PC-9801とは、日本電気(NEC)が1982年に発表した16bitパーソナルコンピューターおよび、
型名に“PC-98x1”を持つ後継機種を指す。
通称「きゅーはち」「ぴーしーきゅーはち」
ニコニコにおいては、関連動画は主にPC-98のタグがつけられている。
概要
PC-9801シリーズは、80~90年代を代表する16bit/32bitパーソナルコンピュータである。「国民機」と呼ばれるほどの圧倒的なシェアを誇った(国民機というキャッチフレーズを用いたのは、互換機メーカーのエプソン)。
主にビジネス向けをターゲットとしていたが、高速な画像処理チップの搭載でリアルタイム性の高いゲームも制作され、80年代後半以降は「パソコンゲーム=PC-98」と言っていいほど圧倒的な数のゲームソフトが発売された。アクションゲームなどは家庭用ゲーム機に太刀打ち出来ないためロールプレイングゲームやシミュレーションゲームが多く発売されたが、その一方で家庭用では発売不可能なアダルトソフト(エロゲー)が多数発売され、むしろパソゲーというとこちらを思い浮かべる人が多いかも知れない。
同世代の16bit/32bitパソコンには、X680x0シリーズ(SHARP)、FM-Rシリーズ・FM-TOWNSシリーズ(富士通)、Dynabook(東芝)などがある。また、EPSONは自社で98互換機を完成させ、NECに対抗していた(PC-286/386/486/586シリーズ)。
大きく分けて、PC-9800シリーズは次の通りに分類される。
コンシューマー向け
特殊用途向け
注意が必要なのは、PC-98シリーズである。ハイレゾグラフィックを搭載したPC-98XAや、ラップトップ機のPC-98LTが代表例であるが、PC-9801シリーズと互換性がないことが問題となった。
また、一般的にPC-9801と言った場合、1985年に発売され、基準となるハードウエア構成が決まった「PC-9801VM/UV以降」を指す。ただ、ゲームソフトなどは翌年に発売されCPUがV30から80286にアップデートされたPC-9801VXが基準となった。
漢字グラフィックを表示するハードウエアを持っており、日本語を漢字かな混じりで快適に表示できた。この機能のおかげで、当時全世界で圧倒的なシェアを誇っていたPC/AT互換機が日本ではなかなかシェアを伸ばすことが出来なかった。
対応OSはMS-DOS、Windows3.1/95/98(SE)/2000、N88-DiskBasic(86)など。
DOS/V機の襲来とPC-9821の登場
DOS/Vの誕生でソフトウェアレベルでの日本語処理が可能になると、日本でもPC/AT互換機(一般にDOS/V機と呼ばれた)を発売するメーカーが増えてきた。最新の80486を搭載しながらもPC-9801より安価な機種が発売され、徐々に普及台数を伸ばしていくのを見たNECは、1993年に98MATE/98FELLOWという新方針を打ち出した。
98FELLOWは従来のPC-9801から仕様を引き継ぎつつも前機種より定価を大幅に下げ、DOS/V機に対抗した。またその一方、98MATEはPC-9821と名付けられ、P-9801との互換機を維持しつつDOS/V機と同じVGAグラフィックも搭載した。
Windowsの登場と98の終わり
1995年末に、Windows95が日本でも発売された。当初のWindows95は対応するソフトも少なかったが、時間が経つにつれ対応ソフトが増えていき、相対的にPC-9801シリーズの優位性は薄れていった。逆に、元々の値段の高さ、DOS/V機に比べて技術革新が遅い、等の理由でじわりじわりと販売台数は減って行く。
97年、アーキテクチャを一新したPC98-NXシリーズが発表された。NXシリーズの中身は実質的にDOS/V機であり、PC-98シリーズは終了したと言える。
が、まだだ、まだ終わらんよ! とばかりに各地のパソコンおじさんは秘蔵の98を抱えているのは間違いない。ピポッ
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