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小説を書くときに、 ストーリーよりも感情吐露よりも、 風景を書くことを重視している保坂さんに、 ふだ... 小説を書くときに、 ストーリーよりも感情吐露よりも、 風景を書くことを重視している保坂さんに、 ふだんよく散歩をしているという 世田谷の羽根木公園でお話を伺えるなんて、 ワクワクしています。 いまはこうして二人でいるんだけど、 一人で来るのもいいんですよ。 一人で公園を歩くっていうのは、 頭の中で、誰かと喋っている気がするんです。 この風景がいいと感じているときに、 口ではうまく言えない感覚なんだけど、 「おもしろいよね」 「うん」 「ほら、あそこに・・・」 って、誰かと話しているような気がする。 誰か、好きな女の子がいると、 特に激しく好きな時期って、どこに行ったとしても、 その子が横にいればなぁ、とか思うでしょ? そういう経験が重なると、一人で歩いていて、 誰もいなくても、 心の中で語りかける相手がいるというか。 今、本当に抜けるような空を背景にして、 色づきだした葉っぱがそこにあって
2008/01/02 リンク