英語
「小公女」のセーラ・クルーの肌の色はどんな色なんでしょう? いわゆる、白人と言う感じの色(例えば、フランス人形)? それとも、薄いか濃いかは別として、褐色系の色でしょうか? 質問の意味をつかみにくいと思いますので、長くなりますがこの疑問に至った経緯を書いておきます。 バーネット夫人は、1888年に『Sara Crewe』(セーラ・クルー)と言う中篇を書いています。これが劇になり好評を博したため、1905年にこれを長編とした『A little Princess』(小公女)を公表しています。 現在、『Sara Crewe』(注釈、別冊訳文付きのもの)を読んでいるのですが、セーラの父がなくなり一文無しになった後の場面で、次のような文が出てきました。 “Everything will be very different now,” Miss Minchin went on. “I sent for you to talk to you and make you understand. Your father is dead. You have no friends. You have no money. You have no home and no one to take care of you.” The little pale olive face twitched nervously, but the green-gray eyes did not move from Miss Minchin's, and still Sara said nothing. Gutenberg、『Sara Crewe』へのリンク: https://www.gutenberg.org/cache/epub/24772/pg24772-images.html セーラの顔について、「The little pale olive face」と書かれています。 「olive face」って何だ?と思って調べると、oliveはオリーブ色とあります。訳文を見ると、「小さい青白い顔」としか書いていなくて(oliveはどこ行った!)、どんな色か分からず、ネットで調べてみると「オリーブの実の色(暗い感じのやや黄色がかった緑)」のようです。 肌はやや暗い緑系?? さらに、いろいろ見ていると、「olive skin」と言うことばがあり、これで検索すると、「olive skin」と言うのは、薄い濃いはあるけれど、地中海やカリブ海、濃いとインド人の様な色の肌のことだと出てきました。 と言うことは、セーラの肌の色は褐色系だと読み取れるようです。 これで終わればよかったのですが、『A little Princess』の方も調べてみました。 同じ部分にあたる原文は、 "You are a beggar," said Miss Minchin, her temper rising at the recollection of what all this meant. "It appears that you have no relations and no home, and no one to take care of you." For a moment the thin, pale little face twitched, but Sara again said nothing. Gutenberg、『A little Princess』へのリンク: https://www.gutenberg.org/cache/epub/146/pg146-images.html となっていて、「the thin, pale little face」と「olive」がなくなっています。 ここまでの部分で、『Sara Crewe』では、母親はセーラが赤ん坊の時に亡くなったとしか書いていないのですが、『A little Princess』では、セーラの母親はフランス人であったとの記述があります。 『A little Princess』の方では、父親は英国人、母親はフランス人なので、セーラの肌の色は「白色」なのでは?と考えられるように思います。 もちろん、英国人でもフランス人でも、肌が褐色系の人はおられるでしょうけれど。 「小公女」のセーラ・クルーの肌の色、どんな色なんでしょう。 もしかしたら、『Sara Crewe』と『A little Princess』とでは、作者のイメージしていた肌の色は違っていたのかもしれないとも考えています。 小説の内容とかストーリーには、全く関係ないようには思いますが、もし詳しくご存知の方があればお教えください。