「今どきCGIはありえない」は、「今どき、従来からのHTML系技術によるCGIはありえない」と言う意味です。 そもそも、Webアプリケーションとは、従来からのWebとは異なります。 回答者側で、「今どきCGIはありえない」に対して、ぴんと来ない人がいれば、Webアプリケーションのことを、従来からのWeb系技術と勘違いされているのだと思います。 Webアプリケーションは、従来からのWebではありません。 Webアプリケーションとは、名前の通り、「Web上で、アプリケーションソフトと呼べるような高機能プログラムを動作させる」と言うものです。 標準化団体のW3Cが失敗して、HTML系技術がかなり危険信号になっています。 現時点でHTML自体が、なくなることはありませんが、昔のような重要度は、だいぶなくなってしまいました。 Webアプリケーションでのクライアント側のプログラムは、従来からのWebとは逆です。 従来からのWebでのクライアント側プログラムは、HTMLを活用しています。 これに対して、Webアプリケーションでのクライアント側プログラムは、HTMLを使わない非Webがメインです。 そして、時代の流れと共に、クライアント用プログラムを、HTMLを使ったWeb系技術にして行く予定でした。 しかし、前述の通り、標準化団体のW3Cが失敗して、HTML系技術がかなり危険信号になっている状況です。 以下に説明します。 [Webアプリケーションの最初は、クライアントが非インターネット仕様が多かったことについて] 初期のWebは、HTMLだけで構成されています。 初期時代のWebは、文字列を表示するだけで、その他の機能性が全くありませんでした。 しかし、時代の流れで、Webに機能性を持たせました。 HTMLにスクリプト言語を組み合わせて、機能性を持たせる。 データベースと接続したり、静止画や動画を扱えるようにしたり、Webに機能性を持たせました。 しかし、初期時代のWebが機能性を考慮していないので、機能を持たせるには、限界があります。 そこで、インターネットの根底からの見直しが行われました。 プロトコル（通信の規約）のSOAPです。 そして、そのSOAPによる通信を使ったサーバーシステムを作る技術のWebサービスです。 2002年からスタートしました。 開発環境のベーター版を含めると2000年のスタートです。 しかし、当時のクライアント技術は、高度な技術に対応するレベルではありませんでした。 よって、クライアント用プログラムは、JavaかC#かVisual Basic.NETで作る非Web形式のアプリケーションソフトとしました。 すなわち、サーバと通信は、インターネット仕様とするが、クライアントは、インターネット仕様でなくても構わないと言う考え方です。 クライアントも含めてWeb仕様のものも有りましたが、基本的には非Webでした。 しかし、クライアントが非Webでは、インターネットと言う感じが、まるでないです。 よって、一般ユーザー向けのサービスでは、普及に失敗しました。 ただし、企業向けのビジネス系サービスでは、普及に成功しました。 企業は、仕事で便利ならば、「インターネットと言う感じが、まるでない」と言うことは、気にしないので。 [クライアント側でPythonとRubyが使われたことについて] クライアント側が、非インターネット仕様と言うのは、好ましくないです。 そこで、クライアント側を作るプログラミング言語として、PythonとRubyが使われました。 PythonとRubyは、直接HTMLをいじる必要はなく高機能です。 特に、PythonとRubyの動的機能は優秀です。 動的機能とは、実行時の環境やユーザー操作の内容に応じて、プログラム構成を柔軟に対処する機能です。 SNSゲーム市場に採用されるなど、そこそこ普及に活躍しました。 しかし、世の中（IT全体）を大きく動かすほどの成果は、ありませんでした。 [Microsoft Silverlightについて] そこで、Microsoftは、マークアップ言語を使うタイプのスクリプト言語を作りました。 Webサービス系の技術に本格的に対応したスクリプト言語です。 Microsoft Silverlightと言います。 Microsoft Silverlightの特長は、高機能なことです。 Microsoft Silverlightは、ゲームや動画を扱えます。 2Dから3Dまで扱えます。 さらに、２つ目の特長としては、クラウドコンピューティング（SaaS）のサーバーシステムと連携する技術を持っています。 三つ目の特長は、Microsoftの固有の技術仕様（Windows仕様）に依存しないことです。 Microsoftの固有技術に依存しないので、Microsoftに敵対していた企業達を含めて、多くの企業達が、Microsoft Silverlightを注目していました。 Webブラウザ側のほうも、多くのWebブラウザがMicrosoft Silverlightを受け入れました。 クラウドコンピューティング（SaaS）のサーバーシステムと連携する技術に特化したスクリプト言語は、Microsoft Silverlightのみであったからです。 [HTML5の登場とTypeScriptについて] HTML5は、ゲームや動画を扱えるマークアップ言語として登場しました。 HTML5の出現で、Microsoft Silverlightは、かなり不利な立場になりました。 