影落とす「マダラ風評」＝漁港は復旧、新衛生施設も−青森・八戸【震災２年】 影落とす「マダラ風評」＝漁港は復旧、新衛生施設も−青森・八戸【震災２年】 八戸港に水揚げされ、競りに掛けられるマダラ＝２月１９日、青森県八戸市 東日本大震災から１１日で２年。国内有数の水産基地・八戸港（青森県八戸市）も津波で甚大な被害を受けたが、漁港施設は昨年秋に全面復旧した。ただ、東京電力福島第１原発事故の影響で、マダラから国の基準値を超える放射性物質が昨年２度検出され、国は一時出荷を制限。港では今なお、風評被害への不安が暗い影を落としている。 　早朝の八戸市第２魚市場。威勢のいい仲買人の声が場内に響く。水揚げされたばかりのタラやカレイ、キンキ、ホッケなどの魚が所狭しと並べられ、次々と競り落とされていく。関係者は「市場は震災前の活気を取り戻しつつある」と話す。 　八戸港では、津波で損壊した岸壁や船揚げ場などの漁業関

９日の閉校式で歌う「伝統の応援歌」を練習する大川中学校の生徒たち＝宮城県石巻市 　【川端俊一】東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市の大川中学校が今月末に閉校する。同校は、津波で児童７４人と教職員１０人が死亡・行方不明となった大川小学校の進学先。新入生が少なく全校生徒が２０人になったため、別の中学校に統合されることになり、９日、閉校式がおこなわれる。 　大川中は大川小から約１・５キロ内陸側だが、津波で校舎１階が浸水した。校内に生徒はいなかったが、自宅などで２人が死亡、１人が行方不明となった。震災後、内陸の飯野川中に間借りして授業を再開。だが、大川地区唯一の小学校である大川小で児童の７割が犠牲になったため、２０１１年春の新入生は４人、昨春は２人だった。 　市教委は昨春、統合を決めたが、保護者からは「心の痛みを分かり合える子どもたちの絆を大切にして」といった声があり、いったん撤回。生徒や

昼勤務の残業２０日再開　マツダ２工場、完全回復は９月以降 (8/8) 　マツダは７日、西日本豪雨の影響で見合わせてきた本社宇品（広島市南区）、防府（防府市）の両工場の残業... 豪雨後の景気判断保留　中国財務局、影響を把握へ (8/8) 　中国財務局の大西靖局長は７日の全国財務局長会議で、中国地方の４～７月の経済情勢を「西日本豪雨前は緩...

地元の「悪口」書いたら１０万円差し上げます－。久慈市のＮＰＯ法人北いわて未来ラボ（安田玲美理事長）は、９日に開催するイベントの参加者に久慈地域の不満や嫌いなところを書いてもらい、愛のある悪口を書いた最優秀者一組に「街づくり研修費用」として１０万円を贈呈する。 「嫌い」の中に埋もれている地域の魅力発掘を狙ったユニークな取り組み。１０万円は一組２人分の東京までの交通費と宿泊費と想定して支給し、地域活性化へのアイデアをリポートにまとめてもらう。 ９日はテーマパークや庭園などを手掛ける空間デザイナー津山竜治さん（東京・乃村工藝社）の講演会を開き、地元の高校生や住民が久慈地域のこれからを考える機会とする。 イベントは９日午後１時半から久慈市川崎町の久慈グランドホテルで。参加無料。問い合わせは同法人（０１９４・５２・８２２７）へ。

