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はたしてどれだけわれわれは、冷戦と日本との係(かか)わりを理解しているのだろうか。冷戦を考えるとき... はたしてどれだけわれわれは、冷戦と日本との係(かか)わりを理解しているのだろうか。冷戦を考えるときに通常、米ソ対立を軸にして、日米同盟を通じた日本の係わりに目を向ける。それは、著者のいうところの「日米関係のみに偏した冷戦論」である。 ソ連政治史専門家として高名な下斗米伸夫教授は、むしろ「『もう一つの』日本」に注目し、異なる世界を描く。それは、人民中国の誕生、朝鮮戦争、そして中ソ対立が展開する東アジアの、共産主義世界を中心とした世界だ。 本書の歴史は、一九四五年の大日本帝国の崩壊から始まる。その後、九月から一二月まで、グローバルなレベルで「東欧管理」、「日本管理」、そして「核管理」という「三つの管理」が中心的な争点となった。著者によれば、それをワンセットで処理したのが、一二月のモスクワ外相会議であった。そこでは、核開発を急ぐソ連が、東欧のウラン鉱を確保するためにも、「米国主導の日本管理との取
2012/02/29 リンク