「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(10/25分:高世仁の巻)&北朝鮮最新ニュースその他色々(追記・訂正あり)

â– Down with TRUMP!
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171207

 アメリカが、これ以上、世界で権威を失うのは困る。アメリカを好きか嫌いかではない。今の国際秩序の発展段階として、アメリカがプレゼンスを発揮すべき局面は多い。例えば、シリア情勢をロシア主導で収めさせるわけにはいかない*1のだ。

 高世には「おいおい」ですね。
 俺は正直「アメリカがプレゼンスを発揮すべき局面は多い」とは別に思ってはいません。例えばアメリカがシリア内戦でプレゼンスを発揮すべきだとは必ずしも思ってない。
 とはいえ「アメリカが変なことをやれば」、アメリカは小国では無く「強い政治力や経済力、軍事力を持つ大国」なので「周囲が被害を受ける」。だからアメリカには変なことはやってほしくない。それだけの話です。「ジャイアンにジャイアンリサイタルをやってほしくない」程度の話でしかない。
 アメリカが「その政治力、経済力、軍事力を大いに失えば」アメリカが馬鹿をやろうと知ったことではありません。

 トランプ打倒!

 とはいえ「提案理由に法的制限がほとんど無い議院内閣制での不信任案提出」と違い、大統領弾劾には厳しい制約がありますからねえ。スキャンダルで途中退任に追い込まれた米国大統領もウォーターゲートのニクソンだけでしょう。
 ロシアゲートでトランプの違法行為への関与が認定されればともかくなかなかやっかいな話です。
【12/12追記】
 今日のTBSラジオ『森本毅郎スタンバイ』で伊藤芳明氏*2が要約するとこんなことを言っていました。

・今の共和党は茶会やオルトライトのせいで極右化してる。だからトランプはエルサレムを首都扱いしても絶対に共和党はトランプを見捨てない、むしろ支援すると思ってる(実際、現時点では共和党はトランプの思惑通り動いてると思う)。共和党を「トランプ支持」で固めれば、民主党やマスコミなどがこの件でトランプを批判しようとかまわないと思い上がってる。
 だから今回の件はトランプ一人が悪いわけじゃない。共和党が極右化してるから、そして二大政党の一つがそこまで極右化するほどアメリカが極右化してるからだ。そういう意味では「トランプを倒すことが無意味とはいわないが」トランプ一人「だけ」倒しても残念ながら何も変わらない。

 まあそうでしょうね。そういう視点が「打倒トランプしかいわない」高世のこの文章には乏しいという気はします。
 しかし「オルトライト、茶会」を「日本会議や神社本庁」、「共和党」を「自民党」、「トランプ」を「安倍」、「アメリカ」を「日本」、「エルサレムを首都扱い」を「異常な中韓敵視、戦前賛美」と書き換えれば、まるきり日本の現実ですね。


■夜間中学を増設せよ
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171204
 なお、夜間中学が不登校児の救済場所になってることは山田洋次の映画『学校』(1993年)によって最近では割と知られてるかと思います。『学校』では中江有里*3(1973年生まれ)や裕木奈江(1970年生まれ)がそうした役柄を演じていたかと思います。
 最後にこの高世の記事については以下の記事を紹介しておきます。
■TBSラジオ『荻上チキ*4・セッション22』(2015年6月18日放送)
『なぜ今、夜間中学の拡充が求められるのか』関本保孝×馳浩×荻上チキ
https://synodos.jp/education/15095

■荻上
 ゲストを紹介します。まずは夜間中学等義務教育拡充議員連盟会長で、今回の立法チームの座長でもある、自民党の馳浩*5衆議院議員です。
(中略)
 そして、夜間中学の元教師で、現在は夜間中学の卒業生を中心とした学びの場「えんぴつの会」の学習支援ボランティアを務めていらっしゃる、関本保孝さんです。
 関本さんは36年間、都内の夜間中学で勤めていたとのことですが、その中で変化を感じましたか。
■関本
 私が最初に教師になったころは、日本人の中高年の方、中国残留孤児の方の比重が今よりも多かったですね。今は、新渡日外国人、つまり、仕事のために日本来たり、国際結婚をした方々や、その家族の方々の比率が多くなってきました。
■荻上
 夜間中学はどのような目的で作られたのでしょう 。
■関本
 戦後新しい六三制ができたのが昭和22年(1947年)で、その時から経済的に非常に貧しいため昼間に仕事をしなければならない子供たちがたくさんいました。そのため大阪では1947年から、東京では足立四中(足立区立第四中学校)が1951年から、子どもたちの学びの場を作ろうと教育委員会に働きかけたのが始まりです。
 このころ、非常に多くの生徒が昼間の仕事のために長期欠席しており、足立区の場合は1000名以上もいました。もともと、二部授業は戦後、教室も先生も足りないので、午前1部と午後2部のということで設けられていましたが、昼仕事をする子どもの学びの場を作るため、「たまたま午後の部が夕方までずれ込んだ」として、教育委員会を説得し、東京都教育委員会もそれに応じて夜間中学(中学校夜間学級)がスタートしました。
 そのことから文部省では児童労働を助長するのではないかという反対の意見ありましたが、実態としては非常に困った状況だったので、設置者は市区町村、認可者は都道府県という形でスタートしました。
■馳
 そのような形で現場が努力をして設置してきたものを、文部科学省としては「法的な根拠はないが二部授業はいけないわけではない」という、曖昧な形で見て見ぬふりをしてきたのです。良識のある文部科学省の官僚のみなさんは、なんとかしなければと思っているでしょう。
■荻上
 止めはしないけれども応援はしないという状況だったのでしょうか。
■関本
 厳密にいうと、教員の給与は3分の1は国庫が負担し、3分の2は都道府県という形で国は財政支援をしていますので、全く支援がないと言うと語弊があります。
■馳
 財政支援や教材の支援等もしておりますが、正式に夜間中学校として認めているわけではなくて、中学校の二部制といった形のままなのです。
■荻上
 まだまだ支援の課題が残されたままだということですね。
(中略)
■荻上
 通っている層が時代によって変化したという話が先程ありました。今はどんな年齢層のどんな方が多いのでしょうか。
■関本
 全国夜間中学校研究会の調査ですと、約5割は新渡日外国人の方です。残り半分は、日本人のかつて勉強できなかった中高年の方、元不登校者、引きこもりの若者も一部にはいますし、それから在日韓国・朝鮮人の方であるとか、中国残留孤児の方やその家族の方々もまだいらっしゃいます。また、アジアやアフリカなどのミャンマー難民ですとかアフガン難民、スーダン難民の方々もいらっしゃいますし、脱北者もいます。
 あとは東京を中心に、家庭の事情で出生届が出せなかった無戸籍者の方も入ってくるようになりました。あるいは居所不明という場合もあります。
■荻上
 多様なニーズの受け皿の一つとして、この夜間中学が存在しているわけですね。これから47都道府県全てで夜間中学の設置を目指すということですが、現状はまだまだ少ないのでしょうか。
■関本
 8都府県に31校しかないです。東京に8校、千葉に1校、神奈川・川崎・横浜に1校ずつ、京都に1校、奈良3校、兵庫3校、大阪11校、広島2校。つまり39道県には1校もないです。ですから東北地方や九州から転居してくる方や、片道2時間以上かけて通学される方もいらっしゃいます。しかし、そういったことができる方々も限られていますよね。
■荻上
 特に都市部に集中して地方にはほとんどないのですね。
(中略)
■荻上
 夜間中学が8都府県に31校しかない中で、ボランティアの方が運営する自主夜間中学もあると伺いました。両者の違いはどういったものなのでしょうか。
■関本
 基本的には、夜間中学は区立、ないし市立です。中学校の中に夜間学級という形なので、中学校卒業証書が貰えます。一方、自主夜間中学はボランティア団体ですので、基本的に中学校卒業証書はもらえません。
 また、自主夜間中学は週に1回または2回のペースになることもあります。多くのボランティアの方が仕事を持ちながら教えています。
(中略)
■荻上
 リスナーからのメールを紹介します。
『なぜ外国人の方の教育をするのに夜間中学が必要なのでしょうか。外国人の教育を充実するような政策が必要だと思う一方、なぜ外国人の教育を日本が背負わなければいけないのかという疑問もわいてきます。』
■馳
 共に日本で生活をしていることをまず考えていただきたいと思います。もし外国人の方々が言葉も十分に話せず、仕事にもつけず、しかし定住外国人の家族として日本に在籍をし続けているとしたら、どんな思いをされるか。当然、外国の方でも、義務教育を学ぶ場を提供すべきでしょう。

