昨日の「海外で働く体験談集:アジア編」に引き続き、オセアニア・中近東・南米編です。長さの関係上、脈絡の無い3地域になってしまったのはお許しを。2009年5月に書いた「海外で働く人の体験談募集」というエントリーにコメント・トラックバックで頂いた皆さんの体験談です。赤字は私が付け加えました。
オセアニアはオーストラリアとニュージーランド、中近東はクウェートとバーレーン、南米はブラジルです。ニュージーランドは「家族と自然を愛するITエンジニアの楽園」という感じがします。(いや、もちろん、色いろ大変なこともあるのでしょうが。)
オセアニア
- オーストラリア
by tamkohさん
1. 今いる国
オーストラリア
2. 今の勤務先の業種・本社所在地
会計事務所
3. 今している仕事の職種
日系企業及び豪州現地中小企業に対するTax & Accounting compliance
4. 今のワークライフバランス(仕事時間、私用の時間の取りやすさ、休暇の取りやすさなどなど)
仕事時間:8時出社・通常は夜6時には退社
私用の時間のとりやすさ:仕事の期限・求められる'チャージブル'の時間・ミーティング等以外はほぼ自由
休暇のとりやすさ:Annual Leaveが永久に繰り越されるので、むしろ会社から休暇をとらされる。明らかに忙しい時期を除けば通年可能。
5. 今の生活環境(住環境、リクリエーション、生活コストそのたもろもろ)
住環境:2Bed Roomのユニットで妻ともう一人の女性と3人暮らし
レクリエーション:スポーツをする環境としては文句なし。自転車・水泳・サーフィン・クライミング・ジョギングその他を日常的に行っています。ただし大都市で味わえるようなものは非常に小規模。
生活コスト:ここしばらくのInflationでかなり物価は上がったものの、場所柄服装に気を遣うこともなく、マーケティングのレベルの低さか買いたいと思う商品もほとんどないため、結果として低い。
6. 日本でしていたこと(差し支えない範囲で学歴・職歴。固有名詞でなくてよいです)
大学生・職歴なし
7. 今いる国に来た方法と来た動機
漠然と海外に行きたいと思っていた時に、国からもらった奨学金でいける交換留学先で唯一の英語圏にあった大学が今住んでいる場所。
8. 今の仕事に就いた方法
交換留学の際に知り合った後の上司が日本人スタッフを探していたため、後ほど採用され、日本の大学を卒業後渡豪。動機はちょっとだけ(すごくではなく)人と違うことはしたかったため。
9. 日本から今の国に来る時に用意した資金とその調達方法(借金・奨学金などは、差し支えない範囲で、どこからいくら位)
特になし(初めの2年は会社でパートタイムで働きながら大学院の修士課程)。
10. 今いる国で日本人がゲットしやすい仕事にはどんなものがあり、その職種につくための良い方法はなにか
以前まではシェフ・会計士・美容師・看護士など。どれも豪州でなんらかの学位が必要(シェフは不明)。ただし、不況の影響で、かなり移民局の対応が変化した模様。
11. 今のご自身の仕事で雇用に際しての年齢の上限はあるか。今いる国で一般的にどうか
特にないものの、比較的年齢層は低い(多数が20歳で大学を卒業する)。
12. その他ご自由に・・・
英語のレベルで言うならば、5年程前働き始めた頃は、ITサービスの人が言っていることがわからず、電話を途中で切ってしまったり、わかり易い話し方をする人がでるまで何回も税務署に電話したりなどしていました。
- ニュージーランド
以下一部抜粋
書面で永住権を申請・取得して、ニュージーランドに移住しました。
ジョブオファーなどはなく、ニュージーランドに来て最初の 3 ヶ月は語学学校に行き、それから就職活動しました。
私の職種 (ソフトウェアエンジニア) に関して言えば、うちの会社では英語の能力よりも圧倒的に技術力重視です
ワークライフバランスや英語の話などについて言及された他のエントリーへのリンク集もあります。また、コメント欄にある奥様の追加事項も必読。
基本的にはキッチリ8時間労働です。有給休暇は法律で21日(もっと持ってる人もいるけど)。
日本から永住VISAを申請したらポロっと取れたので、一年間やってけるかなぁと悩んだ後、ホイと飛んできました。
現在は、Recessionの影響で求人が減って僕の求職活動も難航しそうですが、過去10年ITは好調でした。色んな国の人が来て働いています。NZ Immigration Service のSkills We Needページが参考になるかな。
一度海外で働くと、万が一雲行きが怪しくなった時に、他の国へ引っ越すのは、日本から出ることに比べたらとってもハードルが低くなると思う。
上記SimpleBoxさんの奥様。ニュージーランドの職探し情報へのリンクなどもあり、具体的で役に立ちます。
中近東
- クウェート
by: narumiさん
1. 今いる国 Kuwait
2. 今の勤務先の業種・本社所在地
Trading company, Kuwait city
3. 今している仕事の職種
Strategy Planning 戦略企画担当
4. 今のワークライフバランス
ほとんど仕事です。 マネジメントですから、なかなかどこまで仕事で、私用なのかわかりにくいところがあります。
5. 今の生活環境
ペルシャ湾を目の前に、20階の高層マンションです。
6. 日本でしていたこと
大企業の海外部門で働いていました。
7. 今いる国に来た方法と来た動機
8. 今の仕事に就いた方法
昔は、日本の会社の駐在員として来ていましたが、そのときのつながりで、今の会社に勤めることになりました。 もともと、会社経営をしたかったのです。
9. 日本から今の国に来る時に用意した資金とその調達方法
生活立ち上げのため、200万円ほど。
