ピースおおさかで開催していた特別展「
終わらなかった戦争 モノとマンガで知るシベリア抑留」を見に行ってきました。
新宿にある平和祈念展示資料館(「帰還者たちの記憶ミュージアム」という愛称ができたそうですね)の出張展示です。
平和祈念展示資料館には、2023年夏、24年春に行き、滋賀県立美術館の出張展示も見に行きました。
今回は、「シベリアを始めとする旧ソ連やモンゴルの地において、過酷な強制労働に従事させられた戦後強制抑留者(シベリア抑留者)たちがラーゲリ(収容所)で使用していたモノを、シベリア抑留を体験した漫画家・斎藤邦雄氏が描いたマンガ作品をまじえて紹介し、その労苦を伝えます。また、大阪出身の抑留者が家族と交わした郵便葉書や日本国内での帰還促進運動に関する資料も紹介します。」というもの。
もしかして見ているかも?と思いつつも、行ってみました。
漫画家・斎藤邦雄さんの出征から帰還までの体験の絵が何枚も展示してあり、シベリア抑留がどういうものであったのかがよくわかります。
出征の日、息子と別れがたく、裸足になってもついて歩くお母さん😢 私も息子を軍隊にとられたらと思うと泣けてきました…
収容所(ラーゲリ)の模型もありました。
黒パンを均等に分けているところ。食糧が足りないので、パンの分配はものすごく緊張するものだったそうです。
黒パン350gとおかゆの模型も置いてありました。
強制労働に出発する様子。
継ぎだらけの靴下。現物は、当時の状況を想像するのを助けてくれます。
細い板の上を重い荷物を背負って登っていく、非常に危険な作業の様子。
空腹に耐えかねて、袖とパンを交換したため、半袖になった外套。
亡くなった仲間を凍土に埋葬する様子。
演芸会の様子。日本を思い出して涙している人もいます。
辛い日々のなかで、こうした演芸会はせめてもの慰め。みんな心待ちにしていたそうです。先にも挙げた「極限下のエンターテインメント シベリア抑留者の娯楽と文化活動」展で詳しく知ることができました。
ようやくの帰国。青々とした山が見えてきて喜ぶ人たち。
きっと体が弱っているだろうとリヤカーを借りて迎えに来てくれた父と妹。幸い元気に帰ってこれたので、父をリヤカーに載せて引いて帰る斎藤さん。
出征の日のお母さんのエピソードと、帰国の日のエピソードは見覚えがありました。たぶん、平和祈念展示資料館で流れていた映像で見たのかな。
会場でも映像資料が流れていましたが、時間の関係でこの日は割愛しました。
斎藤さんの絵はとても丁寧で愛嬌もあって好きです。終了間際になってしまいましたが、見に行けて良かったです。
平和祈念展示資料館では、「シベリアからの生還 リトアニア人たちの流浪物語」を開催されています。私が見ずして誰が見る!って展示ですよねえ。こちらも終了が近いですが、なんとか行くべか!