オルカとは
オルカ(orca)とは、クジラ類マイルカ科シャチ属の唯一種であるシャチ(学名: Orcinus orca)の別名。ラテン語由来であり(後述)主にロマンス系諸語で使われている他、海外では1960年代ごろから、日本でも '80年代ごろから各種メディアを通じて一般にも浸透していき、現在では専門家でも和名のシャチやサカマタに代わってこちらをつかう者が増えている(もっとも、サカマタは広義には大型のマイルカ科の総称でもあるため、混同を避けるために ’80年代ごろから使われなくなっている)。
元々は「クジラの一種(シャチやイッカクなどを含む)、胴体部分の広い船」を指す古典ラテン語オールカ(ōrca)で、古典ギリシア語で「鉄道つるはし(バチツル、ピックアックス。片側が平刃のつるはし)、アンテロープ(角の形から)、大型の魚またはクジラの一種(水面から出たヒレの形、もしくはブリーチングの際の姿から。これはサカマタ(逆叉、逆戟)と同様の発想である)」を意味するオリュクス(ὄρυξ, óryx)が変化したものとされる。なおオリュクスはオリックスの語源でもあり、その意はアンテロープと同じである。
また、ファンタジー物や神話に登場する邪鬼オーク(orc)や人食い鬼オーガ(ogre)の語源でもあり「冥界(神)、死」を意味するオルクス(Orcus)の女性形とし、学名を属名と合わせて「冥界よりの魔物」と解釈する(例えば某ペディア先生)説もあるが、属名のオルキヌスは単に「オルカという種を代表種とする属」という程度の意味合いしかなく、そもそもオルカがオルクスの女性形であるから云々というのも俗説であるので、再解釈であると斟酌しても少し逝き過ぎな気もする。
とは言え、シャチが英語のSATSUGAI鯨キラー・(ホ)ウェイル(killer whale)を初めとして各国語で同様の物騒な名称で呼ばれてきたことを考慮すれば、オルクスに含まれるネガティヴなニュアンスがシャチを指し示すオルカという語の定着に寄与した蓋然性は高いだろう(シャチは地中海にも出現し、沿岸のロマンス系諸国ではオルカの男性形オルコ(orco)は「人食い鬼、冥界、etc...、シャチのオス」を意味する)。一方、非ロマンス語圏では自然愛好家や若い世代を中心に、伝統的なキラー・(ホ)ウェイル等に含まれるネガティヴなイメージを避けるために敢えてオルカという呼称を使う者が増えているようだ。
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最終更新:2024/12/23(月) 05:00
最終更新:2024/12/23(月) 04:00
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