 馳のいってることがまともなので特に突っ込むところもないですね。


■東京新聞『2019年、川口に公立夜間中を新設 不登校経験者、外国人「通いたい」』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/201704/CK2017042702000198.html

 県内初の公立夜間中学校が、二〇一九年四月に川口市内に新設される見通しとなった。不登校などで十分に義務教育を受けられなかった人や、日本語の習得を目指す在日外国人らの新たな学舎(まなびや)となる。実際には、どんな人たちが開校を待ち望んでいるのか。一九八五年からボランティアが運営してきた「川口自主夜間中学」の金子和夫代表(70)に聞いた。 (杉本慶一)
■記者
 公立夜間中学は東京都や千葉、神奈川県にあるのに、埼玉県にはない。このため川口自主夜間中学が、「学びたい」と願う人の受け皿になってきた
■金子氏
 ここの生徒では、今のところ約十人から「川口の公立夜間中学に入りたい」という声が出ています。
 二十代半ばの女性は小学生のときにいじめを受けて不登校になり、引きこもり生活を続けていました。ここに通い始めたときは引き算が苦手で、漢字の読み書きもほとんどできませんでした。それが半年間で、小学六年生の教科まで理解できるようになったのです。ここでの学習はマンツーマンが基本です。彼女は「集団の中で勉強する公立夜間中学に入れば、友達ができるかも」と喜んでいます。
 農家に生まれた六十代の男性は、学校に通えず家業の手伝いをして育ちました。「本当は学校に行きたかったけど、行けなかった。学校の雰囲気の中で勉強してみたい」と入学を望んでいます。
■記者
 公立夜間中学は在日外国人のニーズが高い
■金子氏
 ここの外国人生徒の多くは昼間、働いています。中には母国で義務教育を終えずに来日し、中卒でないことを理由に賃金を低くされた人たちがいると聞いています。
 ベトナム出身で十代後半の女性生徒はその一人。母国では家庭が貧しく働いていたため、中学を卒業できませんでした。来日後はパートの仕事をしていますが、雇い主に「時給が低いのはおかしい」とは言いづらい。彼女には都内の公立夜間中学への入学を勧めましたが、「電車賃を出せない」とあきらめていました。彼女は「川口にできれば通える」と話しています。
 来日後に小中学校に入っても、日本語を習得できずに卒業する子がいます。しかし、そのままでは就職先や進学先を見つけるのは難しい。公立夜間中学は、そんな若者らを救うことができるのです。
■記者
 川口に公立夜間中学ができたら、川口自主夜間中学はなくなるのか
■金子氏
 なくしません。ここには不登校や引きこもりの中学生も通っていますが、現状では、公立夜間中学は学齢期の子を受け入れていません。学齢期を過ぎて公立夜間中学に入学できるとしても、「そこまで勉強する気はない」という人もいるでしょう。そんな人の受け皿が必要です。
 ここで学びながら、公立夜間中学に入るかどうかを考えてもらってもいい。多様な教育の場の一つとして存続させたい、と思っています。


■日経『川口市、夜間中学19年春設置へ 県と共同で』
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFB10H0X_Q7A410C1L72000/

 埼玉県川口市は県と共同で2019年4月、公立の夜間中学校を県内で初めて設置する方針を固めた。義務教育を十分に受けていない人のほか、外国人住民も対象とする。製造業が集積する同市には県内で最多の約3万人の外国人が暮らす。日本語だけでなく、学校を通じて日本の文化やマナーなども学んでもらい、地域での生活を後押しする。
 文部科学省によると公立夜間中学校は16年4月時点で8都府県に31校ある。最近では日本語会話の習得を目的とした外国人の利用も多い。埼玉県は首都圏で唯一同学校がない。
 川口市は中小製造業が集積しアジア方面からの技能実習生などが集まったため、外国人住民の比率が高い。市内の外国人住民は4月時点では3万786人で、年々増加傾向にある。増える外国人住民の生活を支援するためにも、他の自治体に先駆けて手を挙げた。市内では約20のボランティア団体が外国人向けに日本語教室を開いており、外国人の公立夜間中学の需要は多いとみている。

 川口といえば、以前、拙記事(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20170322/1265542156)でも紹介しましたが「西川口がチャイナタウン化する」、「芝園団地の居住者のかなりの部分が中国人」ということでこうした夜間中学の必要性は高いのでしょう。


■赤旗『「夜間中学設置を促進」、梅村議員に文科省局長、衆院総務委』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-02-22/2017022202_02_1.html

 日本共産党の梅村さえこ議員は21日の衆院総務委員会で、夜間中学の拡充の推進を求めました。
 梅村氏は、教育機会確保法が「夜間中学の設置を義務付けていると考えていいか」と質問。文科省は「すべての地方公共団体に対して必要な措置を講じるものとするとしている」と応じました。
 「各都道府県に少なくとも一つは早急に設置されることが欠かせない」と強調した梅村氏に対して、文科省の初等中等教育局長は「そのように設置を促進していきたい」と答えました。さらに梅村氏が、長年、義務教育未修了者の学習権保障に取り組んできた「自主夜間中学」や「公立夜間中学をつくる会」について「設置に向けた『協議会』にそのメンバーを入れるべきではないか」と質問したのに対して、「(自治体に)協議、検討をしてもらいたいと考えている」と応じました。
 また梅村氏が、2020年の大型国勢調査で義務教育の未修了状況をつかむため、小中学校を区別して把握すべきだと求めたのに対し、総務省統計局長は7月に試験調査を実施することを明らかにしました。
 梅村氏は、夜間中学の新設準備を前向きに検討している自治体が13県あることに触れ、「具体的な設置に向けてこれからが正念場だ。法に伴う地方公共団体の役割を見直し、新設に当たっての財政措置の拡充が求められている」と強調。高市早苗総務相は「さらなる設置の促進に向けて対応していきたい」と答えました。


■ほんとにあるのね高円寺
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171203
 この高世エントリに星をつけてる人がいて誰かと思ったら高世本人でした。なるほど「そういう使い方もある」わけです。ただ自分で「この記事がおすすめです」というのは俺個人はなんか自画自賛ぽくて恥ずかしいので多分今後もやりませんが。

あのロスプリモスの「さらば高円寺」

 説明もなしに「あのロスプリモス」と書くのが高世のおっさんぶりを示してます。
 俺(1970年代後半生まれ)にとっては「ロスプリモス(黒沢明とロスプリモス)て何?」ですね。
 ここで「ラブユー東京やたそがれの銀座で一世を風靡した歌謡グループですよ。1968年の紅白歌合戦*6ではたそがれの銀座で出場しています」といわれれば、俺も「ラブユー東京やたそがれの銀座なら懐メロで聞いたことがあります」と答えますけどね。
 ただ俺より若い世代、特に10代、20代じゃ「ラブユー東京て何ですか?」でしょうね。今、この種の歌って「NHKかテレ東の懐メロ番組」以外ではテレビではまず見ませんからね。

・久しぶりに北朝鮮ネタの企画書を書いたが、はたして興味をもってもらえるか。
・先月22日、TBSのニュース23に呼ばれた。トランプ政権による北朝鮮の「テロ支援国家」再指定と制裁について何かコメントせよという要請だった。このところ北朝鮮関連の番組をやっていないので、テレビでのコメントは久しぶり。

