生物を機械に例えると、ウィルスは「糸くず」みたいなもんだな、と帰りの電車の中でぼーっと考えた。「糸くず」には悪意どころか意思すらなく、ただ風にまかせて宙を漂っているだけ。「機械」は、宙を舞っている糸くずを駆動部で絡め取って、勝手に自滅して故障する。この「機械」は織機で、故障すると糸くずを大量に発生させる。発生した糸くずは他の織機に「感染」して、また同じことが起きる。かくして意志を持たぬ「糸くず」は大量増殖する。 と思うと、よくあるウィルスを悪魔のように模して描いている絵がなんか滑稽に思える。

ネットではどうも「産む機械」発言擁護論が「正しく」なりはじめているらしく、 私はネットのこういうところが嫌いだ。 たしかに女性議員の反応は機械的といっていいほどで、いつもの面々にうんざりする気持ちはわかる。 でも誰が擁護したからと言って柳沢厚生労働大臣の発言は「美しい日本」の政治家として 素晴らしい例えだと言えるか？ 「文脈全体で見ればそれほど騒ぎ立てるほどのことではない」と言うのが「産む機械」論擁護の大半だが、 私はあれを全文読んでもあまりのへたれっぷりにむしろ「お前らが産めばいいんだよ、機械なんだからよー」 とでも言った方がスッキリしてよかったようにさえ思う。 「こんな言い方は失礼と思うが、、」なら言うんじゃねーよ、バーカ！と私は心の底から言う。 言うべきじゃない事をはっきり認識しつつもなお言う、その嫌らしさに気がついているのか、いないのか。 ネット上では「産む機械」にキイキイ言ってる