本書の紹介文は、 東北復興と科学振興のため、北上山地の地下への誘致をめざす国際リニアコライダー(ILC)。このILCが建設された近未来を舞台に、小川一水、柴田勝家、野尻抱介の3人のSF作家が、岩手と日本、物理学の新たなビジョンを紡ぐ書き下ろしアンソロジー。 とのこと。あいにくSF小説をさほど履修しておらず、この3名のSF作家の作品をこれまで読んだことはなかった。 ILCについては以前からその存在を知ってはいた。昨年、東北に行った際に、水沢駅で誘致活動の一環でILCの模型や横断幕を見かけ、早速、誘致の現状を調べてみたが、情報が更新されていないことから、誘致に苦心している様子がうかがい知れた。 そ…