アメトーーク!は見られるときは毎回見ているんだけど、「ちょっと弾けますギター芸人2016」なんてタイトルで元ギター小僧の心を揺さぶられてしまい。
気になるところがちょいちょいあったので、書いていきたい。
各芸人の使用機材
何が気になるかというと、使用機材。
自分はギターとかベースに関わる機材は大好きなので、どのメーカーでどれくらいの価格のモデルなのかとかはある程度見たら分かる。
細かいところ(何年代のリイシューでどこが改造されててみたいなこと)は分からないけど、ある程度の情報にはなると思うので。
多分なのだけど、一部の芸人(後藤、松浦、くっきー、RG)は自分の楽器を持ってきていたと思うのだが、他はレンタルかなんかだったんじゃないかなと思っている。
後藤輝基(フットボールアワー)
後藤は数本ギター持ってきていて、ロケで使っているギターも違った。
まずは、GretschのG6199 Billy-Bo Jupiter Thunderbird
この画像の白で、これは本当にマニアックなモデル。
ギタリストのボ・ディドリーとZZ Topのビリーギボンズの2人の名前がつけられている。
ZZ Top - La Grange (From "Double Down Live)
ZZ TOPカッコイイよなと思いつつ、中々市場出回らない珍しいモデル。
白以外だと30~50万円程度のモデル。
もう一つは長渕のJAPANモデルことTakamine NPT-115-6 NT
これも珍しいモデルで長渕剛のモデルで、アルバムJAPANのジャケットで使っていると後藤も熱弁していた。
バイオリンなんかに使われているfホール型のサウンドホールになっているのが特徴。現行のTakamineだとfホールのモデルってないかもしれない。ヤフオクで40万円~になっていたのを見たことがある。
Takamineのギター自体は2万円~20万円くらいと幅広いが、割と手に入れやすい価格帯のモデルが多い。
そして、ギター散歩のときはYAMAHA LA-90 Custom Limited Modelを使用。
カスタムモデルで87年に限定生産されたモデルだったりする。
当時定価が36万円ほどだったらしいが、今は中古で手に入れるしかない。
狩野英孝
これも狩野英孝自身が所有しているモデルじゃなさそうだし後藤も弾いていたのが、GibsonのJ-200っぽい。
ギブソンのこの辺のモデルって細かい装飾の違いで名称が変わったりするので、細かいところは抜きにしてJ-200なのは確か。
後の角田が弾いていたアコギと比べてギター自体(ボディ)がデカい。
だから大きな音がでるのだけど、体が小さい人は弾きにくいギターかもしれない。
新品だと30万円~50万円くらいするし、ヴィンテージものだと平気で100万超えるものが出回っている。
角田晃広(東京03)
多分、角田自身が持っているモデルではなさそうだけれど、GibsonのSouthern Jumboを持っていた。
最初はJ-45に見えたのだけど、ポジションマークがドットじゃないからこっちかなと。
もしくはJ-45 Progressiveあたり。
Southern Jumbo、J-45いずれも新品なら20~40万円台くらいまでのモデル。
多分、ピックアップがついていないモデルだったからだろうが、ピックガードにマイクが貼ってあった。
小沢一敬(スピードワゴン)
スピードワゴンの小沢が使用していたのはFender Telecaster Deluxe
正しくは、Fender Telecaster Deluxeということまでしか分からなかった。
ちょっと変わった仕様になっていて、ヘッドはテレキャス特有の細いものでデラックスのようなデカヘッド(ラージヘッド)ではない。そして、ピックガードの形もデラックスよりも演奏者側が少なくて、ピックアップセレクターがノブ側にある。しかも、ノブが2つしかない。ピックガードは黒いが、ボディ自体は深い緑のスパークル。
USAかもしれないし、JapanかもしれないしMexicoかもしれないのだが、該当するモデルが全然出てこない。
機材とはあまり関係ないけど、貼っていたステッカーは浅井健一のアルバム「NANCY」のものっぽい。
ギターにステッカーを貼るのはギター本体の鳴りを妨げるので、個人的には非推奨。
それでもやりたければご自由に。
松浦真也
多分、このメンバーの中で一番ギターが弾けるであろう松浦が使用していたギターはFender Stratocaster
ただ、USAなのかJapanなのかMexicoなのかは不明。
パッと見は水色のボディに白のピックガードで指板がローズの普通のヘッドといういたって普通のストラト。
ただ、指板の横に白いバインディングがしてあるように見えて、ちょっとその辺のモデルとは違うのかなと。
Fender Japanのストラトなら5万円程度からあり、Fender USAだと10万円程度からある。
ストラトは細かい仕様の違いが沢山ありすぎて、追いきれない…
くっきー(野生爆弾)
くっきーのギターはLes Paul Classic
Gibsonのレスポールモデルはいくつか種類があって、Standard、Traditional、Custom、Studio、Classic、Jr.、Special、Deluxe等タイプは様々。
見た目に分かる違いから、細かい違いまである。
そんな中でLes Paul Classicは中程度の価格帯。
大体15~30万円くらいのモデル。
レイザーラモンRG