 今や高世にとって北朝鮮は「金儲けの種ではない」わけです。

 実は私は、金融制裁についてはかなり取材して、『金正日「闇ドル帝国」の壊死』(光文社)という本も出している。
(中略)
 この本、マカオのバンコデルタアジア(BDA)への制裁で北朝鮮がこれまでになく追い詰められ、ついに初の核実験を行った2006年の末に緊急出版した。金融制裁こそ、北朝鮮の体制崩壊につながるかもしれないと期待を込めて出したのだが、出版直後にブッシュ政権が腰砕け*7になり、翌年07年に金融制裁を解除、さらに08年には「テロ支援国家」も指定を解除してしまった。当然、売れなかったようだ。
(中略)
 TBSのニュース23で、私のインタビューとともに『金正日「闇ドル帝国」の壊死』の表紙と中身の一部を紹介してくれたおかげか、購入した人がいるらしい。こないだまで、アマゾンで1円で出ていた中古本が一掃されていた。

 ニュース23も高世の駄本なんか紹介して何がうれしいんですかね。しかし「アマゾンの中古本で1円」ねえ(苦笑)。


■初めてサイクルヘルメットをかぶった日
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171120

 うちはたぶん、20分の1よりもっと成功率が低い。

 日本の夕方ニュースが最近好んでやってる「旅行レポート」「B級グルメレポート」「ショッピングレポート」をやれば、あるいは「ガイアの夜明け」「カンブリア宮殿」などがやってる「成功してる財界人インタビュー」でもやれば、確率は高くなるでしょうが、そういう「安直な金儲け」は「社会派」高世の誇りに反するんでしょうか?。とはいえ、俺にいわせれば巣くう会とつるんでの反北朝鮮商売の方がこうしたグルメレポートなどよりよほど反社会的だと思いますね。


■「黎明通り」の真実
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171117

 未だ解決できないことを被害者家族にお詫びしたい。

 まあ口先だけでわびるのなら高世も気軽にわびれるでしょうねえ。
 これが「で、高世ちゃんさ、あんたは何で拉致が解決しないと思うの?」「あんたは過去の北朝鮮拉致についての自分の主張に問題があると思ってるの?。わびるつうことは過去の自分の主張を今後は改めるの?」「拉致が解決しないのは自分にも責任がある、自分も悪いと思ってるの?」「俺は悪くない、日本政府が悪い、北朝鮮が悪い、つうなら口先で適当にわびるなよ。何も言わないで黙ってろ」とか言われたらもうマジギレするんでしょうけどね。

「定期的に選挙が行われ、批判をはっきり表明できる野党が存在し、大規模な検閲なしに政府の政策の妥当性を問いただすことができる報道の自由がある民主主義の独立国家においては、大飢饉が本格化するようなことは一度もありませんでした」とアマルティア・セン博士は言っている。

 いやー、民主主義と「飢饉」と関係ないと思いますけどねえ。問題は「まともな経済政策がされてるかどうか」であって。もちろん「独裁国家」では「チェック機能が働かず、とんでもない方向に行く危険性は高い」でしょうけどねえ。
 まあただそういう「チェックシステムの欠如による暴走」は「戦前日本(神風特攻隊)」「ナチドイツ(ユダヤ人虐殺)」「スターリンソ連(ルイセンコ学説問題など)」「中国の大躍進や文革」「ポルポト時代のカンボジア」など古今東西の独裁国家であることです。
 まあ、「独裁国家の暴走」ほどではないですが「米国の赤狩り(マッカーシー旋風)」「米国のトランプ」「我が国の安倍」の無茶苦茶ぶり(例えばトランプの場合、移民差別、安倍の場合、歴史修正主義への好意的態度)も「チェックシステムが十分でないこと」が一原因の訳です。
 北朝鮮の専売特許でも何でもない。ただし、俺個人は「北朝鮮は計算しており暴走はしてない」と思っています。なお、「いわなくてもわかるとは思いますが」、もちろんそれは「北朝鮮の行為が正しい」つう意味ではありません。
 ちなみに、センの「飢饉は政治システムが原因で起こる」つう考えはウィキペ「アマルティア・セン」にも簡単に書かれています。

■アマルティア・セン(ウィキペ参照)
・1998年ノーベル経済学賞受賞者(アジア初のノーベル経済学賞受賞者)。
・インドのベンガルで生まれ、9歳の時に、200万人を超える餓死者を出した1943年のベンガル大飢饉でセンの通う小学校に飢餓で狂った人が入り込み衝撃を受ける。この記憶や、インドはなぜ貧しいのかという疑問から経済学者となる決心をしたと言われる。
・彼の著書で示されている、飢饉が不平等から起こるという指摘は、食物を分配するためのメカニズムを基にしている。彼は、1943年にベンガルに飢饉が起こったとき、適切な食物供給量が有ったことをデータで提示した。例えば、ベンガルでは飢饉の前よりも食糧生産量があった。
 一方、センは1943年以降インドでは壊滅的な大飢饉が起こっていないことを指摘している。独立に伴って自由なメディアと民主主義が整備されたことによって、飢餓で最も影響を受ける貧しい人々の声が政府に届きやすくなり、一方で野党やメディアの批判にさらされる民主主義下の政府には彼らの声を聞くというインセンティブが発生するために食糧供給や雇用確保などの政策を行い、飢饉は回避されるとした。センは同時期の中国の大躍進時の大飢饉*8や、その他の権威主義的な政権のもとでの各国の大飢饉と比較し、飢饉は自然災害などの現象の影響よりも、飢えを回避するために行動しようという政府が欠如していることの影響がより大きいとしている。
■著書
『貧困の克服』(2002年、集英社新書)、『人間の安全保障』(2006年、集英社新書)、『貧困と飢饉』(2016年、岩波現代文庫)、『経済学と倫理学』(2016年、ちくま学芸文庫)、『グローバリゼーションと人間の安全保障』(2017年、ちくま学芸文庫)など

 売れ残っていた『追跡!北朝鮮工作船』*9(小学館文庫)や『娘をかえせ 息子をかえせ』*10(旬報社)、『金正日「闇ドル帝国」の壊死』*11(光文社)を持っていったら、15冊たちまち完売した。

 「今から10〜15年前の」高世の本なんか買って何か意味があるんですかねえ。


■北朝鮮情勢をどのようにとらえるか
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171114

 北朝鮮の体制は「独裁」とは全く異質なものだということでした。

 小生は北朝鮮が「ドイツのヒトラー*12」「イタリアのムソリーニ*13」「旧ソ連のスターリン*14」「スペインのフランコ*15」「東ドイツのホーネッカー*16」「ルーマニアのチャウシェスク*17」「チリのピノチェト*18」「中国の毛沢東*19」「台湾の蒋介石*20」「韓国の朴チョンヒ*21」「フィリピンのマルコス*22」「ベトナムのホーチミン*23」「インドネシアのスハルト*24」「イラクのフセイン*25」「リビアのカダフィ*26」など古今東西の独裁体制と比べて異質だとは全く思っていません。まあ古今東西どこにでもある類の「平凡な独裁」でしかないでしょう。

 体制打倒の可能性について語ります。

 「中国の習*27主席やロシアのプーチン*28大統領が支援してるのにそんなんあるわけねえだろ」で終わる話です。

 戦争の勃発が懸念される状況のなか、北朝鮮の意図を理解し、これに効果的に対応することこそ安全保障上の最大の課題です。

 正直高世のいう「意図の理解」なんかあえて言えばどうでもいい話です。結局のところ「米朝が対話して片をつける」以外に手はないでしょう。
 「戦争の勃発が懸念される」のもトランプが放言するからでそうでなければそんな懸念は生じない。北朝鮮から開戦することは「自滅行為」であり、国力的に無理ですから。

