SharePoint Online上のファイルを編集している時、間違えて上書きをしてしまい、元に戻せないことがあると思います。そんな時はファイルのバージョン履歴の変更をすることで実現できるようになります。SharePoint OnlineのTipsとして紹介できればと思います。
※なお、本記事はSharePoint Onlineのモダンサイトを対象にしています。また、以降SharePoint OnlineはSPOと略称します。
SPOのバージョン履歴について
SPOのバージョン履歴とは、SPOの上のファイルを任意の編集時の状態に戻すこと、または管理することです。このバージョン履歴を活用することで、ファイルの管理を効率良く行うことができます。
身近にある例として以下を挙げましたが、このようなときにバージョン履歴を活用することができます。
- 間違えてファイルを保存してしまい、元に戻せなくなった
- ファイルを編集する前の状態に戻したい
- ファイルの編集前と編集後で変更された箇所を知りたい
バージョン履歴の使い方
ここからは、バージョン履歴の使い方について、以下2つの方法をご紹介します。
バージョン履歴の確認方法
まずは、バージョン履歴の設定項目に移動する必要があります。
1. サイトページにアクセスする。画面右上の歯車アイコンをクリックして「サイトコンテンツ」をクリックする
2. 確認するファイルのドキュメントライブラリをクリックする
3. ファイル名右横の「…」マークを選択して、「バージョン履歴」をクリックする
4. ポップアップウィンドウが表示され、過去のバージョン履歴が表示されることを確認する
以上の手順を実施することで、対象ファイルの過去のバージョン履歴の一覧を確認することができます。「番号」列の数字が一番高いものが、最新バージョンのファイルとなります。
バージョン履歴の復元方法
バージョン履歴の確認方法が分かったので、次は実際に復元する手順を紹介します。
復元のイメージを分かりやすくするため、ファイルバージョンの1.0と2.0を記載します。
※1.0のファイルの中身
※2.0のファイルの中身
今回は例としてversion2.0からversion1.0に復元する事を想定して、実際に手順を記載します。
1. バージョンを復元したいファイルの「…」マークをクリックして「バージョン履歴」をクリックする
2. 復元したいバージョンの「更新日時」列右横の「▼」マークをクリックする
3. 「復元」をクリックする
4. 画面中央上にポップアップウィンドウが表示されるため、バージョンを変更する場合は「OK」をクリックする
5. 新しいバージョンが追加されたことを確認する
6. 対象ファイルを開き、中身が任意のバージョンに変更されていることを確認する
以上の手順で、ファイルを任意のバージョンに変更する(戻す)ことができます。
バージョン履歴の動作
バージョン履歴の変更方法について紹介しましたが、ここからはバージョン履歴の動作で押さえておくべきポイントを2つ紹介します。
バージョン履歴の世代管理数
バージョン履歴には世代数が存在しており、デフォルトの設定では500世代となっております。この世代数は変更することが可能で、以下の手順で変更することが可能です。
1. サイトコンテンツから、対象のドキュメントライブラリ右横の「…」マークをクリックし、「設定」を選択する
2. 下記画像赤枠の「バージョンの設定」をクリックする
3. 画面下までスクロールして、「バージョン数の制限」項目からバージョンの世代数が変更できることを確認する
以上の手順を踏むことでバージョン履歴の世代数を変更することが可能になります。
なお、バージョン履歴の世代数を変更する上で注意すべき点が1つあります。それは、バージョン履歴の世代数が多いとSPOのサイト容量をひっ迫させる可能性があるということです。
SPO上のファイルのバージョンは、バージョンごとのファイルそのものの情報を保持しているため、世代数が多ければ多いほど情報量が多くなり、サイト容量に影響を及ぼします。
そのため、サイト容量を節約する運用では、バージョン履歴の世代数を少なくする設計を採用する場合もあります。
バージョン履歴の世代数上限を超えた場合
バージョン履歴の世代数を確認する方法を紹介しましたが、仮に世代数を超えた場合の動作についても説明します。
Microsoftの公式情報にも記載してありますが、世代数の上限を超えている場合、1バージョン新しく作成される度にもっとも古いものから20バージョンごと削除される動作となっています。
Micorosoftの公式情報はこちらです。
まとめ
今回はSPO上にあるファイルのバージョン履歴を変更する方法について紹介させていただきました。
バージョン履歴の変更方法が有効活用できると管理もしやすくなるため、ぜひ活用いただけたらと思います。