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三島由紀夫ってこんなにくだけたことを書く人物だったのか。個人的には気難しそうなイメージを持ってい... 三島由紀夫ってこんなにくだけたことを書く人物だったのか。個人的には気難しそうなイメージを持っていたもので、この『不道徳教育講座』はなんとも意外な一冊だった。『不道徳教育講座』が週間明星で連載を開始したのは、「金閣寺」が第8回読売文学賞受賞をした翌年の1958年。「宴のあと」が1960年の作品だから、まさに脂の乗りまくった時期に書かれたものだ。 この『不道徳教育講座』では、思わずギョッとするような章タイトルが並んでいる。 「『殺っちゃえ』と公然と言えるようになったら、陽気で爽快だ」「先生をユスるには教室で、お巡りさんをユスるなら交番で、GIをユスるなら立川の基地の中で」こんな調子で69章の『不道徳教育講座』は続いていく。 『不道徳教育講座』では不道徳を勧めつつも、うまいことひねって道徳的なオチに持っていく。様々なテーマをうまく料理していく手腕はさすが。 ユーモアたっぷりに説く『不道徳教育講座
2014/07/28 リンク