ライター渡部のほうです。
最近、気分が変わって「だ・である」調から「です・ます」調に変わってます。
第10回グラフィック「1_WALL」展
http://rcc.recruit.co.jp/gg/exhibition/gg_wall_gr_201402/gg_wall_gr_201402.html
3月6日に公開最終審査が行われたので、行ってきました。
「1_WALL」展と言ってもピンと来ない人もいるかもしれません。
以前は「ひとつぼ展」と言われていたものですね。
ガーディアンガーデンが主催する、グラフィックの若手登竜門コンペです。
この引きこもり(か海外行ってるか)のライターを外に引っ張り出すのはなかなか容易ではありません。
でも、今回は行かねばならない状況だったのです。
なんでかっていうと、3年前私が初めて指導した大学院生、の卒業生の李漢強(リ・カンキョウ/ㄌ|ˇ ㄏㄢˋㄑ|ㄤˊ/Lǐ Hànqiáng)君の応援に行かないと!だったからです。
1 wallの審査方法は、こちらのサイトに詳しく書いてありますが、
http://rcc.recruit.co.jp/gg/1_wall/1_wall.html
最終審査が、公開、なのですね。
応募者の中から6名のファイナリストが選ばれ、その審査を観客のいる中でやるという、非常にフェアであると同時に、応募者も審査員も緊張しそうな、いやはやこれは大変だ。
李君のプレゼンの様子。
展示室とは別室で、展示の写真をプロジェクターで映し、2分で作品の説明+審査員の質疑応答があります。
上の写真でうすーく見えていますが、李君の作品、部分
AKB48、モーニング娘。などアイコン化するアイドルの存在、事実アイドルの数が増えるだけでなく、自分もアイドルになりたいとフォロワーを多く生んでいく増殖現象を描き、バッジにしたものです。
イメージの複製や、アイドルの影響力について考えさせられるテーマは非常が面白いと思っていました。
(李君の修士制作も、大量生産されるチラシや雑誌のメディアを再構成するというインスタレーションでした)
でもアートの分野でも、パブリシティ権によってストップがかかることがあるのだそうです。
というわけで、そのアイドルに見えそうで見えないけどでも分かるなら分かるかも、程度に差し引きしつつ、という社会事情も踏まえ、
グラフィック展示品としては、壁にはバッジを並べて構成する、構成能力も問われる、
という、李君にとってなかなかハードルの高いコンペでした。
最終審査のプレゼンは非常に面白く、実はその前々日に日本に戻ってきたばかりで、時差ボケで超眠い、という私ながら、うとうとしたいけど、ときおり審査員からものすごい鋭い言葉が出て来るのですね。
それが面白くて、3時間あっという間。
途中10分休憩挟んで、さて最終の最終審査。
審査員からそれぞれ2名の候補が出され、再検討。
山本歩美さん、李君との一騎打ちになるのかと思いきや、ディスカッションの間にAokidが浮上、
どうする?どうなる?
このとき「ああ、李君ダメかも」と思ったのですが、
最後、審査員1名が1名ずつ、という審査方法で、3票を獲得した李君がグランプリを取りました。
私は最初から李君の応援だったし、そういうひいき目には「李君しかいるわけないじゃん」と思うものなのですが、本当にグランプリ、を取った時は全然現実感なく、しばらくして(多分3分)やっと「えっ!」と驚きました。
会場の人が笑ってしまうほど、大きな声で「よかったねえー」と声を掛けるまで、李君は私が来ていたことに気がついてなかったそうです(なんだよ、せっかく応援に行ったのに)。
で、後日改めて会った李君の写真(なぜiPhoneで撮ってもブレるのでしょうか、私の写真術)
教え子が成長する喜びを味わいました。
教員になってよかったと本当に思えました。