ベストアンサー
はい、ある意味では「無念」や「ムカつき」 といった感情も描かれていますが それだけではありません。(˶ˊᵕˋ˵)⸝✩ 『アルプス席の母』(早見和真)は 高校球児を支える母親の視点から描かれた 感動作です。 主人公はシングルマザーの秋山菜々子。 息子の夢である甲子園出場を支えるため 慣れ親しんだ横浜から大阪の新興高校へ移住し 看護師として働きながら奮闘します。 この作品では、母親たちが抱える複雑な感情が リアルに描かれています。 例えば、 ・息子が試合に出るかどうかで一喜一憂する 「無念」や「不安」 ・父母会での高額な寄付金や理不尽な ルールに対する「ムカつき」や「葛藤」 ・「本当は女の子のお母さんになりたかった」 という主人公の本音に見える、母親としての 揺れ動く気持ち つまり、ただのスポーツ小説ではなく 「母親というもう一つの闘い」を描いた 作品です。 高校野球の華やかな表舞台の裏で 親たちがどんな思いで子どもを支えているのか その現実に光を当てています。 高校球児の母たちの「無念」や「ムカつき」は 決してネガティブなだけではなく 愛情や覚悟の裏返しとして描かれているのが この作品の魅力です。
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質問者からのお礼コメント
なるほどです。 「無念」や「ムカつき」は、愛情の裏返しになるんですね。 人の気持ちはそれほど割り切れるものではないのかもしれません。 皆さんありがとうございました。 大変勉強になりました。
お礼日時:10/9 21:36
その他の回答(2件)
こんばんは いいえ、『アルプス席の母』は高校球児の母たちの「無念」や「ムカつき」を描いた作品ではありません。 この作品は、甲子園のアルプススタンドに集う母親たちの姿を通して、応援することの意味や、母としての誇り、そして子どもへの深い愛情を静かに、そして力強く描いています。 確かに、試合の結果によっては悔しさや切なさを感じる場面もあります。 しかしそれは「ムカつき」ではなく、わが子の努力を見守り続けた母親たちの心の揺れであり、青春の一瞬に寄り添う者としての自然な感情です。 作品の根底には、勝敗を超えた「応援することの尊さ」が流れており、母親たちはただ勝利を願うだけでなく、子どもたちが全力で挑む姿に胸を打たれ、涙し、誇りを感じています。 また、アルプス席という場所は、単なる観客席ではなく、母親たちが子どもたちと心を通わせる「祈りの場」として描かれています。 そこには、甲子園という特別な舞台に立つわが子を見守る母の姿があり、応援の声に込められた想いが、スタンド全体を包み込むように響いています。 この作品は、母親たちの「無念」ではなく、「覚悟」や「慈しみ」、そして「誇り」を描いているのです。 彼女たちは、わが子がどんな結果になろうとも、その努力と成長を信じ、静かに寄り添い続けます。 『アルプス席の母』は、そんな母たちの姿を通して、応援することの美しさと、親子の絆の深さを私たちに教えてくれる作品です。 感情の表現はあくまで品格を保ち、母としての強さと優しさがにじみ出るような描写が中心です。 誤解なく、丁寧に読み取っていただきたい作品です。