RGだけベースで使用していたのはWarwick Rockbass Vampyre - 5
これはちょっと気になって放送中に調べた。
まず全体の形を見て、ヘッドを見てメーカー名が入っているのでその辺で判別がつくのだけど、このモデルは全然どこのモデルか分からなかった。
ただ、ヘッドにあるRock Bassという文字から探し当てた。
RockBassはWarwickの廉価版ブランドでWarwickが高くて手が出せないから買うイメージだけど、このモデルの形は本家Warwickにないのも確か。
多分、7万~10万円程度のモデルで、本家Warwickは20~40万円するのだから安く見えるかもしれない。
その他設置機材
まず、雨上がりの2人の後ろにFender Jaguarが置いてあった。
これまたちょっと変わったギターを置いたもんだと思ったけど、芸人の持っているギターとカブらないようにしているからかもしれない。
あとは、堀田茜の後ろにはGrecoのミラージュモデルが置いてあった。
Kissのポール・スタンレーモデルがこの型なので、もしかしたらそっちのモデルかもしれない。
これは変形ギターの一種で、変わった形をしている。
これもJaugar同様カブらないようにした結果のように見える。
アンプ類
ギターとかベースは割と時間がかかったが、アンプはそうでもない。
向かって左からOrange OR50、Hughes&KettnerのTRIAMP MK-Ⅱ、MESA BOOGIE Dual Rectifier、Marshall JCMシリーズ(800か900あたり?)、aguilarのDBシリーズ(ヘッドが751、キャビネットが現行品じゃない?)という構成。
TRIAMPは電源が入っていたから青く光っていて、OrangeとかMarshallにシールドが刺さっているのは確認できた。
きっと一人一人にアンプが1台割り当てられていたのだろうが、誰がどれを使っているかは分からない。
ただ、aguilarはベースアンプなのでRGが使っていたのは確か。
ギターあるある
まずは後藤が発表した「すぐ飽きられる」
これは本当にあるあるなのだけど、やっぱり聴く人が知らない曲をやってもなかなか興味を持ってもらえない。
だからこそ、分かりやすいネタを用意するのがおススメ。
音楽をあまり知らない人には流行りのJ-POPのリフだったりコード進行だったりを弾いてあげればいい。
逆に良く知っている人には渋めの選曲でギターフレーズを聴かせればいい。
あとは1フレーズが長いと嫌になるから、コンパクトに。
始まりがDeep PurpleのSmoke On The Waterだったけど、有名なリフだから掴みは良いが結局、雨上がりが突っ込んでた通り「何回やるねん!」と言いたくなるのだ。
同じリフなら4回、もっと言えば2回くらいで終わらせた方がいい。
本気でテクニックを見せても分からない人の方が多いことも肝に銘じた方がよい。
加納英孝が発表していた「女性に歌をプレゼント」はマジで止めた方がいい。
加納英孝くらい勘違いできるならいいが、逆を考えてみたらわかる。
好きな人に歌われてもちょっと引くかもしれないのに、好きじゃない人に歌われたら…それはホラーになる。
RGが言っていた「スライドをつけると上手く聞こえる」っていうのはあながち間違ってはいない。
スライドとかハンマリングとかはギターやベースで使うテクニックなのだけど、細かいテクニックで音を装飾すると「おっ!分かってるね!」というニュアンスが出る。
ギターっぽさとかベースっぽさを出すには最適なわけだ。
ちょっとそれはないんじゃないの?
以前書いた記事にもあるのだけど、ギターのチューニングはちゃんとしましょうよ。
くっきーのギターは1弦が低いし、角田がハンマリング・プリングを見せた時の2弦が合っていない。小沢のギターもチューニング酷かった。
確かにスタジオ内だとライトもあって、温度が上がるのでチューニングが狂いやすいのは分かる。
でも、ピンボケの写真だったり、味のしない料理なんてプロが提供しちゃいけないもの。万が一狙ってやっているなら、その感覚はいただけない。
もう一つ、最後の歌ネタセッションはそんなにギターいらないって。
ギター6人もいるのはそうそうないし、チャリティコンサートでスゴイギタリストが並ぶことはあるけど、前に出るところ・引くところをわきまえている。
逆に全員ガチャガチャ弾いてたら何本もギターがある意味がない。
少しあったけど、各々の見せ場を作って上げられれば良いのにねぇ。
最後に
芸人たちのギターの上手さが気になる方がいるかもしれないので書いておくけど、こんなイメージ。
ソロもバッキング*1も弾ける→松浦真也
ソロは少し、バッキングは弾ける→フットボールアワー後藤、
ソロは弾けず、バッキングはまあまあ→狩野英孝、野生爆弾くっきー、東京03角田
バッキングというか、コードも怪しい→スピードワゴン小沢
アメトーーク!は内容次第で面白かったり、面白くなかったりとアタリハズレが激しいのだけど、このくくりを見てギターが好きになってくれたら嬉しい。
ただ、内容的には可もなく不可もなく、特段面白いところはなかった。
機材の分析をするのは楽しかったけどね。
個人的にはハードロック芸人とか長渕剛芸人の方が音楽ネタとしては好きだったかな。
こちらからは以上です。
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*1:歌の伴奏だと思ってもらえれば間違いない。弾き語りするときにコードを弾くのをイメージしてもらいたい。