一年ぶりにかつて食品会社で共に働いた亡きトンデモ上司の言葉をまとめてみました。昨年に続き、入門者にもわかりやすい「オールタイムベスト」と、手帳に記録されたものからセレクトした「発掘品」で構成。混迷極める現代を生き抜くヒントになりそうな…気がしたのは錯覚でした。
【オールタイムベスト】
・「刺身が生なんだが……」刺身に対する熱いクレーム。
・「妻の配偶者が死んだ……」斬新な欠勤理由。人間て想定外の事態に遭遇したとき「お前や」のひとことが出ないものですね。その後無事に離婚されました。
・「俺はチャンスをピンチに変える男だ…」やめてくれ
・「腹を切って話し合いましょうや」本音で話そうの意らしい。
・「強いていえば、人間の業…ですかね…」クライアントからトラブルの原因を質問されたときのひとこと。汎用性高すぎ。
・「最後に…私事になりますが、先日一年間別居しておりました妻との協議離婚が無事成立いたしましたことを皆様にお伝えして、これを新郎新婦へのお祝いの言葉に代えさせていただきます」僕の結婚パーティーでのスピーチ。呪詛。
・「結婚生活には三つの袋がございます。一つめは給料袋、二つめは堪忍袋、三つめは、えっと、玉袋だったか…まあ、いいでしょうそんなつまらん話は」結婚パーティーでのスピーチ。股間に手を触れる細かい芸付き。
・「新潟県がある金沢にいたイトコでハトコが亡くなった…今日告別式で明日お通夜なので山梨県にいかなければならない」10数年経った今でもどこにいたのか、意味不明です。
・「今日みたいな空が荒れているときに…アポなしで会うと客の心がつかめる……」という営業ワンダー理論を持ち出して洪水警報の出ている地域に出向き、「近くまで来たものですから」「偶然通りかかったので」などと悪天候で自宅待機中の担当者に執拗に電話をかけまくるクソムーブをかまして無事に出入り禁止。
・「出入り禁止になってからが本当の勝負よ……」謎のポジティブシンキング
・「次に会うときは……客だ…」定年退職時の諦念のお言葉。
【2025年発掘編】
1「仕事納めの日では居留守も使えませんなー!」/面談出来なかったターゲットを捕まえる秘技を披露してアポなしで突撃した部長。めでたく即日出入り禁止に。
2「スーパーマリオもキノコを食べて大きくなりました…」試食会で【きのこ入り煮込みハンバーグ】を出したときの決め台詞。
3「SHINE・SYOKUDOU」 社内会議にて上司が打ち出した重要案件のコンセプト案。取締役からの「社員食堂と輝け食堂をかけているのですね。いいコンセプトですね」という感想に対して「いえ、従来の食堂への死刑宣告つもりです……」で死にかけた。
4「ファクシミリを使用した高速連絡網で業界をリードしております……」/コンペで緊急時体制を質問されたときの対応。「ファックスですか」という担当者の呆れ反応を「相手の心に響いていたようだ…」と前向きにとらえられる精神力がストロングポイント。
5「勝負に負けて、コンペも負ける」/名言のようで何も言っていない。
6「息子が女房を選んだ。厳しくやりすぎた。仕事バカの悪い癖が出てしまった……」/離婚時の敗戦の弁。仕事バカではなくただのバカではないだろうか。なお愛犬ノルマも奥様を選択。
7「部下は潰しても生えてくる」/旧ソ連の「兵士は畑から生えてくる」みたいだ。
8「俺が営業を選んだのではなく、営業が俺を選んだ……」/総務畑から飛ばされてきた男の味わい深いお言葉。
9「プレゼンのスタートをはじめさせていただきます。あー!資料冒頭13ページ分は蛇足なので最初に14ページをお開きください。なお頁数は記されておりませんので各自13回ページをめくってくださいね…」/社内プレゼンの冒頭でのお言葉。
10「部下を活かすも殺すもその部下次第。血の繋がっていない奴らを俺が面倒をみる筋合いはない……」/家族に見捨てられた男の言葉は深い。
11「俺は戦力にならない奴の名前は口にしない」/老化現象で部下の名前を忘れたときの回避法。なお、客の名前を忘れたときは「お顔がインパクトありすぎてお名前を失念しました」で回避…できませんでした。
12「俺に依存すんな……」/部下から「部の年度方針を決めてほしい」と請われても突き放す獅子の親スタンス。
13「最初に言っておきますがカスハラはやめてくださいよ……カスハラをする奴はカスですよ」/客先へのクレーム対応(謝罪)の初っ端でワンダーな強気を見せつける上司。謝罪は失敗。
14「アッポー」/IPHONEのこと。
15「肝心なことは心に刻んでいるからメモは取らねえ……」/そして取引先との予定を忘れる。
16「機密事項は秘密保持のために読めない字で書いている。職業病でやりすぎてしまった。誰か読める奴はいるか……」/自分の書いた字が読めなくなったサラリーマン晩年。
17「入札金額以外で合理的な失注理由を聞かせていただきたい…」/競争入札で入札金額以外に裏の力があると思い込んでいる上司。
18「失注理由が私の納得できないものだったら泣き寝入りしますがよろしいか…」/理想の参加業者スタンスを体現。そんな上司の口ぐせは「泣き言は聞きたくねえ…」。シュール!
19「私には私のために犬死にする覚悟をもった十人の部下がいる……」/僕もその一人にカウントされていて愕然。真田十勇士を妄想する自由は上司にもある。
20「失注をつきつけてきた奴らを一族郎党全員吊るしてえ……」/振り返ると上司は失注への耐性がなかったように思える。
21「ご安心ください、消費税の率は競合他社と同じです」/某コンペで「最後にアピールポイントをどうぞ」とうながされての渾身のギャグ殺し文句。「はいっ!ではありがとうございましたー」とスルーされたのがきっつー。
22「あんたさ、ベトナム戦争前から営業やってる俺様をコンサルティンできると思ってんの……?」/コンサルからの説明に対して不満を表明する上司。
23「俺レベルになると頼まなくても部下が結果を差し出してくる。断るのも悪いから受け取っているが……」/部下から数字を強奪してのひとこと。
24「今日は雑談に来ましたっ!」/見込み客の重役のスケジュールを押さえて面談した際の暴力的な言葉。それがその見込み客との最後の面談になりました。
25「再軍備キメろってことか……」/定年退職して野に放たれたときの強がり。
26「俺は生涯賃金で勝負する……」/大学時代の同期との格差を見せつけられた直後の決意表明。なお、生涯賃金でも敗北した模様。
27「みなさん『またの機会に』と安易におっしゃりますが、私の経験上『またの機会』が来た試しがないのですが……その場しのぎの薄っぺらい言葉はやめていただけますかね……」/バカがときどき真実を突いてしまう例。失注の連絡の際の社交辞令がお気に召さなかったご様子の上司。
28「誰も肯定してくれないから自分で自分を肯定するんだろ……当たり前だろ……」/深い意味がありそうだが、評価されるようなことをやっていないだけともいえる。
29「後進を育てても自分の首を絞めるだけだろ」/下剋上を恐れつづけた悲しき人生でありました。
30「ご安心ください。私たちが本店を置く神奈川県と秋田県は海で繋がっております!」/秋田の見込み客から本社との距離感を埋める方策を質問されたときの上司の対応。イッツアスモールワールド。(所要時間35分)




