高い電気伝導率を維持したまま熱伝導を自在に制御 熱と電気の同時制御を可能とするナノ構造技術の開発

高い電気伝導率を維持したまま熱伝導を自在に制御 熱と電気の同時制御を可能とするナノ構造技術の開発

・廃熱を電気に変換する熱電材料の高性能化には、高い電気伝導率・低い熱伝導率の同時達成が必要です。 ...概要を表示 ・廃熱を電気に変換する熱電材料の高性能化には、高い電気伝導率・低い熱伝導率の同時達成が必要です。 ・高い電気伝導率を維持して熱伝導率を自在に制御できるナノ構造・技術の開発に成功しました。 ・今後、本概念・技術をもとに、廃熱を利用した熱電発電実現への取り組みが加速すると期待できます。 大阪大学大学院基礎工学研究科の中村芳明教授らは、極小なゲルマニウム(Ge)ナノ結晶を、シリコン(Si)中に結晶方位 を揃えて埋め込んだ構造を作製しました。本構造では、電流はSi中を流れ、熱伝導はナノ結晶の存在により阻害されるため、高い電気伝導率・低い熱伝導率が同時に実現しています。Geナノ結晶の形状・寸法を制御因子とすることで、熱伝導を自在に制御することができます。その結果、Si/Ge界面での熱抵抗を従来の2-3倍の値に増大させ、世界最大のSi/Ge界面熱抵抗を得ることに成功しました。 廃熱を直接電気エネルギー