 指導者の親族をも抹殺する非道は、北朝鮮の支配体制を「封建的王朝」に例える見方を覆しました。

 意味がよくわかりません。
 俺は「正恩の兄殺しが事実だとするならば」、あの一件には「壬申の乱(大海人皇子*29が甥・大友皇子を抹殺)」「源頼朝の弟(義経、範頼)抹殺」「北条氏による源頼家、実朝(北条政子の子なので北条氏とは血縁関係)暗殺」「足利尊氏の弟・直義抹殺」「織田信長の弟・信行粛清」「徳川家康の長男・松平信康*30抹殺(この間NHK大河ドラマで描かれてました)」「徳川家光の弟・忠長粛清」など(もちろんほかにもあるでしょう)を連想しましたけどねえ。いや北朝鮮が世襲だからといって「封建王朝」と同一視はできないでしょうが「封建王朝では親族殺しはない(高世)」て何の冗談でしょうか?。
 むしろ「親族だろうと権力争いは起こる」しその場合殺し合いもあったのが封建時代です。兄弟で毛利本家を支えた吉川元春(毛利元就の次男)、小早川隆景(毛利元就の三男)のような仲のいい(?)親族ばかりではありません。
 日本限定だって親族殺しなんか山ほどあるでしょうに。
 つうか最近もサウジで「殺しはしないものの」、皇太子による反対派王族粛清(収賄容疑などで逮捕起訴)がありました。あるいは「未だに、皇太子は犯人ではない、事件後即位した国王の弟*31による謀略ではないか*32とする陰謀論が根強くありますが」、2001年には「自らの結婚希望相手にダメ出しされたことに憤激した」ネパールの皇太子(当時。犯行直後自殺)による国王夫妻殺害事件が起こっています。

 核は外交の手段にすぎないので圧力をかければ核開発を放棄するはず*33とみた国際社会の予測は完全に裏切られました。北朝鮮ほど「わからない国」はありません。

 「圧力をかければかえって反発する」なんてことは過去にも「ハルノートに反発して真珠湾攻撃(戦前日本)」などあるので全然不思議なことではありません。
 むしろ「米国相手に戦争やって惨敗した」あほ国家「戦前日本」に比べたら、北朝鮮は実にクレバーな国です。
 つうか「核を廃棄する代わりにこんなお土産がある」つう見返りがなければ北朝鮮が核廃棄しないのは当然でしょう。
 そして見返りがあれば「金丸*34訪朝による第18富士山丸乗組員解放」「小泉*35訪朝による拉致被害者帰国」「カーター*36訪朝による米国人解放」のようなお土産を北朝鮮は出してくれるわけです。むしろ「北朝鮮ほどわかりやすい国はない」のではないか。

「持続可能な国づくりを考える会」 学習会

 「持続可能な国づくり」といった場合小生が思いつくことは

・環境に配慮した経済発展
・深刻な財政赤字の解決
・教育立国

などといったあたりですが、「北朝鮮問題」とは高世の類友の考えることは少し違うようです(苦笑)。しかしこの会、ググってもろくに活動内容も、活動メンバーもわからないんだからお粗末な団体としか言い様がないですね(改めて苦笑)。
 高世の類友が「狭い範囲内で勉強会だけやって自画自賛する」つうくだらない代物なんでしょう。


■ロシア革命100年 あれは何だったのか2
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171110

 10月25日、ボリシェヴィキを支持する兵士、武装した労働者がペトログラードで蜂起し、臨時政府を打倒した。同時に開かれた第2回全ロシア労働者・兵士ソヴィエト大会で、全面講和を呼びかける「平和に関する布告」、土地の私的所有を廃止する「土地に関する布告」が出され、レーニンを首班とする新政府「人民委員会議」が選出された。これが10月革命である。
(中略)
 3月にはドイツなど同盟国と、単独講和であるブレスト=リトフスク講和条約を結び、多くの版図*37と賠償金を犠牲にして第一次世界大戦から離脱した。

 こうしてみると「もちろん手放しでレーニンをたたえるわけにもいかない」でしょうが、彼の行動には労働者や兵士の一定の支持があったのであり、その点を無視することは適切ではないでしょう。
 特に彼が「ブレスト=リトフスク講和条約を結び、戦争から離脱した」というのは彼に対する支持要素としておそらく大きいでしょう。
 まあとはいえ、この後、ロシアは内戦に突入していくわけですが。
 高世も「一応指摘しています」が、内戦理由の「全てではない」にせよ理由の一部(それもかなり大きな一部でしょう)が「単独講和に対する反発(領土ナショナリズム)」であることを考えると内戦について「レーニンを非難したがる高世のように」レーニンの責任ばかりを問うわけにもいかないでしょう。
 そうした領土ナショナリズムを正当なものと扱うなら話は別ですが、俺はそういう立場ではありません。

*ロシア革命の記述は、池田嘉郎「世界史の中のロシア革命」(歴史地理教育11月号)を参考にしました。

 高世が参考にしてる、つうことはかなりロシア革命に否定的なんでしょうか。
 それはともかく入手しづらいマイナー雑誌の論文なんかではなく、どうせなら池田嘉郎『ロシア革命:破局の8か月』(2017年、岩波新書)のような比較的入手しやすいもんを参考にあげた方がよかったんじゃないか。
 なお、今年はロシア革命100年ということでほかにも

・広瀬隆『ロシア革命史入門』(2017年、集英社インターナショナル新書)
・和田春樹『レーニン:二十世紀共産主義運動の父』(2017年、山川出版社世界史リブレット人)

などいろいろ出てるようです。
 なお話はずれますが、和田氏は最近『米朝戦争をふせぐ:平和国家日本の責任』(2017年、青灯社)を出版したようです。機会があれば読みたいと思います。
 アマゾンの紹介によれば

・村山富市氏(元首相)、小此木政夫氏(慶應義塾大学名誉教授)推薦!
 「重要な問題提起の書です。日朝国交正常化が必要です。」
・「日朝国交正常化に踏みきるべきだ。そうすれば、米国、北朝鮮、日本、韓国、中国、ロシアを救うことができる」
・多くの識者・専門家がテレビでは言えなかったこと、日朝国交正常化の必要性を説く。
・米朝戦争をとめないと、日本も北朝鮮も韓国も廃墟となる。東京オリンピックはできない。
・米朝戦争をふせぐには、日本は米朝のあいだに体を入れて、平和外交をやるほかない。その手段は、日朝国交樹立、日朝交渉の開始である。
・オバマ大統領の「無条件キューバ国交樹立」は日朝国交正常化にとって最善のモデル。
・拉致問題を本当に解決するための長期交渉のためにも、オリンピック開催に絶対の条件である。

ということでなかなか面白そうです。


■ロシア革命100年 あれは何だったのか
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171109
 タイトルからして今の高世がロシア革命に極めて否定的なことがわかります。
 まあ、高世が「昔の日本電波ニュース時代の高世」なら、高世が批判してる志位・共産党委員長ツイッターや朝日新聞、毎日新聞社説みたいな「スターリン粛清などのマイナス面を考えれば手放しで評価はできないが、ソ連が広めた民族自決や社会保障の理念などを考えれば全否定も適切でないと思う」つう物言いを支持したんでしょうけどね。
 まあこういうのは価値観の問題なので絶対的正解はないですが、俺はスタンスとしては高世よりも志位委員長や朝日、毎日社説に近いですね。
 なお、朝日や毎日はもちろんですが当然ながら志位氏も「スターリン粛清などのマイナス面」を無視したり否定したりしているわけではありません。
 なお、ロシア革命(1917年)の前後といえば

■1911〜1912年
・辛亥革命(清朝の滅亡と中華民国の誕生)
■1912〜1913年
・第一次憲政擁護運動(桂*38内閣崩壊)
â– 1913å¹´
 軍部大臣現役武官制の廃止(1936年、広田*39内閣により復活)
â– 1918å¹´
・ドイツ革命(帝政の崩壊)
・米騒動
â– 1919å¹´
・朝鮮で三・一独立運動
・中国で五・四運動
â– 1921å¹´
・中国共産党の創立
â– 1922å¹´
・全国水平社、日本共産党の創立
â– 1923å¹´
・第二次憲政擁護運動(清浦*40内閣崩壊)
â– 1925å¹´
・普通選挙法の制定(日本)

などが起こってますね。まあそういう政治の季節だったわけです。
 性格が違うので単純比較はできませんが「軍隊が出動したこと」「民衆暴動であり、その理由は戦争による食糧問題」という意味では「ロシア革命の引き金になった暴動」と米騒動にはある種の共通点があるようにも思います。


