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Neve Gordon's disastrous views?

2009-08-24 22:00:52 | ãƒ‘レスチナかイスラエルか
なんか知らんけど、イスラエル教育相の Gideon Sa'ar 氏が(イスラエル国内の)Ben-Gurion 大学で講師をしてる Neve Gordon 氏を批判した。
理由としては、Gordon 氏が『イスラエルはアパルトヘイト国家だ』と LATimes の論説でぶち上げたかららしいが・・・。
・Education Minister slams Israeli lecturer's 'apartheid' op-ed (2009年8月24日 Haaretz.com)

元は、2009年8月20日に LATimesで発表した『Boycott Israel』という論説(一応、2009年8月21日付けで guardian.co.uk にも転載された)。
・Boycott Israel(2009年8月20日 Los Angeles Times)

この論説の中で Gordon 氏は、イスラエル国内でイスラエルへのボイコットを支持する人達が少ないことを指摘していた。
Gordon 氏は、その辺の事情について察してはいるのだが・・・。
その上で、イスラエルのボイコットを世界各国に呼びかける理由を、「イスラエルの人達を救うため」としている。

ついでに、イスラエルの現状について結構キツイ書き方をしていた。
以下、2009年8月20日分 LATimes の論説から、その部分を引用しておく。

---- 以下引用 ----
(中略)
The most accurate way to describe Israel today is as an apartheid state.
For more than 42 years, Israel has controlled the land between the Jordan Valley and the Mediterranean sea.
Within this region about 6 million Jews and close to 5 million Palestinians reside.
Out of this population, 3.5 million Palestinians and almost half a million Jews live in the areas Israel occupied in 1967, and yet while these two groups live in the same area, they are subjected to totally different legal systems.
The Palestinians are stateless and lack many of the most basic human rights.
By sharp contrast, all Jews -- whether they live in the occupied territories or in Israel -- are citizens of the state of Israel.
(以下略)
---- 引用以上 ----

うははは。
イスラエルを「アパルトヘイト国家」と称したか。
ある意味正解だけど、この発言はイスラエルで仕事をしてる Gordon 氏にしてみれば結構勇気のいることじゃないだろうか?
流石に、この発言をイスラエル国内でするわけにはいかなかったんだろうが・・・。

で、この後、Gordon 氏は、 two-state solution(二国家解決案)を支持する理由とかについても触れてるが、面倒なので省略。


だがこの論説に、イスラエル政府が噛み付いたのは言うまでもない。
とりわけ、LA のイスラエル総領事館の総領事 こと Yaakov Dayan 氏は、例の論説について Ben-Gurion 大学の名誉を傷つけたと非難していた。
以下、2009年8月24日分 Haaretz.com の記事から(略

---- 以下引用 ----
(中略)
"Since the article was published, I've been contacted by people who care for Israel; some of them are benefactors of Ben-Gurion University," Dayan wrote.
"They were unanimous in threatening to withhold their donations to your institution. My attempt to explain that one bad apple would affect hundreds of researchers turned out to be futile."

"I believe that the definitive answer to anti-Zionist lecturers like Gordon is to set up a center for Zionist studies, which unfortunately does not exist in Israeli academia," he continued.
"This center would help dispel the lies disseminated by Gordon in the name of your university."
(以下略)
---- 引用以上 ----

反シオニストの講師、ね。
つまるところ、イスラエルの大学ではシオニズムを否定する教授や講師は存在してはいけないってことになるのか。
どんだけ偏狭なんだよ。

また、Ben-Gurion 大学は、Gordon 氏の見解を否定した。
以下、2009年8月24日分(略

---- 以下引用 ----
(中略)
"We are appalled by Dr. Neve Gordon's irresponsible remarks, that morally deserve to be completely and utterly condemned," Prof. Carmi said.
"We disapprove of Gordon's disastrous views and reject his cynical exploitation of the freedom of speech in Israel and the university."

"This vile and audacious criticism of the state of Israel damages the excellent academic work being done in Israel and its universities," she also said.
"Academics with such feelings about their country are welcome to look for another home, whether personal or professional."
---- 引用以上 ----

なんだろうな。
これって、日本の大学講師が日本の天皇制を批判することを国外のメディアで公表した際に、当の大学が非難してるってことなんだろうか?(違)
要は、大学が政府側の見解を支持したり宣伝する役回りを演じてるって奴だが。
ま、これは、イスラエルや日本に限らず、世界各国で起こってることなのかもしれないが・・・。

Ben-Gurion 大学の方々やイスラエル政府は、Gordon 氏の発言を非難する前にイスラエルがどのような状況にあるのかってのを良く検討するべきだと思う。
とりわけ、パレスチナの人達やレバノンの人達に何をしてきたのかについては、ね・・・。


それはそうと。
Gordon 氏達が(俺もだが)呼びかけてるイスラエルへのボイコット運動ってのは、長期的にはイスラエルやパレスチナの人達にとっていいのかもしれないけど、短期的にはイスラエル国内で排他主義やら外国人排斥を訴える人達を余計に増やすなんてオチがつく悪寒。


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