お見合い
結婚から一ヶ月。籍もムスコも入れてない。ナニも入れてないけどシノさん(元レイヤー/現歴女戦国時代西軍派/趣味ドール/某企業秘書課勤務のEカップ)との生活は概ね順調、彼女も、玉子焼きの焼けること火事のごとし…洗濯モノのたまること山のごとし…と家…
突然だが結婚することにした。来月から彼女と暮らす。籍を入れるのは来月上旬の予定。身内で不幸が続いているので、当面、式やパーティーはやらず、来年あたり、不幸のホップステップジャンプが無事着地して落ち着いたら、ささやかなパーティーをやろうと彼…
シノさんと同居しはじめた。シノさんは僕のお見合い相手で元・レイヤー現・戦国大好きっ娘西軍派、天使のブラ着用時はDカップである永遠の25才。愛称はノッピー☆。
来月は結納らしい。誰の結納って僕の。ユーノー?アイドンノー。僕の知らないところで進行している結納について教えてもらうために彼女と会うことになった。って前提がそもそもおかしい。その、待ち合わせの焼き鳥屋で待ちながら僕は考えていた。もし彼女の…
桃栗三年柿八年、時間がかかるかもしれませんが頑張りませうとお医者さんがいってくれたがまさかここまで時間がかかるとは想定外、インポテンツ丸三年、桃栗超え、僕は柿。僕はギャルが好きなピーチジョン、マロングラッセ…ではなく、囲碁クラブで提供される…
血尿、つづいて、ゼリー状の物体がぬらぬら先端から噴出するようになったので、三年前から患っているEDが悪化したのかと恐慌して、泌尿器科に赴き診察を受けたのが一週間前。は、ヒニョーキカってなんか〜東欧の〜語感があるよね〜と軽口をたたき、モスクに…
鎌倉駅前の居酒屋で、「わたしはロックンロールを愛している」と英国言語で胸に書かれたTシャツを着たシノさんに、僕は、生ビールを飲みながら会社や身体の不調について愚痴っていた。シノさんは僕のお見合い相手で、趣味はコスプレと戦国時代、バストは推…
かねがね金がねえ。というのも蒸し暑い日本の夏に備えて敷いたスノコのせいで、経済的に追い詰められているからだ。連休前、僕はスノコの上で仰向けになりセカチューを読んでいた。3ページで寝た。朝、目が覚めると割れていた。臀部のポケットにいれていた各…
たった。たちました。 たった、つってもクララでも、ガンダムでも、あっしのつまらねえインポでもなく、お見合いから一年たった。お見合い相手のシノさんは、25歳戦国マニア西軍派趣味コスプレ、今読んでいる本は「もういちど読む山川日本史」のEカップ、…
「覚悟をきめられたらコスプレの道は一本道にございます」、って高らかに宣言して本格的に現役復帰したシノさんはそちら(コスプレ)方面とあちら(歴史)方面とそっち(人形)方面で多忙を極め、最近はときどきメールをやりとりする程度の付き合いになって…
お見合いから9ヶ月、シノさんとのわけのわからない関係は相も変わらずつづいていて後悔先に立たず僕もまったく立たず現在に至る。シノさんとは春先にお見合いをした25歳の娘さんで興味/戦国武将(西軍派)趣味/コスプレ(コスプレネームはノッピー☆)&ド…
月曜午後一時の僕はソバ屋で部長と酒を飲んでいた。部長は「俺の言ったとおりゴンザレスをファーストからピッチャーにコンバートしたら、みろ、20勝投手だ。俺には人を見る目がある…」なんて、どの選手を指しているのかまったくわからないジャイアンツ話を僕…
大船観音の足元にあるファミレスで宗教家ハナゲーノフ(仮名)の鼻を穴があくほど凝視していた。左側の鼻の穴からは少しだけ、右側の穴からは豪快に毛が飛び出していた。《野郎、右利きだ…》。「FBI心理分析官」をブックオフで購入熟読記憶し、《趣味》の欄…
お見合いによるストレスで目のまわりに湿疹が出来てしまった。湿疹パンダになり下がった僕を心配したシノさんが「いい化粧水がありますうー持ってきますうー」って平野綾の声マネで叫んだので月曜の夕方に会う約束をした。シノさんは僕のお見合い相手だ。戦…