■米国は拉致問題を解決してくれない
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171108

 単なるパフォーマンスと安倍首相の人気取りにおわるのではないかと危惧する。
 有田芳生さんが、「安倍総理の『やってる感』に愛想を尽かした拉致家族のホンネ」と題して、ほんとはやってないのにやってるかのようなムードをつくる手法を批判しているが、そのとおりだと思う。http://ironna.jp/article/8107

 高世もついにここまで言うようになりましたか。巣くう会や家族会は本心はともかく建前では「よかった」の大合唱ですが。


■置賜の秋を訪ねる
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171105

 安倍新内閣がやる最初の大仕事がトランプ大統領の訪日だ。しかし、テレビニュースを見ていて、トランプ大統領一行に対する安倍首相の忠犬丸出しのおもてなしとおべっかは、国民として恥ずかしくなる。「言うべきことを言う」など、できる雰囲気ではない。これでは、アメリカの亡国の大統領と心中するはめになりかねない。対米追随路線にはやくストップをかけなければ。

 トランプと横田母や飯塚家族会会長、曽我ひとみ氏との面会について「家族会や巣くう会と違って」高世が何一つ触れないのが興味深いですね。
 高世も「あんな面会、パフォーマンスに過ぎない」と思って安倍やトランプを褒める気にならないようです。
 なお、アンチ北朝鮮の高世が安倍のことを忠犬呼ばわりしていますが、皮肉なことに北朝鮮も
■産経『【北朝鮮情勢】「忠犬の振る舞いは実に疎ましい」 トランプ米大統領支持の安倍晋三首相を北朝鮮が非難』
http://www.sankei.com/world/news/171114/wor1711140053-n1.html
として忠犬呼ばわりしています。まあ俺も安倍のあの態度は「忠犬呼ばわりされても仕方がない」と思いますね。


■再び問われる政府の日本人救出の責任
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171102
 まあ、常岡の裁判の結果が勝訴であっても、それは「捜査が違法」つうことにすぎません。
 勿論勝訴するかどうかは分かりませんけれども。

 あの時、常岡さん*41がシリアに行けたなら、湯川さんは殺されずにすみ、後藤さん*42はシリアに行くこともなかった可能性があった

なんてことはないでしょうね。もちろん、安田純平氏*43の現状についても「俺が安田を救出できなかったのは西谷文和*44のせい」つう常岡の主張も嘘八百でしょう。

 常岡さんが持っていたISのオマル司令官ルートをつぶす愚策だった。

という高世が例えば田中均氏を退官に追い込んだ巣くう会や家族会に「彼が持っていた日朝交渉ルートを潰す愚策だった」と言わないのは本当にデタラメきわまりないと思います。
 まあ、率直に言って田中氏退官に限らず、巣くう会、家族会は日朝交渉ルートを潰しかねない馬鹿な事(北朝鮮にサッカー観戦に行った日本人ファンへの因縁つけ、朝鮮学校無償化除外、朝鮮総連の本部ビルからの立ち退きなど)ばかり主張していますが。
 まあ結局、高世が常岡を持ち上げるのも、家族会、巣くう会を持ち上げるのも「全てはカネのため」なんでしょう(それでどれだけカネが儲かってるか知りませんが)。カネは勿論誰だって欲しい。俺だって欲しいです。ただ高世みたいな「自称ジャーナリスト(実際はただのテレビ下請け業者)」がジャーナリズム倫理を踏みにじった汚い金儲けをしながらジャーナリズムを騙るのには怒りを禁じ得ませんね。


■沖縄がじっと見ているカタルーニャ
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171101
 まあ沖縄県民の大多数は「スペインのカタルーニャへの態度は安倍政権の沖縄への態度並みに酷い。呆れるわ」位には思っていても、独立は志向してないでしょうね。

 スペインからの独立を目指すカタルーニャ自治州。
 ここは、州政府が今月初めに強行した住民投票で、独立への賛成票が多数を占めたことを根拠に、一方的な独立宣言を採択した。中央政府は投票結果を認めず、独立宣言は憲法違反だとして、州の自治権を一部停止。プチデモン自治州首相を更迭、州議会も解散した。司法当局が反乱罪などの容疑で立件に着手したためプチデモン氏ら自治州政府の指導者たちは国外に脱出、今後は事実上の「亡命政権」として中央政府に対抗していくという。

 「スペイン政府も下手うったなあ」と俺は思いますがラホイ*45首相らはそうは思ってないんですかね。
 正直いくら何でも選挙で選ばれた州首相を国外亡命に追い込むとか無茶すぎるでしょう。
 個人的には阿部治平だのid:Mukkeだの、I濱Y子女史だのがスペインに対して何というのか少し気になります。「チベット問題での中国に対する批判」とのバランスを考えたらある程度スペイン中央政府を批判しないと筋が通らないでしょうね。
 しかし英国・スコットランド(ここまで酷くなってない)とスペイン・カタルーニャの違いって何でしょうか。


■カズオ・イシグロはなぜ英国人になったのか
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171026

 美智子皇后の回答のなかに、「文学賞は日系の英国人作家イシグロ・カズオさんが受賞され、私がこれまでに読んでいるのは一作のみですが・・・」とあった。カズオ・イシグロではなくイシグロ・カズオと記したのはなぜだろう。

 まあそういう言語感覚なんでしょう。
 「カズオ・イシグロ」だけでなく、「イサム・ノグチ」とかほかの人間も当然「ノグチ・イサム」でしょうね。
 そうそう「イサム・ノグチ」と言えばid:Bill_McCrearyさんの記事
『人間考えることはそんなに異ならないらしい』
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/f858940c4e15e9719e9814b9a5cf2c24
を思い出します。
 そういえば「オノ・ヨーコ」て「ヨーコ・オノ」じゃないんですねえ。

 ところで、カズオ・イシグロはなぜ英国人になったのか。気になっていながら調べないでいたら、高校の同期で、朝日新聞の論説委員をしていて今は郷里に帰っている長岡昇君がブログに書いていたので、引用、紹介する。

 長岡昇でググったらhttp://www.johoyatai.com/1408がヒットしました。
 高世もどうせなら「長岡君のブログ」にリンク張ればいいと思うんですが何故張らないんでしょうか?

 (ボーガス注:カズオ・イシグロの)父親の石黒鎮雄は(中略)九州工業大学を卒業して東京大学で博士号を取っている。博士論文のタイトルは「エレクトロニクスによる海の波の記録ならびに解析方法」。 彼は「潮位と波高の変化」を研究テーマにした。たとえば、ある海域で海難事故が多発するのはなぜなのか。それを調べるため、その海域の海底を模したモデルを作り、実際に起こる波を再現してみる。そして、その成果を踏まえて、現場の海底に消波ブロックを設置して流れを変え、海難事故を減らす、といった業績を上げている。長崎海洋気象台にいた時には、地元の人たちが苦しめられていた長崎湾の海面の大きな変動の解明にあたったりもしていた。
 その研究成果に注目したのがイギリス国立海洋研究所の所長、ジョージ・ディーコン。1960年当時、イギリスは北海油田の開発に躍起になっていた。第二次大戦で国力を使い果たし、戦時国債の支払いに追われる国にとって、石油を自力で確保することは最優先課題の一つだったからだ。問題は、油田が見つかった北海が荒れ狂う海だったこと。海底油田を採掘するためには、巨大なヘリポートのような石油プラットホーム(掘削櫓)を建設しなければならない。その建設自体が至難の技。しかも、完成後は、どんなに海が荒れ狂っても、壊れることは許されない。大規模な海洋汚染を引き起こすからだ。
 苦難に立ち向かうイギリスは、世界中の英知を結集することにした。そのリサーチの目が石黒鎮雄の論文に辿り着き、彼を国立海洋研究所に招くことになった。

 ということで高世エントリの揚げ足取りすれば、高世記事が紹介してることは「何故英国人になったのか」つうより「何故子ども時代、英国に移住したのか」ですね。


■83歳の誕生日を迎えた美智子皇后
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171025
 まあ天皇皇后ともいつ認知症になってもおかしくない年齢になったわけです。例の「退位したい」もそういう話でしょう。「何があろうと死ぬまで天皇なんていやだ」と。
 ただ現天皇の父親なんかはそれとは真逆だったんでしょうけど。