10. 今いる国で日本人がゲットしやすい仕事にはどんなものがあり、その職種につくための良い方法はなにか
ピンからキリまで、いろいろあります。 たとえば、建設業でも、非常にレベルが低く、日本の建設業のノウハウが当地で生かせれば、面白いと思います。 ただ、コストの問題は常につきまといますが。。。
11. 今のご自身の仕事で雇用に際しての年齢の上限はあるか。今いる国で一般的にどうか
特にはありません。
12. その他ご自由に・・・
海外で働くことと、日本で働くことに大きな違いはないように思います。 ただ、場所はともかく、今の仕事が自分の現在価値を高めるならば良し、ということです。
- バーレーン
by: FUMIさん
1. 今いる国:
バーレーン(来年はドバイ)
2. 今の勤務先の業種・本社所在地:
Bahrain Bayan School
(来年はAmerican School of Dubai)
3. 今している仕事の職種:
教諭
4. 今のワークライフバランス
仕事時間は朝7時から午後2時半。私用の時間は取りやすいと思います。特に放課後は。残業はあまりないほうです。採点や授業計画などは空き時間にすべてすませられます。休暇も多い方ではないでしょうか。9月から始まって、6月に終わるのですが、年度の勤務は180日強です。
ラマダン終了時に1週間の休み、犠牲祭のときに3〜5日休み、ナショナルデーと冬休みがセットで3週間〜1ヶ月休み、春休みは1週間、夏休みが約2ヶ月。たまに3連休などもあります。休みになると、自分も含めて、ほとんどが国外に旅行に行くようです。
5. 今の生活環境
全然悪くありません。リクエーションもかなりあるようです。物価の上昇は最近気になるようになりました。
アパート代は支給してもらうか、学校が借りているアパートに住んでいます。僕は学校が借りてるアパートに住んでいるので、光熱費なども学校が払っています。
必要なのは食費、携帯電話、と娯楽費のみ。携帯もプリペイドで安いので、そんなに出費がかさむわけでもないです。その他に、僕は車をもっていないので、タクシー代を払っています。
6. 日本でしていたこと
普通に高校卒業後、日本の大学に行くために、予備校に行って、失敗したので、2浪の末、アメリカに渡りました。
7. 今いる国に来た方法と来た動機
アメリカの公立高校で教師をやっていましたが、H1Bビザの抽選でもれてしまい、日本でも教員免許をもっていないので、日本とアメリカ以外の国で先生をし
よう、と思ったのがキッカケです。中東は以前から興味があったので、いろいろレジュメなどを送っていて、現任校から連絡が来て採用になりました。
来年度からのドバイの仕事は、バンコクでのジョブフェアに参加して、面接をして、採用してもらいました。
8. 今の仕事に就いた方法:
普通に大学を卒業して、レジュメを送って、面接して、採用でした。
9. 日本から今の国に来る時に用意した資金とその調達方法
借金はないです。
奨学金もないです。
アパート代、光熱費、飛行機チケット代は学校側の負担なので、数万もってきたくらいです。
あと支度金として6万ほど、ここに着いたときもらいました。
契約終了時は、荷物の送料で3万円ほど、出国に際して6万円ほどくれるようです。
10. 今いる国で日本人がゲットしやすい仕事にはどんなものがあり、その職種につくための良い方法はなにか
日本人学校の先生や、オイル会社、建設会社など。ただ日本から海外赴任という形で来ているようなので、詳しくはわかりません。
11. 今のご自身の仕事で雇用に際しての年齢の上限はあるか。今いる国で一般的にどうか
学校の先生ならば、60歳未満。
12. その他ご自由に・・・。
海外で、日本人学校ではなく、International Schoolに勤める、というのは、自分でもかなり抵抗感がありましたが、今となっては海外生活を満喫しています。
アメリカ→中東、という流れだったので、契約の切れる今年、アジア圏内の学校と面接をしましたが、仕事をもらえませんでした。やはり英語が第1外国語の国の人を優先するみたいです。
最終的に、ドバイのアメリカンスクールから声がかかったので、面接をして、コントラクトにサインしました。
日本の教員免許をもっていないので、このまま海外で教師を続けるんだろうな、と思っています。
南米
- ブラジル
by: 良蔵さん
1. 今いる国:ブラジル
2. 今の勤務先の業種・本社所在地:木材加工製品輸出業(サンパウロ)
3. 今している仕事の職種:輸出
4. 今のワークライフバランス:
自分でコントロールしている。生産現場(アマゾン)への出張以外は、「毎日が日曜日」といったところ。
5. 今の生活環境:
治安の悪さと物価高以外は、心掛け次第である意味パラダイス。どんな所得水準でも生活が可能な住み易い国。
6. 日本でしていたこと:
大学生
7. 今いる国に来た方法と来た動機:
JICA斡旋農業移民(動機:日本にヤヤ馴染めず)
8. 今の仕事に就いた方法:
知人からの依頼
9. 日本から今の国に来る時に用意した資金とその調達方法:
多分、1千ドル程度を持って来たと記憶しています。
10.
今いる国で日本人がゲットしやすい仕事にはどんなものがあり、その職種につくための良い方法はなにか:
グローバリゼーションという厄介な現象のお陰で、
「何とかなるさ」型の職探しは無理、例えば、ODA等政府機関からの資金とひも付きでの仕事がベター。(日本政府は資金に若い人材をひも付きで海外援助を
行うべき。これら人材が日本への帰国の後、貴重な人材になります。おまけに、地方の活性化に結び付くかもしれません)
わー、非常に参考になりました。
世界中どこ行ってもフツーに日本人が生活している地域みたいなの
ができると面白いですね。和僑。
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