お見合いから半年。「このまま結婚してしまうのかなぁ」って呟きながら毎晩ビールを2リッター飲み続けた結果、健康診断で、糖、不整脈、中性脂肪、γ−GTPが落第点。体重も増で僕メタボ。大山のぶ代似の医師から「死ぬよプゲラ」(超訳)と脅されて、「お見…
昨日のつづき。 ロックじゃない。シノさんのお母さんを迎えに行く車中、後部座席でカップ酒を飲みながら僕は呟いていた。「こんなのはロックじゃない」。ロックンローラーとお見合いは相性が最悪だ。ビートルズはお見合いをした結果、メンバー間に修復不能の…
何かおかしい、何となくそんな気がした。そのとき、徹夜明けの僕は、お見合いを忘れるように足を運んだ、「おはようございますプロデューサー!」なーんてカワイイ女の子がしなしな挨拶してくれる《アイドル育成カフェ》について考えていた。ポイントが貯ま…
いいことなのか、それとも、悪いことなのか、わからない。でも、多くの人間がそうであるように、僕もまた、ギャルと激しい恋がしたかった。町を行き交うギャルは、何よりも素晴らしく、美しい。でも、三十路を迎えて五年、ギャルとはお近づきになれそうもな…
小学校の音楽室であの歌を聴いたときに異世界は産声をあげたんじゃないだろうか。若者たち。君の〜ゆく道は〜果てし〜なく〜遠い〜だのに〜な〜ぜ〜歯をく〜いし〜ば〜り〜君は〜ゆく〜の〜か〜そんな〜にして〜まで〜。だのに、だのに、だのに。僕には、だ…
時折、部屋が別の顔をしていることがある。出張や旅行などで何日か部屋を離れて戻ってきたとき、別の顔に出くわすことがある。まったく違う部屋というわけではなく、ちょっとした違和感、ズレがノイズのように視覚、聴覚、嗅覚のうえを走るのだ。或る風景を…
朝、目が覚めると泣いていた。布団に伸びた僕の右手は青白く、死んだ蛇のように見えた。左の掌で股間に触れてみる。シャクティーパット。エンゼルタッチ。大蛇は軟らかく死んでいた。僅かな希望とは裏腹に海綿体はとうに壊死しているのかもしれない。海綿体…
僕の日曜日は不幸のメールで終わる。今週は「小栗旬の石田三成は今週もチャラチャラしていて全然ダメですうーウケにもタチにもなれないハンパ者ですうー ノッピー☆」。ノッピー☆は先日お見合いしたシノさんのコスプレ時の名前だ。彼女はスザンヌ似の25歳、戦…
インポを告白して断ったはずのお見合い相手とは泥沼、インポはコンティニュー、相手の母親から「婿殿の茶碗も用意してありますよオホホ」「初孫は男の子がいいわウフフ」、実の母親から「もうあんたに先はないんだからさっさと決めちゃいなさい、このインポ…
ウォシュレット。ああそんな、そんなところまで、などと呟きながらひんやりした便座に座り、小さな悦びにうち震えてはらはらと涙を流していた。口ずさむは即興戯曲《ウンコとウォシュレット》。「ああウォシュレット、あなたはどうしてウォシュレットなの」…
スクリーンの深キョンドロンジョを舐めまわすように眺め、満喫し、さあ帰ろうとビールの残りを飲み干して、ふと隣を見ると先日僕とお見合いをした女性が座っていて驚いた。そうだそうだ。酒を飲んで深キョンのコスプレに没頭するあまり忘れてた。僕は二つ以…
正月に話を持ちかけられて以来、「無理」「駄目」「嫌」「眠い」「多忙」といって断り続け、一時は逃げ切ったと思っていたのだが、母の執念たるや侮りがたく、「私の顔を立てろ」「誰が産んだと思ってる?」「金返せ」「親不孝者」という脅迫めいたメールを…
お久しぶりです。フミコ・新垣栗山ゆま蛯原クリステル璃子です。お正月休みに、お兄ちゃんの行く末を心配したお母さんが、お兄ちゃんにお見合いを薦めてきました。お相手は知り合いの娘さんです。24歳のOLさん。お相手の趣味がコスプレと聞いた途端にお兄…