・いつもながら、良識、叡智を感じさせる回答だ。
・あらためて、日本にこのような皇后を持つことの幸運を思った。

 まあ、事前に「こういう内容で書いて下さい」つう皇后の要望があって、その後皇后が文案を確認する作業はあるでしょう。
 とは言え彼女が全文書いてるわけではないだろうし、「安倍らが露骨にICANに否定的な態度をとってるのにさすがに皇后は評価する点」を除けば高世が言うほど評価に値するような内容があると思えない。「間違ったことは言ってない」でしょうがそんなに衝撃的内容でもない。
 まあ俺に言わせれば高世はひいきの引き倒しですね。

ベトナム訪問について;
《今回訪問したことにより、ベトナム独立運動の先駆者と呼ばれるファン・ボイ・チャウと日本の一医師との間にあった深い友情のことや、第2次大戦後の一時期、ベトナムで営まれていた日本の残留兵とベトナム人の家族のことなど、これまであまり触れられることのなかった、この国と日本との間の深いつながりを知ることができ、印象深く、忘れ難い旅になりました。》

 まあ多くの日本人にとって、そういうことより印象深いのは「ベトナム反戦運動(ベ平連)」であり身近なのは「ファン・ボイ・チャウ」よりも「ホー・チ・ミン*46」、「ファン・バン・ドン*47」「ボー・グエン・ザップ*48」などだと思いますけどねえ。まあ、皇后がそういうベ平連に好意的な発言するとは思ってないし、して欲しいとも思いませんけど。

1907年、日仏協約の締結後、フランスの要請で日本はベトナム人留学生を国外追放。

 まあ、太平洋戦争で「東南アジア解放」なんて言い出す前は日本にとって東南アジアなんてこんな扱いです。もちろん太平洋戦争での物言いも全くのウソだし。特にベトナムなんか「アウンサン(ミャンマー)」「スカルノ(インドネシア)」「チャンドラ・ボース(インド)」など「お互いマキャベリズム*49」「東南アジアの主流派は親連合国」とはいえ、「親日勢力」を擁立できた場所と違いそんなのが確かないし。

 明治の日本人は、ベトナム人はじめアジアの独立派の志士を支援する義侠の人びとがたくさんいたのである。

「たくさん」の定義にも寄るでしょうが「たくさん」とは言えないでしょうねえ。「たくさん」ならフランスの要望で「ベトナム人留学生を国外追放」とかないでしょう。
 まあ今の中国との諸外国の関係だって基本的にはこれと同じです。さすがに中国も「日本や欧米国内のチベット人を全て追放しろ」とは言いませんが、ダライの訪問(特に政府要人との会見)に反対する程度の事はするわけです。

 今年も大勢の懐かしい方たちとのお別れがありました。犬養道子さん、医師の日野原重明先生、三浦朱門さん、大岡信さん、元横綱の佐田の山さん、新潟県中越地震の時に山古志村の村長でいらした長島忠美*50さん、宮内庁参与として皇室を支えて下さった原田明夫*51さんなど。また、この1年は「うさこちゃん*52」のディック・ブルーナさん、「くまのパディントン」のマイケル・ボンドさん、「コロボックル物語」の佐藤さとるさん、絵本作家の杉田豊さんなど、長く子どもたちの友であって下さった内外の作家や画家を失った年でもありました。
 今から25年前、アルベールビル冬季五輪のスピードスケート1千メートルで3位になった宮部行範さんの、48歳というあまりにも若い逝去も惜しまれます。入賞者をお招きした赤坂御所で、「掛けてみます?」と銅メダルを掛けて下さったことを、ついこの間のことのように思い出します。

 この辺りなんか「絵本作家とか、宮内庁参与とか一部除いて皇后の言葉つうよりは宮内庁の原稿だろ」ですねえ。
 そういえば三浦朱門が死んだのって今年でしたか。まあ俺なんかあんな非常識ウヨが死んでも「もっと早く死ねば良かったのに(晩年認知症だったらしいし)」位にしか思いませんが。
 ちなみに俺的には「ICANに触れるのなら何でここで林京子(被爆作家)の死去に触れないの!」とかいろいろあります(ウィキペ「訃報 2017年」参照)。
 ああそれと今年なくなった人間と言えば「例の中国のノーベル平和賞受賞者」がいますが、外国人でもあるし、まあそういうデリケートな名前はここでは出てこないわけです。まあ、皇后がそういう「中国批判(?)」発言するとは思ってないし、して欲しいとも思いませんけど。


■若者は今の生活に満足している?
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171024

 きのうの若者の話だが、テレ朝で出した年代別の投票先はこのとおり。
 自民党にもっとも厳しいのは我々60歳代で、若くなるにしたがって支持が増えている。

 このテレ朝データが信用できるのか、信用できるとしてどう評価すべきかはなかなか難しい問題でしょうが。
 まあ確かに20代の自民支持率は他と比べて相対的に多いんですけどね。とは言えダブルスコアとかそれほどの差は世代間にはほとんどない。
 ダブルスコアといえるのは立憲民主の「20代12%、60代24%(正直、『何でそんな差が出るのか』と驚きです)」だけで他はどの政党も「どの世代でも支持率にそれほど目立った大きな違いは見られません」。
 テレ朝データを信用する限り、年齢層による政党支持率の違いは立憲民主の「20代12%、60代24%」を除けば、ほとんど存在しないと見ていいでしょう。
 とはいえ「確かに高世の言うように20代の自民支持が相対的に高い」のも事実です。
 これが信用できるデータだとして
1)1990年代生まれだからなのか
それとも
2)社会人でないからで、社会人として色々な社会の不条理に直面すると自民の支持が減っていくのか、どちらなのか気になるところです。

内閣府の生活満足度調査

 人間というのは「不幸か幸せか」と聞かれれば「不幸だ」とはあまり答えたくないでしょう。
 とはいえ「すごい幸福なのか、普通に幸福なのか」と聞かれると「すごく幸福」と言うことに躊躇する小心なところもある。
 そういう意味では「まあ幸せだ」つう当たり障りのない回答が一番多いのは理解できます。そしてそういう回答が多いからと言ってそこから単純に「国民が今の政治に満足してる」とも言えないでしょう。


■若者は自民党支持
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171023

 総選挙の結果は、事前予想の通りとはいえ、まずいな。

 高世の巣くう会万歳とは明らかに矛盾する発言ですが、まあ巣くう会万歳がウソだということでしょうか。確かに俺も日本人のあほさに絶句しますが、別記事でも書いたように「立憲民主党の躍進」「希望、維新、日ころの惨敗」を一つの希望として頑張るほかはないでしょう。
 もちろん安倍自民の極右性を理由に「反安倍になるほどではない」「なんだかんだ言って安倍の極右性を容認してしまう」という点は日本人多数派の重大な問題だと俺は思いますが、一方で「希望や維新、日ころ」が惨敗するということは「与党としての地元民への利益誘導」など、極右性とは関係ない点で自民が支持されてることが想像できるわけです。

安倍内閣支持率が低いのに、自民党が大勝。その理由を、小選挙区制、野党の分立など、いろいろ挙げることができる

 まあ、そうでしょうね。後俺が思いつくのはうちの両親なんかそうですが「安倍政権支持じゃない、うちの先生支持だ」という都合のいい脳みそでしょうか。こういう人は最初から政策とか無関心ですから、総裁が安倍だろうが、谷垣だろうが関係ありません。野党が何言ってるかもほとんど関心ないでしょう。

驚いたのは「10代、20代の投票先」のうち自民党が49%もあることだ。

 自民の政策が若者に好感を持てる代物とは思えないので一寸信じられないですけどねえ。
 まあ分析の必要は高世が言うようにはあるでしょう。
 ただ、一方で
1)他の世代においても自民支持は一般的に多く若者が多いといっても他の世代と比べダブルスコアとかそこまでの違いはない(小生みたいなアンチ安倍の人間からすれば腹立たしいですが)
2)小選挙区による死票や台風の影響で棄権者が増え「実際以上に若者世代における自民支持層が膨れ上がって見える」可能性
には注意すべきかなあとは思います。ただ高世の実感では「アベノミクス万歳」という自民支持の若者はいても、「安倍の極右性」を称える若者はさすがにほとんどいないそうですが。

