
毎年咲くけど、いつか見れなくなる……
いつかこの世界から弾かれる……
ある初夏、同じ場所で、同じようにホリホックが咲いても、わたしは見ることができない……
病室でカレンダーと時計を凝視していた東さんは、そのことの不思議と割り切れなさを口にしながら、
ある日、死んだ。
わたしも、ある日、死ぬ。
東さんが死んでから、自分の死を、観念ではなく、膚で感じるようになった。
6月22日で、42歳になる。
東由多加は、54歳で死んだ。
わたしに残された時間は、そんなに長くない。
一瞬間一瞬間、
くっきりと生きてみたい。
いつかこの世界から弾かれる……
ある初夏、同じ場所で、同じようにホリホックが咲いても、わたしは見ることができない……
病室でカレンダーと時計を凝視していた東さんは、そのことの不思議と割り切れなさを口にしながら、
ある日、死んだ。
わたしも、ある日、死ぬ。
東さんが死んでから、自分の死を、観念ではなく、膚で感じるようになった。
6月22日で、42歳になる。
東由多加は、54歳で死んだ。
わたしに残された時間は、そんなに長くない。
一瞬間一瞬間、
くっきりと生きてみたい。