政治のメディア戦略：有権者は「市場」なのか（NULPTYX：石田英敬研究室）

政治のメディア戦略：有権者は「市場」なのか（NULPTYX：石田英敬研究室）

政治のメディア戦略：有権者は「市場」なのか 初出：『朝日新聞』2005年11月15日（土）朝刊 15面「私の...概要を表示 政治のメディア戦略：有権者は「市場」なのか 初出：『朝日新聞』2005年11月15日（土）朝刊 15面「私の視点」　※紙幅の都合で新聞掲載時に未収録だった箇所を追加したバージョンです 自民党の圧勝に終わった９月の総選挙の分析が進むにつれて、選挙における「メディア戦略」が果たした役割がクローズアップされてきた。自民党は、PR会社とともに「コミュニケーション戦略チーム」を立ち上げ、まるでCMドラマのように「改革」を「プロデュース」した。訴求すべき「商品」は「郵政民営化」一本に絞られ、「改革をとめるな」などのキャッチコピーが決定され、メディアの注目を集めるべく「刺客」が演出され、政治家たちはアドバイザーによる「危機管理」のチェックを受けていた。 そこに表れているのは、政党の活動を企業コミュニケーションのように捉える「政治マーケティング」の存在である。たしかに、政策の「売り手」である政党が、メデ