 中川正春*53元文部科学相が三重2区で、自民党前職の川崎二郎*54元厚生労働相との一騎打ちを制した。中川氏は安保法制には反対で、希望の党には行かず、無所属で立候補。野党共闘も成功し勝利した。

 「野党共闘」つうことはここでは共産が候補をおろしたんでしょう。
 何故立民に中川氏が行かなかったのかよく分かりませんが、これから行くんですかね。
 三重と言えば「岡田克也氏*55も確か三重」ですし、割と民進党の地盤が強いんですかね。
 なお川崎二郎氏は自民党リベラル派の重鎮として知られた川崎秀二氏の息子です。
 ウィキペ『川崎秀二』によれば

・松村謙三*56、古井喜実*57らとともに日中国交回復への土台固めに務めた。
・1958年(昭和33年)末に、警職法改正で混乱していた自民党の秘密代議士会の席上、川崎がかつて警職法の取扱いで岸信介*58首相と会見した際に、岸が「政権を持ってみると警察力を握っていないことは寂しく感ずる」と語ったことを暴露し、それが岸が警職法改正案を提出した権力思想につながるものだと演説を行い、自民党党紀委員会から離党勧告を受けている。
■著書
・『新中国を歩く』(1970年)
・『国連登場後の中国』、『一つの中国:正統政権は中国政府』、『松村謙三:日中国交回復の先導者』、『米中ソを歩く:中国はいつ国連に復帰するか』、『自民党議員がみた中国:川崎訪中団』(1971年)
・『自主独立路線のルーマニア:米中和解の立役者チャウシェスク』、『日中復交後の世界:激動のドラマ1年から』、『米中声明と日本』、『日中青年交流の幕あけ』(1972年)
・『日中青年交流の幕開』(1973年)
・『欧州がみつめる日中』(1974年)

だそうですが「時代が違うので単純比較できない」とはいえ今の極右安倍を容認する連中との差にはため息が出ます。

 中川氏は、北朝鮮の難民と人権に関する国際議員連盟の共同議長として尽力され、私も脱北者の問題でお世話になった。(ボーガス注:また、http://d.hatena.ne.jp/takase22/20071210で以前、私、高世が指摘したが、中川氏はミャンマー人権問題にも取り組んでおられるが、氏のように)北朝鮮とミャンマーの人権問題の両方に取り組んでいる人はまれである。ただ、中川氏、日朝議員連盟にも入っており、このあたりは何かわけありだったのだろうか。

北朝鮮とミャンマーの人権問題の両方に取り組んでいる人はまれである。

ですがまあ、「ミャンマー軍が長井健司氏を射殺しようが、ロヒンギャ問題起こそうが」拉致議連の連中なんか何一つミャンマーを批判しませんからねえ。
 高世が別記事で

http://d.hatena.ne.jp/takase22/20071210
 北朝鮮は糾弾するが、ミャンマーには甘いという議員もいるなか、中川議員のように両方にきちんと対応する人は非常に少ない。

と書いているとおりです。まあここで高世が「中川さんは立派だ、それに比べてミャンマーに甘い奴ら駄目だ、人権擁護ではなく、ただの反北朝鮮ではないか」といってる「ミャンマーに甘い奴ら」はどうみても拉致議連に集ってる平沼赳夫、中山恭子、松原仁などといった面子ですが、巣くう会や家族会とつるんでる手前、そこまでは言えない高世です。まあ、でもそうとしか理解できないですけどね。
 中川氏が拉致議連メンバーかどうか分かりませんが
1)高世がそう書いてない
2)拉致議連は極右の巣窟化してる上、民進党からは既に極右・松原仁が参加してる
つうことはメンバーじゃないんですかね?

このあたりは何かわけありだったのだろうか。

 いやいや一応「拉致問題で北朝鮮を批判しますが日朝友好も大事です」つうことで説明はつくでしょうよ。実際どうなのか知りませんが。
 実態はともかく、「日中友好と中国批判(チベット問題など)」「日露友好とロシア批判(チェチェン問題など)」「日米友好と米国批判(沖縄基地問題など)」は一応両立しますし。

 江川紹子氏が中島岳志氏と対談して、なぜ保守とリベラルは相性がいいのかをしっかり聞いている。面白い。今回の選挙は、3極ではなく、2極対立だったことも、明解に語られている。https://news.yahoo.co.jp/byline/egawashoko/20171020-00077161/

 詳しくはhttps://news.yahoo.co.jp/byline/egawashoko/20171020-00077161/をご覧下さい。
 「リベラルと保守が相性がいい」というよりは「いわゆるリベラル保守しか保守としては評価しないby中島」つうのが正しいかと思います。つうか中島氏のようなリベラル保守は安倍みたいな極右を保守とは言いたくないでしょう。

・日本共産党や社会党関係者が革マルや中核を「左派とは言いたくない」、似非左派とか「左派からの逸脱」だと言いたい
・まともなキリスト教関係者が「キリスト教過激派(イエスの復活や天地創造説を事実だと主張)」をキリスト教徒と認めたくない、エセキリスト教徒とか(以下略)
・まともなイスラム教徒がイスラム過激派をイスラム教徒と認めたくない、エセイスラム教徒とか(以下略)
・まともな日蓮門徒が石原莞爾や血盟団の井上日召、国柱会の田中智学を日蓮門徒と認めたくない、エセ日蓮門徒とか(以下略)
・まともな神社関係者が国家神道や「極右の神社本庁」を神社と認めたくない、エセ神社とか(以下略)

ようなもんです。
 いくつか江川、中島対談を見てみましょう。

江川
 ただ、「保守」と「リベラル」は対立するものとして語られることが多いですね。
中島
 問題はアメリカで、ここが「リベラル=左翼」のイメージを作り出している。

 うーん、そうなんですかね?

中島
 ソ連の崩壊、冷戦の終了で、「左」は自分たちを表象する言葉を失っていきました。「やっぱり共産主義はダメだ」となって、「革新」に「時代から外れた人たち」というイメージがついたために、別の言葉を探したんですね。その彼らが飛びついたのがアメリカの枠組みで、「保守」に対する「リベラル」だった。

 そういう要素はあるかも知れません。しかし俺が「むしろ重視するのは鳩山*59・菅*60新党(民主党)」ですね。
 保守政党・新党さきがけの鳩山、菅氏と「左派政党・社会党の一部」などが新党を作る。その是非はひとまずおきます。その時に鳩山氏らにとって「左翼」「革新」というスローガンは当然掲げられないわけです。そこで彼らが持ってきたスローガンがリベラルだったのではないか。

江川
 「保守」と自称している人が、すごく攻撃的なのも気になります。「保守」はもっと包容力があったはずなのに

 いや戦前も「甘粕事件(大杉栄、伊藤野枝暗殺)」「山本宣治暗殺」「血盟団事件(三井財閥総帥・団琢磨など要人暗殺)」「犬養毅*61首相暗殺(515事件)」「永田鉄山陸軍省軍務局長暗殺(相沢中佐事件)」「226事件(高橋是清*62蔵相、斎藤實*63内大臣など要人を暗殺)」など保守テロがありますし、戦後も「浅沼稲次郎・社会党委員長暗殺事件」「河野一郎*64邸焼き討ち事件」「三島由紀夫立てこもり事件」など保守テロがあり、昔から攻撃的な保守(つうか極右ですが)はいました。何も「包容力のある保守」しかいなかったわけではない。
 問題は「それが昔は傍流だったのに、今は自民党中枢(安倍)になってしまった」ことです。

