音楽好きの今の話と昔の話

普段目についた音楽について何となく語ります。

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音楽が先か作品が先か アニメとデジタルJ-pop

ブログを書き始めて1年。初めて毎日更新を辞めてみた結果どうだったか?思ったよりあっさりしたが、少しそわそわした。慌てて書く必要もないと自分に言い聞かせてみた。端的に書くこともあるだろうが、これからはもう少し落ち着いて書いていこうと思う。好き勝手に書いていくがよろしくお願いします。さて、今回は先日久しぶりに耳にした「とある」アーティストの話。

音楽が気に入ってそのアニメを見るケースが「たま」にある。基本的にはタイアップした曲のアーティストが元々好きだったり、アニメ自体が好きだったりすることから音楽も聞くと言うことが多い。少しニュアンスが伝わりにくいかも知れないが、特に先入観なしに音楽を聞き、その音楽の素晴らしさからアニメをなんか見てしまうことがある。つまり知識も興味もない人間をアニメ本編へ引きずり込むという音楽が存在する。それこそ本当に「神曲」なのだ。私自身アニメを見る方ではないし、そのジャンルの音楽に明るい訳ではないが、そんな「神曲」に出会ったことがある。

fripSideの2009年「only my railgun」という曲だ。これは確かに名曲だ。ご存知ない方に簡単に紹介したい。同年2009年から放送された「とある科学の超電磁砲」というアニメの主題歌。アニメ本編の内容は割愛させていただくが、詳細を知りたい方は詳しい方がネットにたくさんいらっしゃるのでそちらでご覧いただきたい。ひとこと感想述べるなら、音楽側から引き込まれて見たが、確かに面白かった。アニメ界隈ではまさに「神曲」にあたる名曲である。実際に2019年に行われた「平成アニソン大賞」なるもので2000-2009年の作品賞に選ばれている。まさに00年代のアニソン代表曲と言っても過言ではない。

 

only my railgun

only my railgun

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そしてこのfripSideとは。2002年結成のユニットで、シンセサイザー兼中心人物である八木沼悟志さんがプロデュースしている。メンバーは3期にわかれていて、ボーカルがそれぞれ入れ替わっている。2002-2009年までがnaoさん、2009-2022年が南條愛乃さん、2023年から上杉真央さん阿部寿世さんと変遷している。今回紹介した「only my railgun」は第2期目の南條さん初の作品となった。その楽曲が爆発的にヒットしたのだ。

もともとシンセ系の小室哲哉さん、浅倉大介さん、t-kimuraさん等、抵抗が無かったのですんなり聞くことが出来た。そんな彼らに影響を大きく受けたとされる八木沼さんは、「デジタルJ-popの灯を絶やさない」という信念をもっているようだ。ちなみに私の耳はベタな美メロを非常に好む。確かに奇をてらった音も面白いが、なんだかんだベタでメロディックなものが好きだ。その点でこの「only my railgun」は隙がないほどにメロディアスな作りだ。Bメロからサビへの流れが非常に聞いていて良い。サビへの期待が掻き立てられる。

折角なので、「デジタルJ-popの灯を絶やさない」という八木沼さんが影響を受けた人に名前が挙がったt-kimuraさんこと木村貴志さんの話でも。1990年代後半にもなると、「TK」と言えば小室哲哉さんだった。しかし、同じ「TK」のt-kimuraさんもデジタルJ-popの重要人物と言える。代表的なユニットとして挙げられるのが、「m.o.v.e」と「Favorite Blue」だが、それぞれの異なるイメージを持つ。まずは、m.o.v.eと言えばこの曲だろう。

 

 

このユニットの代表曲2001年「Gamble Rumble」はアニメ「頭文字D」の主題歌だ。デジタルJ-popとは少し離れてしまうが、Jユーロビートの名曲が生まれた。この曲は奇しくも「only my railgun」同様、平成アニソン大賞において映画主題歌賞(2000年 - 2009年部門)を受賞した。ユーロビートではなく、よりJ-pop寄りのユニットがFavorite Blueである。漫画原作のドラマ「変 [HEN]」の主題歌1996年「愛よりも激しく、誰よりも愛しく」でデビューした。この曲も「神曲」と言えるであろう。私も思わず今回1stアルバムを引っ張り出してきてしまった。懐かしいと感じるであろう方に併せて同じく1996年の「Active, my dream」、「SHAKE ME UP!」をどうぞ。

 

 



かなり懐かしい。さて、話をfripSideに戻そう。その後リリースされたのは、典型的なデジタルJ-popのイントロから始まる。この2010年の「LEVEL5 -judgelight-」は同じく「とある科学の超電磁砲」のオープニングとなった。

 

 

立て続けにアニメ主題歌として「神曲」をリリースしていくfripSide。2013年にも「とある」シリーズの「とある科学の超電磁砲S」の主題歌として「神曲」を残した。「sister's noise」は個人的にこのアニメシリーズで一番好きな曲だ。

 

sister's noise

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そして冒頭の話である。私が音楽側からアニメに引き込まれるケースをいくつか挙げてみた。昔の話をここまでしてみたが、今と昔の話をするこのブログにおいて「今」、つまり現代のアニメ×デジタルJ-popにあたるものとは?と考えてみた。小室さんが一定の地位を確立してきたものからの流れを見て自分なりに想像してみた。このアニメ×デジタルJ-popのひとつの形として「鍵盤+ボーカル」のユニットと言うひとつの型が定着してきた。今回紹介してきたfripSideやm.o.v.eの他にもTWO-MIX等が一般的にも知名度が高いと考えられる。そして、デジタルJ-popの流れを見ていて非常に重要だと思うことが2007年に起こる。私は当時衝撃を受け、「新しい楽器だ!」と周りに連呼していたのもの、「初音ミク」の登場だ。ボーカロイドの地位と知名度がここから一気に上がっていき、デジタルJ-popの型が大きく変わったような気がする。シンセサイザーを中心としたデジタル感からボーカルのデジタル音が中心となってしまった。いわゆるボカロPと呼ばれる人たちが大量に現れてきた。デジタルJ-popと言えば、このあたりを指しても間違いではないのではないかと思えるくらい、その数は膨大である。その中のひとり「ayase」さんを最後に挙げていきたい。

 

 

現代のデジタルJ-popの代表格とも呼べる「YOASOBI」。その作り手であるayaseさんが影響を受けたアーティストは意外なものであった。出てきた名前はaiko、スキマスイッチ、コブクロ、EXILEと2000年前後J-popシーンの最前線にいた誰もが知るアーティストの名前だった。せっかくここまで影響を受けたアーティストでつないでいければと思っていたが、それはそれで非常に面白いと思った。自分は他とは違うということを変に推していかず、みんなと同じものが好きとあっさり言えるのが良い。最後にご覧いただきたいのは、やはり「アイドル」。アニメ「推しの子」の主題歌ということもあり、今回もまた音楽から興味を示していなかったアニメに引きずり込まれていく自分がいる。

 

 

最初に言ったとおり、私は決してこの界隈の音楽に詳しいわけではない。故に安直なことを発言してしまっていることだろう。しかし、改めてデジタルJ-popと呼ばれる音楽の今と昔を自分なりに(自分の好みに偏っているが)振り返り、色々と調べてみて良かった。また一段と音楽の深みにハマってしまう自分がいる。「デジタルJ-popの灯を絶やさない」という誰かの志のおかげでこのジャンルは進化を続けていると思う。単なるデジタルpopsではなく独自の進化を遂げているこのジャンル「デジタルJ-pop」のこの先を見据えながらご一聴を。