「近畿大学水産研究所」。これは、大阪最後の一等地と呼ばれるＪＲ大阪駅北側の再開発地区「うめきた」（大阪市北区）に４月にオープンする養殖魚の専門料理店名だ。　およそ飲食店に似つかわしくないネーミングは、この研究所が世界で初めて完全養殖に成功したクロマグロを提供することに由来する。サントリーホールディングスと共同で、国内の大学で初の直営店事業に乗り出す。「海のダイヤ」とも呼ばれる希少なクロマグロをリーズナブルな価格で味わえる－と、オープン前から熱い注目を集めている。　「海を耕せ！」。初代総長の世耕弘一氏は戦後の食糧難の時代、こう号令をかけた。敗戦により国土も海も狭められた状況では、日本人の食料を確保するためには陸上での農産物の増産だけでは不十分として、海産物を生産しなければ日本の未来はない－との思いからだという。　この考えに基づき１９４８年に和歌山県に設立されたのが同研究所だ。当初は、前例のな

共徳丸解体「猶予を」　気仙沼市、船主に文書 東日本大震災の津波で宮城県気仙沼市鹿折地区に打ち上げられたままになっている巻き網漁船「第１８共徳丸」（３３０トン）について、船の保存を目指す市が船主の儀助漁業（いわき市）に解体の猶予を求める文書を送っていたことが５日、分かった。 　文書は２月２６日付で送付した。船主側が、市への貸借期間が切れる４月１日以降に船を解体する方針を固めていることを踏まえ、「住民理解や国費での保存など諸課題を早急に解決したい。４月以降もしばらくの間は解体を猶予してほしい」との趣旨という。 　市は共徳丸を震災遺構として保存する構想を掲げている。船を上屋で覆うなどして景観に配慮する計画で、初期費用４億～１０億円に国の支援を得られるか探っている。船主は解体開始の通告文書を２月下旬に市に送っており、打開策は見つかっていない。 　儀助漁業の柳内克之社長（４０）は取材に対し、「船を残

記事一覧 越前がに水揚げ量過去５年で最高に　セイコ、水ガニ好調で県が見通し （2013年3月6日午前7時02分） 本年度の越前がにの水揚げ量が過去５年で最高となる見通しであることが５日、分かった。福井県が２月末現在でまとめたセイコ（雌）、水ガニ（脱皮半年以内の雄）の水揚げ量がともに前年度比４８％増の伸びを見せ、ズワイ（雄）も含めた２０日の漁期終了時点の総量は前年度の４７９トンを上回り、好調だった２００９年度の５０９トンも突破する見込みとなっている。 　福井市の県水産会館で同日開かれた福井海区漁業調整委員会で県水産課が見通しを示した。 　１月１０日に漁期が終了したセイコは、昨年１１月の解禁以来の水揚げが１７１トン（前年同期１１６トン）。入れ替わって１月１１日に始まった水ガニも１１９トン（同８０トン）と好調に推移している。ズワイは２０６トン（同２２４トン）と前年同期比８％減だが、越前がに全体で

給食のハンバーグに針金　香川西部養護学校 香川県教育委員会は５日、観音寺市の香川西部養護学校で出た給食のハンバーグに針金が混入していたと発表した。健康被害はない。 　県教委によると、針金は長さ約６ミリ。給食時間にハンバーグを食べた高等部の教員が気づいた。 　給食は委託業者の魚国総本社中四国支社（岡山市）が校内で調理。針金が混入する調理器具などは見つからなかった。 　県教委は今後、詳しい原因を調査する。

３月１４日のホワイトデーを前に、沼津市千本港町の沼津港深海水族館で、白い「ヌタウナギ」が展示されている。 同館によると、ヌタウナギは深海にすむ生物で、脊椎動物として最も原始的な「生きた化石」のひとつだ。細長い体から「ウナギ」の名前が付いているが、厳密には魚類の「ウナギ」の仲間ではない。目は退化して埋没し、外敵から身を守るために体の表面は、皮膚から分泌する大量の粘液（ヌタ）でヌルヌルしている。 展示されているのは、２月１０日に焼津市沖の水深約３００メートルで捕獲されたもので体長約４０センチ。通常の体の色は茶褐色だが、遺伝子の突然変異で色素が欠落した「アルビノ」だという。白い個体は他の魚に食べられることが多く、捕獲されるのは珍しいという。 同館の飼育担当者は「数年に一度見つかるかどうかの珍しさ。これを見てホワイトデー気分を盛り上げてほしい」と話している。 同館では、３月１４日まで特設コーナーを

