これはね。下の人が行っているほど単純な問題では無いですよ。 たとえば、その塗り絵の本に色を塗らないでブログに載せた場合を考えると、これは、著作権の内、「公衆通信権」の侵害になります。 つまり、ブログにアップすることは、個人的な使用の範囲を超えるのです。 それにより、そのブログを見た人は、ダウンロードして使い、その塗り絵を買わなくなるかも知れませんね。よって、塗り絵の著作者に害を与えるわけです。 それでは、塗り絵に色を塗る行為はどうなのか。 杓子定規に考えれば、この行為は、著作権のうち「翻案権」の侵害になるのです。しかしながら、塗り絵という物は、こうした行為が為されることを前提として販売されているはずですね。これを考えると、塗り絵の著作者は、こうした場合の「翻案権」を放棄していると解釈しなければならないわけです。 それでは、色を塗った塗り絵をブログに載せる行為は「公衆通信権」の侵害にならないのか。「翻案権」を放棄しているわけですから、色を塗ることによって「翻案」された塗り絵には、もはや、原画の著作権は及ばないと解釈するのが正当であると考えられます。よって、「公衆通信権」の侵害にはなりません。 このようにして、色を塗られた塗り絵がブログにアップされて、それがダウンロードされても、それは、塗り絵の原図としては役に立たなくなっており、塗り絵の著作者に害を与えることにはなりませんね。 結論としては、大丈夫であると言うことになりますが、ここまで考えないと、軽々に大丈夫であるとは言えないと言うことです。