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放射線を喫煙や受動喫煙と比べてはダメ 喫煙で半数、受動喫煙で1割が死亡

2011å¹´05月30æ—¥ | ç¦ç…™ãƒ»é˜²ç…™
■ 注意! 放射線による健康被害を喫煙や受動喫煙と比べることは二重の意味で誤解を招きます

 現在、福島第一原発の事故により莫大な放射性物質が環境中に放出され、広い地域で住民の健康被害の懸念が広がっています。その中で、放射線の健康への影響を喫煙や受動喫煙と比較して報道されることがありますが、これは国民に対して放射線被曝のリスクのみならず、喫煙や受動喫煙のリスクまで「日常的なもので大したことない」と思わせるような、二重の意味で誤解を招く危険性が高いので注意が必要です。以下に一般的に伝えられている数値を引用してみます。

 放射線(急性・外部被曝) 1000mSv で全固形がんが 1.6倍増加(成人):喫煙と同程度
 放射線(生涯・外部被曝) 100mSv で 0.5% のがん死増加(成人)  =500人 / 10万人
 喫煙(長期)       約半数(50%)が喫煙による疾患で死亡   =5万人 / 10万人
 受動喫煙(日常的)    約10~20% が受動喫煙による疾患で死亡  =1-2万人/10万人

 有害物質の環境基準は「10万人あたり1人の死亡」であり、アスベストの場合、敷地境界基準の「10万人あたり7人の超過死亡」を超えると懲役刑になります。100mSv の被曝はアスベストの基準を70倍も上回り、受動喫煙は1500倍にも達する高いリスクとなります。喫煙や受動喫煙という途方もなく危険な有害物質と比べて考えること自体が間違いだと言えます。

2011年WHO世界禁煙デーにあたって「深刻化する青森県の受動喫煙防止対策の遅れ」(青森県タバコ問題懇談会)より引用
http://ameblo.jp/aomori-aa/entry-10908278347.html

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