（１１）泉図書館（仙台市泉区）／テント張り、本貸し出し 泉図書館が設けた臨時窓口で本を借りる人たち＝９月中旬、仙台市泉区 震災当日は震度６弱の揺れに襲われ、多くの書籍が棚から落ちた＝３月１１日（泉図書館提供） ＜外壁に大きな穴＞ 　施設に被害を受け、休館状態が続く仙台市泉図書館（仙台市泉区）は、５月１２日から正面玄関に臨時の貸出窓口を開設している。 　建物の外にテントを張り、小説、児童書、趣味の本など１０００冊以上を並べ、随時入れ替えている。新着図書もある。１日当たり２００～３００人が訪れるという。 　臨時窓口を月１回以上利用する泉区寺岡の無職女性（６９）は「限られた本しかなく、ちょっと不便ね。早く元の通りに開館するのが待ち遠しい」と話す。 　１９９０年７月に開館した５階建ての施設は、甚大な被害を受けた。 　厚さ２０センチ以上の外壁が数カ所抜け落ち、大きな穴が開いた。鉄筋は所々むき出しにな