理由二つ考えられます。 まず、犯罪者の相撲界における位置づけが全く違うということ。 若ノ鵬や露鵬や白露山を追放しても、大勢に影響ないどころか、却って厄介払いができます。 しかし、当時の横綱大鵬や柏戸や将来を嘱望されていた北の富士を追放したら、相撲界は破滅です。 それともう一つの理由は、当時の時津風理事長（双葉山)も逮捕歴があったこと。 双葉山は「角聖｣と呼ばれ、相撲界では神様みたいに扱われており、 そのためか、この事件はあまり話題にされることはありませんが、 双葉山はかつて新興宗教に走り、その宗教団体が食管法違反で摘発された際 警官に大立ち回りを演じて、逮捕されるという失態を演じています。 （これに比べれば、朝青龍の非行など可愛いもの) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%92%BD%E5%85%89%E5%B0%8A%E4%BA%8B%E4%BB%B6 まあ、自ら前歴のある時津風とすれば、大鵬や柏戸に強いことは言えなかったと思いますし、 当時のマスコミも、双葉山や大鵬という大横綱は、何をやっても批判できないという風潮があったと思います。 大鵬はその恩義を忘れていないならば、自ら角界に引っ張ってきた露鵬に対し 「俺だって拳銃を不法所持していたのだから、露鵬のマリファナなど大したことない｣と言って庇うべきでしょう。 しかし、角界は外国人力士が増えて、モラルが低下したなどとマスコミははやしたてますが、 外国人のいなかった40年前は、犯罪者を角聖だの大横綱だのマスコミがヨイショしていたのですから、 巡業をサボったくらいで出場停止になる今に比べると、甘い時代だったと言えるでしょう。