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3歳のころ家庭の事情で半年ほどスペインに住んだ私には、当時の記憶がほんの少し残っている。それは人生... 3歳のころ家庭の事情で半年ほどスペインに住んだ私には、当時の記憶がほんの少し残っている。それは人生で最も古い記憶であり、「いつか行ってみたい」というノスタルジックな気持ちを心の奥に秘めながら、しかし私はあっさりと30歳を越えてしまったのだった。 今回とうとうスペインを訪れる準備ができた私は、「当時の住所を教えてくれ」と母親に連絡した。すると間髪入れず「覚えているワケがない」という返信。スマホ世代には信じられない話かもしれないが、昔はやたらとデータを残す習慣がなかったんだネ……う〜ん、困った。 両親の記憶をもとに得たいくつかの情報、そして奇跡的に家付近の景色が写った1枚の写真を手がかりに、私はとりあえず行ってみちゃうことにした。「着いた瞬間に記憶が蘇った」とかいう感動の展開を期待しつつ……! ・追憶の「ラ・エラドゥラ」 スペイン観光において、南部の地方都市「マラガ」をチョイスする日本人は “
2019/11/07 リンク