 私は、将来的には、社会民主主義を標榜する、明確な国防政策を持った政党が現れてほしいと持っている。

 社民主義はともかく、明確な国防政策ってのは意味がわからないですね。そもそも日本を侵略してくる国なんか現実的にないんだから国防政策なんて「敢えて言えば」どうでもいい話です。自民支持者ですら多くはそんな事に興味ないでしょう。
 つうかそういう高世的には日米安保はどうなのか。なくすべきなのか。俺は「今すぐ廃止は無理でも中長期的にはなくすべき」と思っていますが。
 なお、社民主義政党なら「共産党」がありますね。看板は共産党ですが「今すぐ共産主義は無理、当面は欧州社民主義を目指す」という立場ですから立派な社民政党です。

*1:そう考えるのは「アンチロシア」高世の勝手ですがそこから「アメリカ万歳に直結させる」ことには必然性はありません。ロシア批判は必ずしもアメリカ万歳ではないでしょう。

*2:毎日新聞カイロ支局特派員、ジュネーブ支局特派員、ワシントン特派員、外信部長。東京本社編集局長、専務・主筆などを経て論説特別顧問。著書『アラブ:戦争と生活』(1991年、三一新書)、『ボスニアで起きたこと:「民族浄化」の現場から』(1996年、岩波書店)

*3:ウィキペディアによれば最近は女優活動よりむしろエッセイスト活動が多いようですが。そういえば檀ふみも最近女優よりエッセイスト扱いのような気がします。

*4:著書『ネットいじめ』(2008年、PHP新書)、『検証 東日本大震災の流言・デマ』(2011年、光文社新書)、『セックスメディア30年史:欲望の革命児たち』(2011年、ちくま新書)、『ディズニープリンセスと幸せの法則』(2014年、星海社新書)、『彼女たちの売春』(2017年、新潮文庫)など

*5:小泉内閣文科大臣政務官、文科副大臣、第三次安倍内閣文科相など歴任。1984年のロス五輪レスリング代表を経てプロレスラーとなり、新日本プロレス・全日本プロレスなどで活躍。1995年に参議院議員に当選し政界入り、2000年に衆議院に鞍替え(ウィキペ「馳浩」参照)。

*6:ちなみにこの紅白では「黒沢明とロスプリモス」以外にも同系列のグループとして「ジャッキー吉川とブルー・コメッツ」「鶴岡雅義と東京ロマンチカ」が出場しています。そういう時代だったわけです。

*7:腰砕けも何も米国にとって目的は「核廃棄」であって北朝鮮打倒ではないでしょう。

*8:あれは「毛沢東という特異な指導者が引き起こした特殊な出来事」であって独裁一般で語れる代物じゃないと思いますけど。劉少奇国家主席、周恩来首相、トウ小平副首相(後に国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席)といった実務家はああいうことしないでしょう。つうか大躍進後に劉らによって経済がある程度立て直されます(毛の文革によってぶち壊されますが)し、トウ小平によって今の中国経済発展の礎が築かれたわけですし。つうか「同志のはずの劉少奇やトウ小平を打倒し経済をずたぼろにした」毛沢東時代文革のとんでもなさに比べたら北朝鮮なんか十分理解可能です。

*9:2000年刊行

*10:1999年刊行

*11:2006年刊行

*12:ドイツ総統

*13:イタリア統領

*14:ソ連首相、書記長

*15:スペイン総統

*16:東ドイツ国家評議会議長、ドイツ社会主義統一党書記長

*17:ルーマニア大統領、ルーマニア共産党書記長

*18:陸軍司令官を経て大統領

*19:中国共産党主席

*20:台湾総統

*21:大統領

*22:大統領

*23:ベトナム労働党主席、北ベトナム国家主席

*24:大統領

*25:イラク大統領、首相、バアス党書記長

*26:リビア首相、革命指導評議会議長、全国人民会議書記長を歴任

*27:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*28:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*29:後の天武天皇

*30:まあ信長に粛清を強要されてる(家康が進んで粛清してるわけではない)ので事情がほかと少し違いますが。

*31:独裁色を強め民主派を弾圧したため、国民の反発を呼び、2008年にネパールでは王制が廃止されている。

*32:というのもウィキペ「ネパール王族殺害事件」によれば1)国王の弟は当時不在で難を逃れたが偶然にしては出来過ぎている、2)当初、皇太子は泥酔状態と発表されたが、遺体の検視をした医師は後にアルコールは検出されなかったと証言した、3)皇太子は左側頭部を銃で撃って自殺したが、彼は右利きであり、自殺するなら右側頭部を撃つのがむしろ自然、という不自然な点があるからです。いずれにせよ皇太子が犯人だろうと国王の弟が犯人だろうと殺された国王の肉親が犯人であることはかわりません。

*33:外交の手段だろうと何だろうと大枚はたいて開発した核をそう簡単に廃棄するわけがないでしょう。高世とそのお仲間は本当に頭がおかしいですね。そもそも俺の知る限り「ある程度進んでいた」核開発を放棄した国なんてカダフィ・リビアとアパルトヘイト時代・南アくらいしかないと思いますが。

*34:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官、福田内閣防衛庁長官、自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、副総裁(宮沢総裁時代)を歴任

*35:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*36:ジョージア州知事を経て大統領。2002年ノーベル平和賞受賞者

*37:フィンランド、バルト三国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)がロシアによって放棄され、これらの地域が独立した(ただしバルト三国はスターリン時代にソ連に併合されている)。

*38:第3次伊藤、第1次大隈、第2次山縣、第4次伊藤内閣陸軍大臣を経て首相(第1次〜第3次)。首相在職日数2886日は歴代1位。なお連続して在職してはいないため、連続在職の記録は佐藤榮作が1位。

*39:斎藤、岡田、近衛内閣外相、首相を歴任。戦後、A級戦犯として死刑判決。

*40:第2次松方、第2次山縣、第1次桂内閣司法大臣、枢密院議長などを経て首相

*41:著書『ロシア・語られない戦争 チェチェンゲリラ従軍記』(2011年、アスキー新書)、『イスラム国とは何か』(2015年、旬報社)など

*42:著書『ルワンダの祈り:内戦を生きのびた家族の物語』(2008年、汐文社)、『もしも学校に行けたら:アフガニスタンの少女・マリアムの物語』(2009年、汐文社)など

*43:著書『ルポ 戦場出稼ぎ労働者』(2010年、集英社新書)など

*44:著書『オバマの戦争:アフガン最前線から平和の仮面を剥ぐ』(2010年、せせらぎ出版)、『戦争のリアルと安保法制のウソ』(2015年、日本機関紙出版センター)、『後藤さんを救えなかったか:政府は何をし、何をしなかったのか?』(2015年、第三書館)、『「テロとの戦い」を疑え』(2017年、かもがわ出版)など

*45:アスナール政権教育相、内務相などを経て首相

*46:北ベトナム国家主席、ベトナム労働党主席

*47:ベトナム首相

*48:ベトナム国防相

*49:だから後でアウンサンは連合軍に寝返るわけです。

*50:第二次安倍内閣で復興大臣政務官、復興副大臣を歴任

*51:法務事務次官、検事総長を歴任

*52:皇后の世代だと「ミッフィー」ではないわけです。

*53:鳩山、菅内閣文科副大臣、野田内閣文科相を歴任

*54:小渕内閣運輸相、小泉内閣厚労相を歴任

*55:鳩山、菅内閣外相、民主党幹事長(鳩山、菅代表時代)、野田内閣副総理・行革相、民主党代表代行(海江田代表時代)、代表を歴任

*56:東久邇内閣厚生相、幣原内閣農林相、鳩山内閣文相を歴任

*57:池田内閣厚生相、大平内閣法相を歴任

*58:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*59:新党さきがけ代表幹事、細川内閣官房副長官、民主党幹事長などを経て首相

*60:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相

*61:大隈内閣文相、加藤高明内閣逓信相、首相を歴任

*62:山本、原、田中義一、犬養、斎藤、岡田内閣蔵相、加藤高明内閣農商務相、首相など歴任

*63:西園寺、桂、山本内閣海軍大臣、首相、内大臣など歴任

*64:鳩山内閣農林相、岸内閣経済企画庁長官、自民党総務会長(岸総裁時代)、池田内閣建設相など歴任