Cloud9 IDE とは
Webブラウザ上で動作する統合開発環境です。
クライアント環境に依存せず、Docker コンテナ上に構築されたワークスペースを共有でき、GitHub や Heroku などのサービスとの連携もスムーズです。
あらかじめ容易されたワークスペースのテンプレートを利用することで、素早く簡単に開発環境を手に入れることができます。
Cloud9 は先日 Amazon.com に買収されましたが、現状のサービスは継続して提供されます。 今後、AWS との連携が強化されていくことになるのでしょう。
Cloud9 のはじめ方
Cloud9 IDE は無料枠で利用を開始できます。
c9.io にアクセスしてアカウントを作成します。 メールアドレスを登録して「Sign Up」
次に氏名を登録します。
続いてアカウント名を登録します。
幾つか質問に答え、
登録内容の確認。
クレジットカードの情報を登録します。 大量のアカウント取得などを制限するためにクレジットカードの情報登録が必須になっています(以前は不要だった)。無料枠であれば課金されることもないため、安心してください。
で、bot 対応に答えて完了です。
ワークスペースの作成
アカウントの登録が完了すると、ワークスペースの選択画面になります。
「Create a new workspace」でワークスペースを作成していきます。
ワークスペース名とテンプレートを選びます。今回は「Raild Tutorial」を選択しました。
すると統合開発環境の画面になります。よくあるIDEと同じ構成で特に迷いはないかと思います。
Welcome 画面でテーマなど変更できます。
Rails Tutorial をかじる
画面下部がターミナルになっており、クラウド上の Ubuntu(この時点では Ubuntu 14.04.3 LTS) がそのまま使えます。
今回選択したテンプレートでは、ruby はインストール済みですが、Rails は入っていないので、gem でインストールします。
$ gem install rails -v 4.2.2
終わったら rails new
します。
$ rails _4.2.2_ new hello_app
必要に応じて Gemfile を編集しアプリケーションに必要なgemをインストールおよびインクルードします。
$ cd hello_app/ $ bundle install
サーバの実行
ではrails server
で実行してみましょう。
$ rails server -b $IP -p $PORT
緑色のポップアップでURLが出るのでリンクをクリックします。
動いていますね。
Hello World する
app/controllers/application_controller.rb
を開きます。
class ApplicationController < ActionController::Base # Prevent CSRF attacks by raising an exception. # For APIs, you may want to use :null_session instead. protect_from_forgery with: :exception def hello render text: "hello, world!" end end
Applicationコントローラに hello を追加しました。
config/routes.rb
を開きます。
Rails.application.routes.draw do . # You can have the root of your site routed with "root" # root 'welcome#index' root 'application#hello' . end
作成した hello を指定します。
サーバを起動して確認してみましょう。
$ rails server -b $IP -p $PORT
動いてますね。
まとめ
簡単に Cloud9 の導入を見てみました。Web ブラウザさえあれば、数分で開発が始められ、すぐに公開までできます。
コード補完やキーバインドのカスタマイズ、デバックはもちろんのこと、ワークスペースを共有しペアプログラミングをリモートで行うことまでできます。
将来的には Elastic Beanstalk など AWS のサービスと連携し、インフラ含めた統合開発(デプロイ)環境にきっとなるはずです。
次回はカスタムテンプレートを使った Java 開発について見ていきます。