映画『SHOGUN 将軍』が,エミリー賞に続きゴールデングローブ賞を受賞した。業界にとっては,おめでたい話である。 しかし本当に喜んでいていいのだろうか,というのが筆者の思いなのである。 というのも,映画やアニメで評価されるテーマが,戦(いくさ)であり,武家社会であり,あるいは現代のマイノリティだったりする点が気になるからである。 アニメでいえば,『呪術廻戦』や『鬼滅の刃』は侍の話であり,妖怪の話であり,戦いの話である。映画でいえば,『万引き家族』は最下層民がテーマである。 社会問題を取り上げるなら,アメリカの『不都合な真実』のように地球温暖化をテーマにすべきだろう。しかし,欧米人の基準では,…