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高橋是清の「随想録」(中央公論新社)を読んだ。改めて、この大常識人の「知恵」に賛嘆した。 それは... 高橋是清の「随想録」(中央公論新社)を読んだ。改めて、この大常識人の「知恵」に賛嘆した。 それはまず、1929年のウォール街の大暴落に端を発した世界大恐慌のなかで発揮された。翁の強力な指導のもとに日本は列強に先駆けて景気の回復に成功したのである。 その骨子とするところは「円安で輸出を促進し、デフレ脱出をはかる」というものだった。最近の世界経済の事情は当時とよく似ている。違いは異常な円高であることだ。翁にならえば、これを円安にしていくのが国の基本政策であるべきだ。 それは政府も日銀もよくわかっているから個々には対策がうたれている。にもかかわらず結果として効果が上がらないのは、国の方針として自らの責任で決断し、まとめる人物が出ないためだろう。 その口実とするところは「世界各国との協調」である。高橋の時代も日本の円安をテコとした輸出政策には世界の非難が集中したが、高橋は見事にそれを乗り越
2010/12/16 リンク