新しい環境でいろいろと腹落ちするには半年かかる

今年の5月にマネージャーとして転職をした。

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いわゆる出戻りであるのだが、以前の在籍時とはポジションが変わっていたり、3年のブランクがあったりするため、ほぼゼロスタートの気持ちで仕事に取り組んでいる。

マネージャーとして新しく仕事をはじめる場合は、最初の100日は観察に徹するべきだと考えた。それは、宮坂さんのこのエントリを参考にしているためだ。

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最初の100日でもっともしてはいけないことで共通するのが「華麗にビジョンを語り戦略を策定して期待値をあげること」はしてはいけない。逆に最初にすべきことはなにか?「勉強マシーンになること。具体的には資料を読み人に会って話を聞きまくる」こと。つまり最初の100日は「口はほどほどにして耳と目と足を動かせ」ということだ。

なので、試用期間中はエンジニア全員と話そうと、100人との1on1をやるなど、カルチャーや組織課題のキャッチアップに努めた。

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小さな改善などは入れつつも、基本的には自分が入社する前のやり方を踏襲して、技術組織のさまざまなイベントを実行した。具体的には定例会や半期の評価などだ。

CTOが掲げた中期の活動方針に従い、育成や組織づくりを担当する分科会を立ち上げ、そこの主担当になった。このくらいから、少しずつ自分がやりたいと思っているエッセンスを混ぜ、半年活動をした。

その結果実感しているのは、半年経ってやっと、みんなの言っていることが腹落ちしはじめているということだ。

たとえば、入社間もない頃に、EM陣と合宿を開催した。そこで半期の活動方針などを定めるわけだが、もちろんそこで話された課題は頭には入っている。しかし、これは単に情報としてインプットされている、という状態だった。

試用期間が明け、本格的に仕事をはじめてから半年経ち、年末ということもあって活動をあらためて振り返っていると、ようやく課題や、みんなの会話の内容が「腹落ち」しはじめたことに気づく。そして、期初に自分が考えていたあの部分は、少し温度感が違っていたな、ということにも思い至る。

外からやってきたフレッシュな状態は、だからこそ組織の色に染まっていない客観的な視点で物事が見られるボーナス期間であるとよく言われる。それはそれで有用なのだが、組織づくりのような、人々の文化の根本に関わるような物事に相対するには、やっぱり時間をかけて自分の中に染み渡らせたうえで手を付けたほうがいい気がするなぁ、というのを改めて思っている。