドームライブを観覧に行った際、関係者席は大勢の外国人関係者と国内の大物ミュージシャン・大物プロモーターがおり、音楽の素人である森センが聞くには「(BABYMETALと神バンドは)東京ドームでやれるだけの力が確かにある。そしてそれは中元すず香の声でなくては成立しない」と評価されていた事を明かしていた。
BABYMETAL振付師のmikiko(Perfumeの先生で振付師+演出家でもある)は、2013年のインタビューでSU-METALを「今までに見たことの無いタイプ・グルーヴ感」「音楽がかかると本能的に踊る」「感覚的・本能派」と評しており、ライブパフォーマンスで良くなっていた部分を伝えても本人が覚えていない事があったため、「これはちょっと凄いな」「この人はきっと凄い人になるんだな」と思ったと明かしている。
後に2016年のインタビューでは「天才とはこの子の事を言うのかと思うくらい、天性のパフォーマンスの才能に溢れている」「動きを全部自分のものにするし、曲に勝つ表現力がある。だから、ただ手を前に向かって出すだけでとても感動的に見える」と評した。
とんでもない度胸が語り草になることも多く、可憐Girl's時代に「アニサマ2008(さいたまスーパーアリーナ)」にも出演、当時10歳だった彼女は出番一時間前までおねむだったが、本番では18000人の観客の前で見事に歌い上げる。
更に2014年の「Sonisphere Festival」においては、"色物扱いで完全アウェーな海外のフェス初出演、ヘイターもかなりの数"という状況にも関わらず、ステージ袖から見えた光景に「お客さん少ない…」と思い登場、出たら65000人がいて観客殆どが「WTF(なんだこれ)」と言った表情をしていたのを見てやる気を起こし、「よーしここのお客さん湧かせてみよう」と思ってしまう胆力である。この時中元すず香さん16歳。
そしてそれを彼女と他メンバーは30分で本当に実現してしまう。
なお、動画を見ると序盤はゆいもあや神バンドですら気が逸ったり緊張しているのがわかるのだが、SU-METALだけ最初から笑顔でど安定しているという化物っぷりである。
スガシカオは日本でライブを見た際に、とんでもない歌唱力とカリスマ性であると大絶賛していた。
掲示板
19 ななしのよっしん
2019/09/12(木) 09:43:41 ID: GclIrR8pfi
メタル以外の曲も歌わせてあげたい
2015年の横アリや東京ドームを観た時、本当に世界を変えるんじゃないかって本気で思ってしまった
日本人の、それも10代の女の子にそんなことを思うなんて動揺しながら帰宅したのを覚えている
20 ななしのよっしん
2019/09/23(月) 11:23:43 ID: N47aGSqP7p
完全アウェーのステージをライブ中でホームに変える子
それを一度でも凄いのに既に何度も起してるマジもんの天才
この子ほどメディアで過小評価されてる天才はいない
21 ななしのよっしん
2024/02/23(金) 17:07:14 ID: LKNpoOVO2V
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最終更新:2025/01/09(木) 08:00
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