NHK宮城県のニュース　仙台放送局 「さめナゲット」を給食に サメの水揚げ量が日本一の宮城県気仙沼市で、震災以降、提供できなくなっていたサメの肉を使ったナゲットが、およそ２年ぶりに学校の給食に復活しました。気仙沼市では、地産地消について子どもたちに学んでもらおうと、地元の水産加工会社が特産のサメの肉で作ったナゲットを、８年前から 学校給食で提供してきました。 しかし、生産していた工場が津波で流され、震災以降、給食の献立から姿を消していました。 震災からまもなく２年となるのを前に、工場が、先月、生産を再開し、５日、気仙沼市内の７つの 小中学校の給食におよそ１０００食が提供されました。 このうち気仙沼市本吉町にある津谷小学校では、子どもたちがおよそ２年ぶりに出されたナゲットをおいしそうに味わっていました。ナゲットは、高級食材の「フカヒレ」を除いたあとのサメの肉を活用するために開発され

トップ > 富山 > 3月6日の記事一覧 > 記事 【富山】 夏ブリ薫製　業者に紹介　県農水食品研の加工品研究 Tweet mixiチェック 2013年3月6日 ブリの内臓などの加工技術を説明する原田研究員（左）＝富山市吉岡で 県農林水産総合技術センター食品研究所の成果発表会が五日、富山市吉岡の同研究所であった。研究員は、県内の食品加工業者ら七十人を前に、県産ブリの内臓など利用されにくい部位の有効活用法などを披露し商品化への協力を呼び掛けた。 研究成果を広く紹介し、事業化に役立てようと、毎年開催。今回は、二〇〇九～一二年度に研究したブリの内臓や骨の加工や脂ののりが少ない夏ブリの薫製のほか、一一年度までに成果を挙げた黒作りなどの発酵食品から有用微生物を分離し、食品の風味を変えるなど応用する技術を説明した。 食品加工課の原田恭行研究員は、適度な堅さがあるブリの胃を活用し、うま味を引き出す最適

愛知大学名誉教授の山本茂紀さん（７２）と妻で元同大非常勤講師の和子さん（６７）が５日、７年間にわたり、鳥羽市の海女の生活や健康などに関する調査結果をまとめた「海女の町調査報告集」１５０冊を同市に寄贈した。学生時代から海女に関心があったという２人は、「報告集は私たちのライフワークの集大成」と話している。 民俗学の視点からの海女調査は多いが、野外運動学を専門とする２人は、海女の肺活量や体脂肪率を測定するなど「潜水科学」の視点から調査。ジェンダー（社会的性差）の視点から、家庭での海女の位置付けなどについても調べた。 調査地には、近くにあるにもかかわらず、それぞれ違う個性を持つ鳥羽市の石鏡、国崎、相差町を選んだ。２００６～１２年、自宅のある愛知県豊橋市から伊勢湾フェリーを使って年間の約３分の１は鳥羽に通い、様々な行事にも参加した。 約１００人の海女の体力測定を行ったほか、潜水時間を測定するなど調査

啓蟄(けいちつ)の５日、昨年１０月以降、陸揚げしていた漁船を海に下ろす作業が北海道稚内市の宗谷港で行われ、毛ガニ漁船など１０隻が下ろされた＝写真＝。 ２日の暴風雪で港内が流氷で覆われたため、作業は１日遅れで行われた。重機で氷を割って海面から氷が除かれると、宗谷漁業協同組合の組合員約７０人が力を合わせ、１隻ずつ台車に載せて船を海に下ろした。６日も作業を続け、漁協では全２３隻の漁船を下ろす。 ホタテ漁、毛ガニかご漁とも１５日が解禁となり、ホタテ漁は漁場の造成を行い、４月には稚貝をまく。本格操業は５月下旬からで今年は３万６０００トンの水揚げを予定している。