HTML5は、標準化団体のW3Cが取り扱っているので、Microsoft Silverlightには勝ち目がありません。 世間では、「HTML5の出現で、Adobe FlashやMicrosoft Silverlightは、いらなくなる」と騒がれました。 しかし、HTML5の存在は強いのですが、実際のMicrosoft Silverlightのライバルではありません。 HTML5は、マークアップ言語なので、サーバーシステム側と連携する能力がありません。 サーバーシステムと連携させるのは、マークアップ言語ではなく、スクリプト言語の役目です。 すなわち、HTML5仕様を取り入れたスクリプト言語の中で、クラウドコンピューティング（SaaS）のサーバーシステムと連携する技術を持っているものが登場すれば、それがMicrosoft Silverlightのライバルになります。 しかし、いくら待っても、そう言うスクリプト言語が登場しませんでした。 そこで、Microsoftは、自らMicrosoft Silverlightのライバルを作りました。 TypeScriptです。 TypeScriptは、JavaScriptを基本にして機能拡張したスクリプト言語です。 TypeScriptの特長は、HTML5仕様を取り入れていることです。 さらにTypeScriptは、クラウドコンピューティング（SaaS）のサーバーシステムと連携する技術を持っています。 TypeScriptは、MicrosoftのライバルであるGoogleが採用しました。 それを切っ掛けに、多くの企業達が活用しています。 [HTML5仕様は、W3Cで廃止となり、WWHATWGで統一] HTML5は、もともとAppleが提案した技術仕様です。 それを標準化団体のW3Cが採用したものです。 W3Cは、インターネット関係では大きな標準化団体なので、前述の通り、Microsoft Silverlightはかなりの不利になりました。 しかし、HTML5は、Appleが支援する組織のWWHATWGと、W3Cとで、二分裂してしまいました。 二分してしまったので、HTML5は、あまり発展しませんでした。 そこで、2019年にW3Cが手を引き、WHATWGで統一することになりました。 W3Cは、AppleのHTML5を採用したのだから、がっちりとAppleと手を組むべきでした。 しかし、馬が合わなかったようで、結局、W3Cが手を引き、WHATWGで統一することになりました。 <関連質問> 「プログラミング初心者であまり詳しくないんですが、HTML内にJavaScriptを組み込めるじゃないですか？他に組み込める言語はあるんですか？勿論CSS以外で。」 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12226098037 [Appleは、Swiftに力を入れていることについて] それならば、Appleは、HTML5に力を入れているのか。 そうとは言えません。 Appleは、HTML5よりも、Swiftと言うプログラミング言語に力を入れています。 Appleとしては、今後の様子を見て、どう動くか検討しているのだと思います。 以下に説明します。 [結局、現在の傾向] 結局今は、「従来からのWeb系にこだわった技術」と「従来からのWeb系にこだわらない技術」の両方を持って、今後の様子を見ているようです。 <Googleの現在の傾向> Googleは、「従来からのWeb系にこだわらない技術」は、GOと言うプログラミング言語を持っています。 「従来からのWeb系にこだわった技術」は、MicrosoftのTypeScriptを採用しています。 <Appleの現在の傾向> Appleは、「従来からのWeb系にこだわらない技術」は、Swiftに力を入れています。 「従来からのWeb系にこだわった技術」は、Microsoftを受け入れています。 Microsoftの開発環境はVisual Studioですが、そのMac版に強力しています。 Visual Studio for Macと言います。 昨年（2019年）の後半から、Visual Studio for Macの開発で、月に何度もITニュースになっています。 それだけ力を入れられるのは、Appleが、Microsoftに全面協力しているからです。 [さらに、C++の活用されることについて] IoT機器によるユビキタスの時代を実現させるために、Linux Foundationと言う大きな組織が、Microsoftと手を組みました。 C++をインターネット関係（特にクラウドコンピューティング）で活躍させる方向性で動いています。 すなわち、IoT機器やロボット（AIロボットも含む）等のハードをインターネット関係（特にクラウドコンピューティング）のシステムから制御可能にして行きます。 しかし、C++がインターネットで活躍すると、質問の件で大きな影響があります。 「C++がインターネットで使えるのに、なぜ、HTMLを使うのか」と言う疑問の声があがってきます。 HTMLは、テキスト形式で、処理が重いからです。 Microsoftも、Linux Foundationも、HTML等による従来技術を締め出したいと言う訳ではありません。 そこで、Microsoftは、.NET Coreと言うフレームワークを用意しました。 .NET Coreは、Micro