Netbookはなぜ安く作れるのか?
日経PC onlineを見ていたら、日経WinPCの記事の抜粋で、こんなのが出ていました。
まあ、いまさら感のある記事ですが、Netbookの中身・概要をわかりやすくまとめられているので、「Netbookってなに?」という方には大変いい参考資料です。
その一例としてEeePC 901が出ています。確かにNetbookの代表としてはいい選択です。
ただ、これの元記事(日経WinPC)の方を立ち読みしたところ、最後のほうにNetbookと、高級モバイル機(Let's note)との比較をしていましたが、これがちょっとひどい。ベンチマークはもちろん比較にならないほどNetbookが不利なのはよしとして、バッテリ持続時間(カタログ値)をLet's noteが「8時間」はいいのですがNetbook代表はここではAspire oneになっていました。
おいおい、何のために最初にNetbookの代表をEeePC 901-Xを持ってきているんですか!あちらは8.6時間で、十分Let's note並でしょう!こんなところにわざと小さい値を持ってくるんじゃない!
と言いたくなる内容です。まあ日経といえどもスポンサー様を持ち上げとかないといけないんでしょうね。
しかし、私はちょうど1年ほど前に、日経WinPCからEeePCの存在を知りましたので、WinPCさまさまです。あのときWinPCを買わず、EeePCの存在を知るのがちょっと遅れていたら、私は今頃iPod touchを買っていた公算が高いです。
901が出るまでは、ほかのPC雑誌はEeePCの存在は黙殺するか批判するかしかなかったので、ちゃんと情報を伝えた日経の雑誌はまだ賞賛に値するのではと思っています。
まあ1年もたつと世の中がらりと変わって、とうとう国内メーカーもNetbookを出さないといけないほどになりました。
最近、PCメーカーや大手ソフトベンダー各社の思惑にだんだん消費者が惑わされなくなってきたようにみえます。これまではこうしたメーカーやソフトベンダーがトレンドを決めて、消費者はそれに従うという構図がみえましたが、携帯電話の普及・Netbookの拡大でだんだん言うことを聞かなくなってきている、言い換えれば消費者がだんだん賢くなってきているようです。だからいくら雑誌がよってたかってEeePCを批判しても、この夏ごろからNetbookは爆発的に普及してきましたし、Windows VistaはXPの販売をやめても普及に転じません。
なぜNetbookは安く作れるのか、というより、なぜNetbookは安さを追求したのか?と考えると、それは消費者の声に耳を傾けたらそういうものを望む人が多かったから、というのが答えかもしれません。
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実は天下の読売新聞にも、今日ミニパソコン(ランクルやパジェロをひとくくりでジープ型車とずーっと書いていた新聞ですから)が人気という記事が載っていました。内容はこの手の記事としては十分まともでした(工人舎がAsusの後追いという記述は取材不足ですが)。私はご指摘の記事を読んでいないのですが、バッテリーの比較はひどいですね。情報操作といってもいいくらい。
当初Atomの生産量を抑制していたといわれるIntelが、潤沢に市場に供給するようになったり、明らかに当初予定を前倒しして、Windows7の発売を急ぎ、軽快な動作をアピールするMicrosoft、一気に加速するSSDの低価格化…といった業界の変化にNetBookの爆発的な普及が関わっているのは明らかです。最早、いい加減な記事を出稿すれば読者からも”無視”されるようになるでしょう。
国内メーカーには、安価なNetBookがブランド価値を貶めると考えている節もありますが、MSXのときのように工夫すれば、個性的な商品を生みだすこともできるのではないでしょうか。
S101魅力的な機種であるだけに、かえすがえすもSSDが専用スロットで汎用性がなく、Microsoft縛りの容量(16G)であるのが残念です。これだけSSDも安くなったのですから、くだらない縛りは解いてほしいものです。
投稿: passo | 2008年11月12日 (水) 22時32分
こんにちわ、passoさん。
バッテリ駆動時間の比較は細かい字でかかれた一覧表にあったので、よほど注意深く見ないと分からないレベルでしたが、それでもさりげなく不利な比較をしていたのは確かです。
Aspire oneの出たあたりでNetbookの特集を組んだらこれが予想外の反応がきた、という雑誌があったくらいなので、雑誌社もNetbookが読者に受けるということは重々承知しているはずなんですがね。でもスポンサーの影響力が強い以上、こうした意図的な記事を書かざるを得ないんでしょうね。
でも、パソコン雑誌って最近売れ行きが悪いらしいです。あまりスポンサーの言いなりになっていてもつぶれてしまうので、一般受けするNetbookの特集はやらざるを得ない、こうした妥協の産物がいろいろな雑誌で見られますね。結局、Netbookは「ネット閲覧に限定した」とか「年賀状作成には向かない」と書く事になります。年賀状なんて、10年前のPCでも出来るじゃん。
まだしばらくは「売れない」高性能地デジPCのページが多く、「売れる」Netbookはきわもの扱いでしょうね。そうこうしているうちに、メーカー迎合の雑誌は淘汰されて・・・そろそろそんな時代になりそうです。
投稿: arkouji | 2008年11月13日 (木) 12時24分